2018年01月12日

はい、こちら2020東京五輪(第十一章:その一)

■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・

【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・







「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)




第一章 透明慕情(プロローグ)<2015>


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・


<第一章:その一>


 みどり君が都内の私立中学に入って以来、毎朝、駅ではいつも一緒になる。エリートの舟橋君と僕は勤務先では同期入社でもある。彼とは銀座の広告代理店までは通勤が一緒になる。しかし近々彼は役員にともっぱらの噂だ。彼との電車通勤も、そろそろお別れのようである。そういう縁があって、千鶴と彼の長女みどり君も、四谷の学校では中学から同じである。娘の千鶴も、みどり君とは朝の時間帯だけは一緒になる。
 まだ、午前六時台というのに、駅の中はいつも混みあっている。同じ発車時間と同じ白線の位置。通勤・通学客で駅のホームでは大抵、いつもと同じ顔ぶれになる。
 電車を待つ間、乗降客とは別段話をするわけでもない。今日はどうも気が乗らない。体の調子も悪そうだし、仕事を休みたい。勝手にそう思いはじめている。僕の性悪な癖は直りそうもない。そうこう思い込んでいるうちに、仮病のつもりがほんとに体調も悪くなってくる。悲哀や哀愁を放つプラットホームの人の波。僕は駅でそれを肌で感じとる。僕はその人たちと不安な時代を泳いでいる。僕は妙に思い込みが強いようだ。千鶴や妻恵理子にも言われる。僕は大人びた人間を見ると、うらやましく思える。よくもまぁ、年齢不相応な中年になったものだ。おまけに風変わりなご主人様ときている。それは今に始まったことではない。妻はそれを承知で僕と一緒になったのだ。世間が厳しいことを知らない純情無垢な貧乏画学生を口説き落として、親との縁を切ったほどだから、妻も引くに引けないのである。貧乏なくせに生活感がまったくないと見られている。そこが気に入られたのだろう。いわゆるせこせこしていない。おおらか。悪く言えばいい加減で存在感がない。しかし母性本能をくすぐる。癒し系。未だに彼女は実家の両親とは仲が悪い。近頃僕は開き直ったせいもある。内心とは裏腹に、僕の表情はノー天気に見えるようだ。最近、彼女たちが僕に腹が立つのも理解できるようになった。
 すみません、ちょっと火を貸していただけませんでしょうか、などと、プラットホームの指定された喫煙所で煙草をふかす。煙を見る一瞬は、僕には至福の時なのである。同じような人を見ていると、僕は何となくホッとしている。 嫌煙者の怖い視線は、青いレーザービームのように思える。それが肩身の狭い喫煙者との間に沈黙のわだかまりを生んでいる。家では禁煙宣言をして三年にもなる。家で彼女たちと顔を合わすときは、喫煙のきの字も表には出さない。表向き意志の固い主人さまのようだ。だが、彼女たちには、喫煙の罪状がばれているかもしれない。言葉の節々で勘ぐっている様子が顕著になっているからである。それでも僕はしらを切る。今では臭いのしない軽いタバコが流行っている。外で吸い過ぎたときは、臭い消しのためによく居酒屋に行き、焼鳥やニンニク入りの料理をよくつまむ。彼らは僕らを罪人の群れとでも言いたげである。人の目をはばかる喫煙者同士には、妙な連帯感が発生する。僕はその真っ只中にいる。そういう緊張感を僕は意外と楽しんでいるのである。


<第一章:その二>


 単純な話なのだが、プラットホームは僕にとって一日のスタートラインになっている。彼らの表情には疲れた生活感がある。僕にはその哀愁がなんとなく安堵感につながるのである。
 私服通学のみどり君は、中学入学時から僕とは顔なじみで、思春期の身体の変化が手に取るように伝わってくる。余計なお世話だが、みどり君の家ではもうお赤飯でお祝いでもしたのだろうかとか、男友達は出来たのだろうかとか、勉強やクラブはうまくやっているだろうかとか、僕は彼女の事が気になっている。みどり君はもう高校生になった。時が経つのは早いものである。
 舟橋真吾君と僕は同期ではあるが、今では彼は雲上の人となった。だが、仕事を離れればごく普通のつき合いである。入社してからは、もうかれこれ二十年近くにもなる。化粧品会社でエリートの彼は、もはや最高責任者へ手の届く位置にある。彼の細君は会長の姪にあたり、将来は約束されたようなものである。次期社長の椅子は彼のすぐ目の前にある。派閥争いにも勝利した模様だ。明らかに社内の中では、彼への嫉妬心が膨らんでいる。近々舟橋君も社長になったら、運転手つきの車で通勤するのだろう。そういう噂も多く流れるようになった。
 だが、僕だって負けてはいられない。肩ひじ張ったつもりで、目下窓際族のエリートと意気がってはいる。自然な立ち回りを装っても、決して自然体ではない。だから、いつもやることなすことが、空回りをしている。自分自身が面白おかしく見えることがある。しかし正直言って、僕は時折心もとない。以前、会長の秘書と仲良くなったはずみで、彼の機嫌を損ねてしまったのだ。おそらく会長は自分の女に悪い虫がついたと、勘ぐってでもいたのだろう。会長に睨まれた僕は後がない。僕は悪い虫がどっちかわからないまま、次の日には早速、営業部から資料室へと栄転させられた。たしか舟橋君も、その美人秘書とは仲が良かったはずである。
 銀座の某所で時折、二人が密会しているところを篠山が見ている。舟橋君は以前からプライドが高い。自分からは悩みを人に打ち明ける等ということはなかった。だが、最近は弱音を吐くようになってきた。僕はいつも聞き役である。実質的に、彼は婿養子のようなものである。眼に見えないところで、美智子夫人の手のひらで踊っている。そういう鬱積が時折僕に向けられる。 
 下手をすれば、舟橋君もそのうち、社長抜擢どころか、社内ではお蔵入りとなるかも知れない。仕事上の地位など一寸先は闇なのである。舟橋君は細君にはまだバレてはいないから、しばらくは安泰だろう。しかし、油断は禁物である。貞淑で潔癖症であるかれの細君は、女帝になれる資格は充分である。気まずいことが発覚すれば、舟橋君の命は危うい。これでも、互いに同じ年ごろの娘を持つ親なのである。十代の少年が急に三十年後に飛来したような不思議な感覚を抱くことがある。初恋の味がなつかしい。でも、また味わえそうな、そうでもないような、不安も存在している。みどり君に対して、十代のような清純で不安定な自分になれるだろうか。ふわふわとした涼しい空気が体の中を突き通した。背筋にもぐんと力が入ってくる。
 資料室は、以前から妖怪の凄む動物園と名を馳せていたところである。完全に本流から外れた仲間たちは、意外と面白いキャラクターばかりである。これじゃ、みんな使い物にならないだろうなぁ、と以前から思っていた僕も、いざ来てみるとやっぱりそう思ってしまう。自分のことも含めて。
 資料室は二十人もの所帯だが、毎日結構楽しくやっている。何処で勘違いをされたか今もって僕には分からないが、資料室のスタッフたちは、みんな自分は特別な存在だと思っているらしい。資料室特有の暗い影などみじんも感じないのである。鬱病になるどころかいつも過激な躁状態で、関連会社の社員には、時折華の営業部隊と間違えられることもある。確かに自己陶酔と個性の強すぎる集まりだから、一般社員たちからも煙たがられてはいる。一般社員のみんなは、腫れ物には触らないように、エサをあげないように、という視線を送ってくる。でも僕にとっては快適な場所なのである。
 出勤簿は判を押すだけ。タイムカードはなしで、自己申告。日中の資料集めは何処へ行っても自由。そのまま理由をつけて、競馬、競輪や映画、パチンコなどにいき、資料探しだといって嘘の連絡をしても、立派な仕事になる。つまり、彼らに言わせれば自由な部署ということになる。資料室の男女の比率は半々位である。女はみんな独身で、男との噂はこれまで皆無だという。部署の男達は彼女たちをあっ、女の子だ、などと絶対認めようとしない。二十代や三十代までの濃すぎる化粧までは、まだ許せる。しかし、その上の熟女となると男達は皆恐怖におののく。


<第一章:その三>


 彼女たちの化身した形相と、年期の入った縮れた髪。若い人向けのアイシャドウや茶髪などの真似をする。やめておけばいいものを、そのほうがいいよ絶対に、という視線は男達の間では挨拶代わりになっている。そういう面では結構気をつかうが、あとは余計な気は一切使わない。社交辞令でも褒め言葉などは吐いてはいけない。異性とみてはいけないのである。各自が自分の身を守るために。そういう無言の掟があった。間違って出そうものなら、たぶん生きて家へは帰れない。
 男たちは半数は既婚だが、長続きしているのは僕と篠山だけである。ほとんどがバツ一からバツ三のうちに入る。資料室の世代は二十代から五十代で幅がある。仕事がヒマな上に気楽な毎日は、遊び人風な僕をさらに勢いづけている。妻には広報室で采配を振るっていると嘘をついている。総務部で刷り上がった名刺を、勝手に作り替えて妻には立派にみせる。そういう小心さで、僕はかろうじて、心身のバランスを取っているのである。
 みどり君のあどけなかった顔と身体が、少しずつ少女から大人の女へと変わっている。その過程を垣間見るのは僕だけの、楽しみの一つになっている。
 美貌と知性を持ったみどり君には、早く妖気な女へ脱しようとする焦りを感じることがある。僕と彼女とは中学入試の試験日で初めて顔を合わせた。僕は年甲斐もなく、あどけない少女に妙にわくわくしていたものである。妻などにはそんなことは言えるわけがない。ロリコン趣味だと罵倒されるのがオチである。だが、僕のみどり君への慕情は、少しずつ芽生えつつある。
 みどり君も僕を意識しているのが分かるようになった。油断は大敵。好事魔多し。白昼の死角。少女への倒錯。僕はそんなことを、とめどなく歩きながら考える。
 僕はみどり君と視線をあわせると、彼女の心臓のなかに入っていくような、全てを許してもいいというような、雰囲気になってしまうのだ。軽はずみな男女の関係という意味ではない。素直な相手への想い。それだけである。初めてみどり君を見たとき、僕の気持ちの中では初恋のようなオアシスが、年甲斐もなく出来ていたのである。それはみどり君に対する僕の身勝手な、陶酔磁場であるには違いない。要するに僕は少女を見初めてしまったのである。みどり君もその時は、たしかそういう眼をしていた。あとで知ったことだが、みどり君の初恋の相手が僕だったのである。
 日頃みどり君とはあまり話し合うこともなく、時折学校の行事のとき、僕はみどり君に会えるというだけで、心が弾んでいた。文化祭では、みどり君の所属するマンドリン・ギター班をもう三年も聴いている。マンドリンの演奏もうまくなっていた。発表会前の編曲や曲選び・練習は大変らしい。妻と一緒に大講堂の席には座るが、僕はみどり君のことしか見えていない。妻に話しかけられても上の空である。みどり君とはいつもアイコンタクトで会話をする。最初のころはよく分からなかったが、近頃は目で分かるようになった。妻などそういうことは知る由もない。千鶴は器械体操班に所属している。妻は公開練習を見に行くといって中座したのにも全く気付いていない。軽く会釈をするだけなのに、僕はみどり君と秘密の世界を、共有している錯覚に陥ることがある。そんなことは死んでも人に話すわけにはいかない。自分の事は自分で悩むしかないのだ。少女への淡い想い。世間的に言うと近頃僕はかなり、アブナイおじさんになった様な気がする。僕にも同じ年頃の娘、千鶴がいるというのに。


<第一章:その四>


 みどり君と千鶴はプロテスタントの同じ学校に通っている。だが、どういう訳か、彼女と千鶴は当初からあまり仲は良くないようである。みどり君からは誘いの電話は度々あったのだが、千鶴のほうはその都度理由をつけて避けようとしている。これまで一緒に通学したことはない。男には分からない女の領分でもあるのだろう。たしか、中学入試ではみどり君はトップの配点での入学組のようである。中学の受験塾では、いつもベストテンに名を連ねていた。千鶴のほうはと言えば、目を覆いたくなるような成績で、塾の担任の話ではとても無理と言われていた。
 中学受験は競争が激しい。偏差値がべらぼうに高くても、それだけ、憧れの志望校に入りたい少女達が、周りには結構いるということなのだろう。受験前は火事場の馬鹿力と運を見方にするべく、妻と千鶴はよくげんを担いでいた。早朝、二人でよく散歩をしていたが、飼い犬を連れ添っている老夫婦のあとを付け、御犬様がウンチをこぼしたら汚れた運動靴でそれを踏む。よしこれで、少しはウンがつくわと、たわいもない事を朝の食事中に話すのである。そんな中では食事が咽を通るわけがない。そういうことが、受験一ヶ月前から始まっていた。その間僕は朝食抜きで、出勤する羽目になる。
 みどり君の父方は見た目は野獣系のようだ。母方は絶世の美女系である。舟橋君の奥方やみどり君をみればすぐ分かる。
 僕は四十代のニューハーフ系である。妻はどちらかといえば野猿系に入る。千鶴は僕の美形の遺伝子はあるものの、見た目は絶対に母親似で、家ではあまり女を感じることはない。母子共に少しは上品度が上がればいいのだが、いっこうに上がる気配はない。Jリーグの試合では二人はいつも顔中に絵の具を塗って周りのサポーターたちとよく出かける。僕がそのままでも結構さまになるようだよ、と冗談交じりに言うと、その日の僕は食事には絶対ありつけない。 
 そういう力関係も存在するので、最近言葉には気をつけている。千鶴はお転婆と男勝りを掛け合わせたような性格で、家の中はいつも騒々しいのである。妻もそれに輪をかけていつもじっとしていることがない。時折僕は、我が家はレンタル家族のような気がしてくる。
 千鶴はたぶん最低点での補欠組である。いまだに、みどり君にはかなりのコンプレックスをもっている。松竹梅の松の下というところか。親の方も多分無理をしてもやはり松の下辺りだろう。カエルの子はやっぱりカエルなのである。 
 あとは千鶴本人の突然変異を期待するしか道はない。舟橋君は梅の中ぐらいか。千鶴は他の志望していた学校では、全て不合格。仕方がないから近くの公立にでも、お世話になろうかと手続きしていたときだった。制服も用意するものも全てそろっていた。
 ところがその日の深夜に、みどり君の学校から連絡が入る。補欠の繰り上がりで対象になったので、中山正輝様のお嬢さんを是非当校へのご入学いかがですかと電話が入った。僕はよくあるイタズラの電話だと思い、もう結構ですからとガチャンと電話を切ってしまった。当時、嫌がらせや勧誘の電話がめっぽう多くなっていたときであったからである。僕も酩酊して帰宅したばかりだった。家族のみんなも完璧に諦めていた。
 風呂場から急いで電話に出ようと、裸のまま廊下を走ってきた千鶴は、僕を不審な男と見誤ったらしく、大声を隣中にだした。駆けつけた隣家の住人達も、目のやり場が無く、しばらく唖然と立ちすくんでいた。千鶴は陰毛や膨らみ始めたおっぱいなどを、隠す恥じらいなどはまったくない。それどころか自分は女じゃない、というような千鶴の立ち振る舞いに、さぞかし彼らは背筋が筋が寒くなっていたことだろう。
 僕も娘も少しは妻に似てきたな、と思うぐらいそっけなさを顔に出す。みどり君とは全く違うのである。僕は千鶴に急所を思いっきり蹴られた。僕は千鶴には深夜の電話に出たことを言いながら失神していた。千鶴は何で学校断わったのと泣きじゃくる。千鶴はその出来事以来、僕には他人行儀になっていた。生理がいつから始まったのかと、親として聞ける温和な家庭ではないのである。もし、そんなことを少しでも口になどしたら、必ず刑事事件が勃発する。翌日の朝刊の社会面ではしっかり名前が載るだろう。
 三日後、電話のあった学校から、入学手続きの書類が送られてきた。千鶴は、たしか父が入学を断ったのでは、と学校に確認したところ、僕が、それで結構です、と言ったというのである。
 私は勘違いをして、結構ですといったばっかりに、それまでは千鶴や妻と会話が途切れてしまっていた。魔の三日間。このときは日本語の深い曖昧さと有り難さが身にしみていた。
 なにはともあれ、千鶴は補欠だけれども、憧れの学校に入学できた。入れる確率がほとんどない位の学校に入れたのだ。
 みどり君と千鶴には、何処かに目に見えない女の確執が存在する。たまには駅までは一緒にと、僕も娘にせがまれることがある。ただし、条件付きである。千鶴は僕には何時も他人のふりをしてと言われる。話しかけてもいけない。千鶴は、一種風来坊のような、怪しい親父にはいつも辟易しているのである。僕を二代目寅さんとでも、学校でも言いふらしているようだ。みどり君もチラッと、そんなことを口を滑らしたことがある。義理と人情の様なものが娘でも少しはあったのだと、僕はただ喜んでばかりではいけないのである。駅についた途端、娘から内緒で臨時の小遣いをせがまれる。それに呼応する僕も僕である。
 バブリーで男勝りの我が娘に女を感じろと、いうのはどだい無理な話しなのである。千鶴に女の魅力を感じるまでは、かなり時間がかかりそうである。妻の恵理子もそう感じているはずだ。




______________________________________________________________________________



■「初めて読まれる方へ」<これまでのあらすじと今後の展開>■
【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




第二章 2020東京オリンピック開催決定<2015>


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・



<第二章:その一>


 時が過ぎるのは早いものだ。船橋君の自慢の娘、みどり君は国立の女子大を首席で卒業し、わが娘の千鶴は大学を諦めて文科省の傘下の日本スポーツ振興センター(JSC)で働いている。みどり君は都庁に入り、2020東京オリンピック開催決定後、オリンピック準備委員会のメンバーとなり、日々忙しそうである。このところ、新国立競技場の建設費・デザイン、エンブレム盗作疑惑問題やらですったもんだしている様子だ。いまのところみどり君も冷静さを保ってはいる。が、いつ、フラストレーションが炸裂するかは分からない。千鶴だって、天下りの団体でこき使われ、不満たらたらの毎日なのだ。妻の恵理子は我関せずと、絵本作家のイバラの道を歩いている。船橋君は広告代理店の社長になり、僕は細ぼそと小説家を目指して、ボランティアをしながらの毎日だ。だから、我が家は、千鶴が生活の大黒柱となる。彼女の機嫌をそこねると家中大戦争となるのだ。船橋君は僕とはエンターテインメントへの志向が同じで、個人的なグルメの取材に誘ってくれている。貧乏人の僕にはありがたいことだ。妻恵理子は十年前に乳がんを患い、治療費も重くのしかかる。船橋君には時折温かい支援も受けているが、そのうち印税でも入ったら、思う存分恩にむくいたいところだ。まだまだ道は遠いが、継続こそ力なりと、自分には言い聞かせていいる。船橋君も励ましてくれるので嬉しくもなる。これは誰にも言えないことだが、銀座のマネキン嬢たちと会話する特技もあるので、悩んだときは彼女たちの助言をあおぐこともある。マネキン嬢が話すわけでもないのに。やはり、僕は正真正銘の変わり者なのだ。


<第二章:その二>


 大変なことになった。船橋君がトップである広告会社と取引のあるデザイン会社が、盗作疑惑で混乱しているらしい。彼のことだ。結構信義を重んじる性格で、誰に対しても面倒見がいいから、普段は絶対他言はしない。僕にもだ。だが、今回だけは、五輪のイベントと言う国際的なものだけに、無名の作家の僕にも相談には来る。言いたいことを何でも話し合える仲なのである。男同士の変な友情。今日は表参道のハワイアン・コーヒー店で待ち合わせた。この店に入ると、コーヒーの香りがするアロマの別世界だ。ほとんどがうら若き女性たちだ。こういう店はあまり人には紹介したくない。ハワイ通の船橋君の紹介なのだが、本場の良質のわき水を使ったコーヒーは格別である。店員さんも感じはいい。原宿には合っている。船橋君が来るまで、先にコーヒーを嗜む。息を切らしながら彼が来た。
「中山、千鶴お嬢ちゃんはどうした?みどりから聞いたんだが、JSC大変そうじゃん。エンブレム制作者の佐野君が盗作疑惑でさ。ベルギーの劇場からクレームが来ててね」
「それは、みんな知ってるよ・・・」
「彼の言うには僕は知らないが、スタッフがやったかも知れないので調査中。内部のものがやったにしても、全部僕の責任。でも、すぐ認めるといろいろと大変なので。船さんTV局に付き合ってよ〜、って、さっき終わったところ」
「サントリーも大変そうだね〜」
「良い解決方法でもあればねぇ、いいんだけどさ。スタッフの盗用認めたようだ。そうだ、おまえに頼みがある・・・」
「そうくると思ったよ・・・。相談してみる・・・」
僕が相談する相手とは・・・。あまり人には言えない。。。



<第二章:その三>


 このところ、みどり君が毎日タクシー帰りだという。JSCが文部科学省の下にあり、お互い不信感がたかまっているらしい。新国立競技場の計画でもすったもんだしているし、五輪のエンブレム盗用疑惑でベルギーのデザイナーがIOCに提訴したことから、差し止めになる公算が大きいというのだ。その劇場はベルギーの王室と関わり合いがあるという。ましてや、裁判はベルギー国内である。勝ち目はない。IOCでもベルギーに右ならいという可能性もある。見切り発車の五輪エンブレムは既に、大量のギャランティが発生し、オフィシャルスポンサーも企業広告で使っていることから、やり直しは、どういう影響を与えるか心配だ。五輪は大手の広告会社電通が窓口になっているらしい。そこの社員が五輪組織委員会のメンバーで、クリエイティブディレクターとしての地位である。にもかかわらず、窓口である彼が、佐野アートディレクターに発注。その佐野君に盗用疑惑が拡散。佐野君を採用した責任はクリエイティブディレクターにあるわけなのだが、いまだに釈明の会見はない。胴元の電通がするわけはないだろう。それだけ、広告の業界は魑魅魍魎としているのである。なんでもありの世界。だから、第三種郵便不正の企画を企業に出してしまう、モラルのない世界も確かに存在する。都庁の五輪準備委員会のスタッフであるみどり君は船橋君の一人娘なのだが、彼の細君は実質的に社の会長職であることから、日々多忙で帰宅してもいない時が多い。父である前会長の実家(吉祥寺の豪邸)から黒塗りの専用車で出社の毎日だからである。ということから、船橋君は社長でありながら決裁権は細君ということになる。だから、僕とは物理的な自由な時間はいくらでもある。要するに、細君のサポーター、入り婿のようなものだ。船橋君は大学では優秀だった。ぼくとは全く違う。だが、日々の苦労は僕のほうが優っている。と、僕はそう思わないと気負けする。しかし、生活感を一切人に与えない。50代になっても独身貴族に見られる所以である。本質的にはいわゆる負け犬の近吠えである。懐は大きいが気が弱すぎる。でも、なんでも体当たりで臨むから、はたから見れば、感動を与える得な性格なのだ。家計は苦しくても裕福に見られる。いや、そう言われれば、損な人間かも知れない。損な性格といえば、佐野君の方が上かも知れない。船橋くんから連絡が入った。月に二回は彼に誘われて、エンターテインメントレストランの取材に同行している。もうかれこれ、五年くらいになるから、かなりの数に上るが、彼と話していると楽しくもあり、時にはアドバイスもしてくれる。頼もしい元同僚(以前僕が働いていた広告会社)である。水道橋の東京ドームに行く途中、MLBカフェで落ち合う予定だ。以前は、ベースボールカフェといって、MLBびいきの日本人が経営していて、テレビでも紹介されたのだが、最近米国のMLBカフェという大リーグ専門のレストランになったばかりである。早い話、米国本土の直営店になった。最初のころは、大賑わいで評判だった以前とは違い冷たい雰囲気だったが、経営者側も察知したらしく、いまでは、以前と変わらない雰囲気で客足も上々のようである。MLBカフェガールズの人気も上がっている。サービスもよく、彼女たちもいつメジャー化するかわらない。



<第二章:その四>


 水道橋のMLBカフェに来る前に、銀座のマネキン嬢達と会ってきたが、彼女たちはみなインテリで、世の中へのコメンテイターとして僕には映ってくる。
「マッサン、こっちこっち・・・」
「ユキちゃんじゃないか。しばらくダネ。みんな元気?」
「元気は元気だけれど、みんなカラ元気なのよ」
「どうしてだい?」
「だってさ、2020年のオリンピックがねぇ。人間さまはどうしちゃったの?」
「ユキ、あまり人間には関わらないほうがええよ。あたいたちが、いくら言っても、むだやん。やめとき・・・」
「ナオミのゆう通りかもね。でも、言うだけならいいじゃん。表現の自由、言論の自由はマネキン嬢にもある・・・」
「そやそや、年金もな・・・」
「黒田総裁は月に50万ももらえるんだって?年収4000万円」
「あたいも欲しい、背も欲しい、男も欲しいし、夢も欲しい・・・」
「新国立どうしちゃたのかしらん。最初の案ではダメなの?」
「お金がかかりすぎるんだってさぁ・・・、サトミはどう思う?」
「あのね、東京ってさ、無機質な感じじゃん。そういうところに、あの、デザインは良いと思うよ。開閉式のスタジアムがアピールで成功したところもあるらしいから」
「でも白紙撤回だって・・・・」
「うっそー、信じらんない〜〜〜〜」
「電通・博報堂、役所、ゼネコンの利権が絡んでいるから、こういうことになるのよ」
「そうだ、そうだ、ソーダ―割・・・」
「つまんない、座布団もっていけ・・・・」
「そんな・・・。犬に向かって、てめぇら人間じゃねぇや、って言うのと同じよ・・・」「話がよくわかんない・・・・」
「ミキはいつも真面目ね。そういう子がいないと、このマネキン嬢の達の収拾がつかない、さすが、チーママ候補だね・・・」
「佐野五輪エンブレム、どう思う?」
「気持ち悪い」
「暗い」
「夢を感じない」
「希望が持てない」
「オリンピックとパラリンピックの差別化」
「配色がナチみたい」
「七色を使ったほうがいい」
「窓口の広告会社は今のエンブレムごり押しするしかない・・・」
「そりゃぁ、そうよ。莫大な損害賠償もからむしね。既成事実化を狙うしかない」
「つまり。その管理以下にあるマスコミは公表出来ないってことやね。こりゃ、世界から総スカンやないの・・・」
「エンブレムは全員参加で見直すべき。田中さんが最初から似ていたのは知っていたので、手直しをさせた発言は、利権がズブズブだって証明するようなものよ・・・。いまさら原案とはねぇ」
「そうだ、そうだ、ソーダー割・・・」
「もうええから、そのダジャレ、やめとき・・・」
「新国立、あたいは、ザハ案を支持します。あの流線型のデザインは世界でも例を見ない、画期的な建物になるはずよ。アーチの建築費は総額の一、二割で問題ないって。あとサブトラックの案も追加して欲しいわよね」
「サニブラウン頑張ったね。ガトリンもボルトも絶賛しているみたい」
「200mの銅の末次や5000&マラソンの銅の千葉真子は立派だった・・・」
「あらためて新国立競技場はオリンピックの聖地だといいたいし、陸上競技は原点なんだね。え、屋根を木造にする?冷房もつかないの?」
「信じらんなーい〜」
「ミホの元彼は400mのイケメン選手だったのよ。病気で亡くなった・・・」
「人に言えない想いがあるわけね・・・・・」
「だから新国立は立派に作って欲しいわけよね。マッサン、あたいたちの想い分かってくれた?」
「わかった、わかった。船橋に伝えとくよ・・・、これからMLBカフェで落ち合うんだ」
僕は銀座通りを後にした。




<第二章:その五>


 船橋君とMLBカフェで落ち合う約束の時間が一時間を過ぎた。くろくま広告社の社長と併せて、東北の震災復興支援のNPO法人を仲間と立ち上げて四年目の彼のことだから、さぞかし忙しいのだろう。彼からメールが入り、中央線の武蔵境駅のロイヤルホストでの待ち合わせの変更が届いた。僕の美大の後輩で安藤というアートディレクターがいる。いま五輪エンブレムやパクリ問題で話題の佐野氏とは競合関係になる。安藤は今東光よろしくかなりの毒舌で、顔立ちは高倉健さんより目のつり上がりが激しく、歌舞伎町のそのスジの親分さんでもお辞儀をするくらいだから、当然電車に乗っても道を歩いても、堅気の人達は避けようとする。根は素直で純粋なのだが、我が強く正義感が強すぎて、話し相手はすぐ引いてしまう。彼は僕の後輩でもあり、当然良い奴だとは思っているのだが、話し出したら止まらない。案の定、悪い予感がしたと思ったら、四谷の駅で彼が乗車してきた。「おや、先輩やないですか。奇遇ですなぁ・・・」電車は満員なのに、彼がくると席がぽっかり2つ空いている。変な意味での役徳。まわりには席を譲るような人もいない。「先輩、五輪エンブレム、やっぱり、あれはあかん、ダメみたいですわ。素人でも作れるアホなエンブレム、なんで選ぶんやろな。あっちこっちとパクリまくってしょうもあらへんなぁ。招致エンブレム本番では使えん?そりゃ、せっしょうやで。IOCの規定?あんなん、言い訳や。早い話、招致エンブレムは無償で金にならへんさかい、広告代理店の利権で、企業に金を出させるために、公募の出来レースをしてしまったんやろ。それがパーになったんや。誰も責任を取らへんし。せっしょうな世の中やなぁ。企業もそうやけど、株主は黙っておらへんで。何百億、何千億もの金が組織委員会のふところに入っただけや。広告代理店にはモラルなどあらへんで。金が動けば何割かは自動的にはいる仕組みになってるさかい、問題が起ころうと起きまいと関係ないんや。それと、新国立競技場やけどな、これからコンペで2017年着工はどうみても無理やで。冷房がなくてどうするんや。冷房グッズをくばるんやと。アホとちゃうか。新国立はゼネコンが二、三年かけてマンションを建設するのとは、わけが違うんや。世界が見てるんやで。下手なことはでけへん。やっぱりザハはんの案でいいんちゃう?安倍ちゃんもコンペで約束したんちゃう?先輩はどうおもてんの・・・・」
「君の言うとおりだね。アーティストの生命線はなんといっても発案力だよ。ベルギーのデザイナーがプライドを、声だかにするのにもそれなりの理由があるんだよ。商標権など著作権の前では太刀打ちできない。佐野アートが誹謗中傷されても仕方がないでしょう。著作権利はまず実在する作品があれば、世界でただひとつのものとして認められる。他者の作品を使いたいというのなら、しっかり承諾を得て流用すれば盗用にはならない。マドンナがね、ハングアップという曲を大ヒットさせましたが、彼女はね、アバにギミーギミーギミーをベースに使わせて欲しいと、デモテープと親書を送り嘆願したと聞いている。佐野くんにはそういうプロ意識が欠けているのではないかとおもうね。アーティストは第一発案力が基本。「パクってません」、が今年の流行語になりそうな感じ。あと、電通・博報堂が介在しながら、この失態。日本の広告業界がガラパゴスしているのも確かにうなずける。審査委員には広告代理店の人間は入れないようにし、広く開放感のある人選にすべきだよ。再公募するにも、審査員の白紙撤回もすべき。芸大生がデザインした2020花柄招致エンブレムが、IOCの規定で本番には使えないという。ならば少し手直しをしてみればいいんだよ。オリンピックの商業主義志向は1980のロス五輪からはじまり、利権の温床になっているオリンピックイベントシステムも、曲がり角にきているのではないだろうか。新国立競技場の着工はおそらく2017年初頭。三年間で完成?君の言うとおり到底間に合わないよね。ゼネコン利権主導JV施工は最悪の結果になるかもしれない。建設費用だって3000億円は越えるでしょう。安倍くんは判断を誤った、と僕はみてるけどね。ザハ案なら十分間に合う。外圧が必要だ・・・」
「でおまっしゃろ・・・、やっぱ、先輩はうちより上やなぁ・・・」
安藤が大きな声で話すもんだから電車の周りも拍手喝采だ。
「あっ、武蔵境だ。こんど船橋君と一緒に会わないか」
「いいでっしゃろ、お待ちしてますよん」



<第二章:その六>


 船橋君と武蔵境のロイヤルホストで待ち合わせた。僕の学生時代では駅の周りは、イトーヨーカドーがあったくらいで、こじんまりとした感じだったが、昔からこのエリアには、パワースポット的な佇まいがある。いまでは、佳子様がお通いになる国際基督教大学、箱根駅伝で優勝した亜細亜大学や近くには」武蔵美や東京女子大などがあり、多摩の学生がお忍びで来る所ともいえた。僕は美大の貧乏学生で妻の恵理子は吉祥寺の不動産屋の娘で、東京女子大の可愛い子だった(当時はね)。僕の純潔を奪った張本人だから、いまでも彼女には貸しがあるのである。よくこの駅でデートをしたものだ。船橋君は早稲田の商学部出身で、美智子夫人(会長)は一橋大の才媛だった。武蔵境には船橋君・安藤・僕の三人にしか分からない、時空の扉がある。これはどの場所にあるかは僕たち三人の秘密だ。申し訳ないがブログの読者にも言えない、なぜならそこは僕らの神聖な世界の入り口だからだ。場所は言えない。どの時代と場所にタイムスリップするのかといえば、信長が建てた15世紀の安土城天守閣の大広間である。ここには、時空を超えて縦横無尽にお客としてやってくる楽しい宴の席が用意されている。そして、時折かれらもその扉を超えて21世紀にやってくるのだ。
「いやぁ、すまん、すまん。仙台のNPOの仲間から相談を受けてね。MLBカフェよくなったろう」
「前のベースボールカフェと同じ雰囲気になってよかったよ。経営者が変わると社風も変わるというが、店のスタイルは変えてはいけないよね、やっぱ。お客さんの誕生日祝なんか最高だね。ハードロックカフェの雰囲気も足した感じで・・・」
「今度は行こうよ・・・」
「そうだね。安藤がよろしくって・・・」
「あの、毒舌の・・・。俺のことも何を言われるか、戦線恐々だねぇ・・・」
「ま、そういわずにさ、悪気はないんだよ。僕の後輩だから今度あってよ」
「それは構わんが。千鶴くんはどうした?JSCも大変だろう・・・」
「みどり君も毎日帰りが遅いらしいね。エンブレム使用中止か・・・」
「しょうがないよ。あれだけ騒がれれば。誰も責任をとろうとしないからね・・・」
「戦犯が多すぎるよ・・・。どう思う?」
「招致エンブレムは震災復興と五輪の成功を祈ってのメモリアル的なデザインでいいと思うんだが、IOCの規定で使えないらしい」
「困ったもんだ」
「俺なりに戦犯者を絞ってみたんだが・・・。迷走2020東京五輪SOS!A級戦犯リストアップってね・・・・。早くスッキリさせて気持ちよく2020東京五輪を迎えたいが、なぜこうなったのか考察したい。

前回のロンドンの開会式セレモニーは、大会史上最も良くできたものだったよね。日本ではもし、それを超えるとしたら、日本人だけの力では到底無理だよ。招致に成功して国中が歓喜の舞におおわれたのもつかの間、どうして開催SOSという事態になったのか。
俺はもともとイスタンブールを推していたわけだが、どうして東京なのかわからなかった。決まったからには応援するのは当然としても、でもこここまでこじれるとは誰も予想はしていなかったね。唯一救われるのは、オリンピック開催受け入れがあと2つあること。
東京がダメでも、イスタンブール、マドリードがある。金満IOCがどんどん問題が噴出しても、東京を擁護する理由が分からない。クーベルタンの初心に帰る理念の元で判断するなら、当初のザハ案のスタジアムを支持するとか、招致エンブレムを使えるようにするとか、一切の五輪利権を排除するとかしないとだめだね。

<2020東京五輪をSOSにしたA級戦犯リスト>はこうだ。

●石原慎太郎:途中で逃げ出した。コンペまでいける元気はあったし、国政まで参加する余裕があったのだから、都知事の器ではない猪瀬氏に押しつけたのは間違いだった。
●安倍晋三:偽りのアンダーコントロール発言、ザハ案のスタジアムの推奨も白紙撤回した判断は間違いだった。森派閥であるから、利権とは繋がりがある、夫人は元電通マン。
●電通:もともとオリンピックイベントは庭のようなもので、多くの利権を手にしすぎているし、2020東京SOSを派生させた元凶的存在。マスコミの電波を支配している強みを悪用し、墓穴を掘ってしまった広告業界。
●大会組織委員会:森氏は辞任すべき。当初の案を変えずに押し通す考えもなかった。利権にも深く関与。遠藤五輪担当は子分的存在だから、コンプラドール(操り人形)。
●佐野氏:この人はグラフィックデザイナーであり、エンブレムデザインには向いていなかった。ロゴデザイナーは専門性があり、奥も深い。ベルギーの劇場のロゴの著作権にこだわるのは、それなりの理由があるのです。佐野氏にはディレクターの資格はない。今後はパクリデザイナーとしての独自の道を歩むしかない。
●文部科学省、JSC:官僚に任せては全てがダメになる先例を作ってしまった罪からは逃れられない。
●マスメディア:ただ情報を垂れ流す業界。
●IOC:統制が取れない金満体質になってしまった。
●田中氏:閉鎖的なエンブレム選考委員会委員長。多摩美の名前に泥を塗った人物。

といったところだ」
「ま、そんなところだろうね・・・」
僕と船橋君は相づちを打った。



<第二章:その七>



 僕と船橋君と安藤には三人だけの秘密がある。武蔵境の時空スポットである。そのスポットの先には、戦国の武将、織田信長の安土城天守閣大広間の宴席と繋がっている。そこには、時空を超えて様々な人が、気軽にやってくる。その時代での時事口論や言いたいことをやり合うというまさに、貴重な空間でもあるのだ。
<西暦1576年、信長主催の安土城での宴会にて>


「お屋形様、未来からの客人、英国人の座波殿でござる・・・」
「ハウドゥユゥドゥ、アーユゥキャプテンノブナガ?
「であるか・・・。人生五十年〜〜〜〜・・・・・」
「信長なら英語で話せよ、将軍なんだろう?」
「De aruka,jinnsei 50 nen・・・」
「ローマ字でだまそうなんてしょうがねぇなぁ・・・」
「わしゃぁ英語が苦手なのじゃ・・・、坊主通訳してくれ」
「アズチジョウ、カンセイオメデトウゴザイマス。ワタシノキールアーチ採用アリガトウ。未来ノニッポンデハ不評ナノデコノ時代にプレゼンシニキタシダイデス」
「デアルカ、未来のニッポンもショウガナイノウ・・・」
「坊さん、坊さん、ちょっと・・・・」
「てやんでぇ、てめぇは誰でぇ?この猿・・・・」
「羽柴筑前煮でござる・・・」
「筑前煮なんか食いたきゃねぇや・・・。毒まむしの娘、やっぱり濃姫がいい。。。男は嫌いじゃ・・・」
「ま、そういわずに・・・」
「であるか・・・。まぁよいわ。わしも最近未来のテレビ番組で出ずっぱりだったのでな・・・・。役者がわしを持ち回りで演じているので疲れるわい。あ〜いそがし〜〜〜〜〜^0^」
「そういやぁ、幾日か前に未来から変わった者が白装束で参りましてな。なにやら泊林研二郎という名でござった・・・」
「であるか、光秀。くるしゅうない、その者ワシの部屋に通すがよい・・・」
「ご尊顔を拝し、恐悦至極にぞんじたてまつりまつりっまつります〜」
「であるか。戦国の言葉にまだ慣れとらんようであるな。おぬしのことは安土の城下でも有名じゃわい。泊林殿と言われたな?・・・」
「はははははぁはぁ・・・・」
「まぁ、そう堅くならずともよいではないか・・・。いったい未来で何をしでかしたのじゃ?大体のことは蘭丸とクロから聞いておるがな・・・」
「実は拙者の描いた、いや手配した意匠の品が、オランダ屋敷の家紋と同じだと言われましてな。真似したのではないかと・・・」
「であるか。未来の言葉でエンブレム。黙って真似したんだろう、そうなんだな・・・」
「いえいえそんなせっしょうな。拙者はやってはおりません。部下のものがやったのでござる・・・」
「おぬしのせいではないというのだな?」
「いかにも・・・・」
「そういえば、電博殿、森殿、武藤殿がおらぬが・・・、未来ではさぞ居ずらいであろうな」
「こんどこちらにお呼びいたす・・・」
「であるか・・・」
「おい、てめぇ、部下のせいにするとはどういうことだ。一心太助がだまっちぁね」
「太助殿、もう良いではないですか。プレゼンはハッキリ言ってハッタリなんですから。嘘ついて当たり前。新国立なんかハナからできるわけないんですよ。ゼネコンがからんでますからね。外国人排除。国民は知りませんけど、2020東京五輪は招致するべきでなかった。アベノミクスだって失敗なのに、円安操作のカブつり上げで日本は大混乱。座波殿には申し訳ないが・・・諦めてもらうしか。災害なんかよりも安保ですよ安保・・・」
「アベチャン、マァマァ、イインジャナイデスカ。ヒトノセイニスルノハ、イキテイクタメノホウベン。ウソダッタケド、ニセモノノ ビン・ラディンモカタズイタシ。ワタシモ、ノーベルダマシテ、ヘイワショウ、トッタデショウ。コトバヲウマクツカエバ、ナントカナルモンヨ。イエスウィキャン。アベチャンハ スッカリ ペンタゴンノケライ。オスプレイモ、F35ノソアクヒンデモ、カイトッテクレル。イイヤツダ・・・」
「であるか。オバマ殿、もうよいではないか。おぬしも人の事が言えまい。恥をしのんでも、雲隠れか。正直でよい。いい度胸だ・・・。わしの家来にならぬか?おぬしの無骨がほしいのじゃ。光秀じゃ軽くてやばいんじゃ・・・」
「いえ、それは・・・・。」
「であるか、未来のはしくれ殿には無理じゃったのう。許せ・・・」
「お屋形様、この猿めのことは・・・」
「もう考えておる・・・。踊れ踊れ・・・」
「安土城完成おめでとうございまする、親方さま・・・」
「であるか、堀北姫は土方殿とめおとになるのか?」
「はい、お殿様。私は土方様の心根がほしゅうございます。奥さんになりた〜〜い^0^」
「まきちゃんん、あんた、バカじゃねぇのか。交際期間ゼロでもええっちゅゆうのんか?俺にはついてくるな。ファンが泣くぞぇ。それじゃ、ほかの芸人とたいしてかわらねぇ。その根性、たたき直してやる。函館の五稜郭行く前に、この兼定で切ってやるぜ・・・」
「あれ〜〜〜〜〜。とし様、お、おゆるしを・・・。それは覚悟のこと・・・」
「そうか、ならいい。これからは、気持を入れ替えてガンバ大阪、心の中は浦和レッズだ〜〜〜。みんあ、じゃぁな・・・」
「何言ってやがる。偉そうに。ほんとに、あいつは、土方かい?・・・」
「人生いろいろ、役者もいろいろ、地上波デジタル利権もいろいろ、総選挙もいろいろ、格差社会もいろいろ、郵政もいろいろ、庶民の統制もいろいろ・・・。だまって、いればわからないんじゃないでしょうかね。アメリカさんのいわれるままにしておけばいいんです。郵政の資金は流す約束も果たせたし、保険も株もみんなオバマチャンにあげちゃおうかな・・・」
「おいおい、小泉がいまさらなんだよ・・・」
「Yes, you can。ニッポン ノ コクミン ダマシテ クレテ アリガトン・・・」
「TPP、アベノミクス、ゴシンパイナク。アベチャンガ、コクミンヲ ウマクダマシテ、ソフ ノブスケジイサマカラノ ヤクソク ハタシマス。ダカラ、ヤスクニハンホットイテンナ」
「てめぇはいいよねぇ。派閥にかくれて、自分の派閥肥やしちまってさ。景気が上向いてるってマスコミに指示したのはてめぇかい。ちっとも景気なんかよくねぇぞ〜〜〜。八百八町の旦那も青息吐息、火の車だ。ほんとのこと言ったらどうだい?」
「それはご勘弁を・・・。(うるさい坊主だなぁ・・・)」
「なにを・・・・・・」
「聞こえた?」
「腹の底でいってるじゃねえか・・・」
「にげろ〜〜〜〜〜」
「土方さんに追わせろ・・・」
「800年後にこのような、時代になるとは思わなかったぞ。美しき国はどこへいったのじゃ・・・」
「御曹司・・・・」
「弁慶ではないか。年末年始は多忙なのにご苦労なことじゃ。まつけんサンバは順調なのか?吉宗公は元気か?」
「だんなはたしか・・・・」
「余の顔を忘れたか・・・」
「忘れもしねぇ、最近若い娘を囲った・・・・」
「第一夫人なのだ。。。許せ・・・・」
「太助のマドンナだったんですぜ。幸せにしてくださいまし・・・」
「毘沙門天の化身なり〜〜〜〜」
「だれでぇ、あんた・・・」
「坊主、化け物に対して無礼である。わしは春日八郎の死んだはずだよオッかさんが好きなのじゃ。紅白には出ているのか。景虎はどこにいる・・」
「父上、違う違う。お富さんでござる。お久しぶりで御座る。今度大河ドラマにて共演でござるな・・・」
「みんなは前のGaktoがいいっていうとる。阿部寛じゃだめなんかい?」
「日光の一つ手前・・・」
「どういうことじゃ?」
「イマイチ(今市)」
「若いのにオヤジギャグが好きじゃのう。甲州夫人(菊姫)のこと頼んだぞ」
「景虎がもらってもいいんだ?歴史が変わりますよ。」
「わしが死んだら家督は景勝には渡さん。知ったことか。」
「案外無責任ですね〜〜〜。どんと晴れのヒロインさんに叱られますよ」
「ど−でもいいんじゃないですか〜〜。そんなこと。信長さん、この時代には株売ってないんですか〜?」
「であるか。堀江右衛門になにか株かNISAを売ってやれ。光秀にもだ。猿・・・試しに試食させよ・・・」
「お屋形様、あの株だけは・・・・」
「どうしてなのじゃ、わけを申してみよ・・・」
「本能寺のヘンな株でして・・・・」
「だから売るのじゃ・・・」
「・・・なるほど。そうすれば、お屋形様は生き延びられる、ということですね?」
「であるか・・・・・・・」

と言う具合に賑やかな宴なのだ。今では2020東京五輪の話で盛り上がっているらしい。安藤が先日そこから戻って来たばかりだ。



_____________________________________


■「初めて読まれる方へ」<これまでのあらすじと今後の展開>■
【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




第三章 1940-2020 歴史は繰り返す<2015>


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・



<第三章:その一>


 インターネット上では、「幻の2020東京五輪」という題目で話題騒然となっているらしい。誰もが考えたくもないのがごく自然なのだが、時代の巡り合わせには逆らえない。
そうならないことを祈るばかりだが、ここまできたら、どうしたら大会返上の危機を乗り越えるかという、国民的論議も必要だろう。とにかく、大会組織の最高責任者がいないというのが最大のネックなのだ。それと、暗躍する大手広告会社の存在も無視できない。1940年東京招致成功をヒトラーとムソリーニの協力で得ていたが、日本が廬溝橋事件を皮切りに日中戦争を拡大させ、大会を返上。その後米国との戦争に突き進んでしまった。2020年東京大会も当時と状況が酷似していると言われている。1940メイン会場においては、当初月島の埋め立て地を提案したが、強風に耐えられないと却下、今の神宮界隈は住民の反対にあいこれもダメ、一年かかって七つほどの選定をしたが決まらず、IOCから批判が出たので、駒沢のゴルフ場跡地にメイン会場を決定。それが、今の駒沢のオリンピック総合公園になった。(1964年東京大会での第二会場ともなった。)今の新国立の騒動を見ていると、同じような状況であることが分かる。オリンピックは国家的なプロジェクトで、必ずイニシアティブをとる人が不可欠ではあるが、2020東京にはそれがない。困ったものである。加えて、ゼネコンやマスメディアの利権が入り込んでいるから、なおさら責任の所在がハッキリしない。東京都が招致したのだから、いま起きている新国立の白紙撤回やエンブレム騒動では石原前知事の責任は最も大きいだろうと見ている。現総理がプレゼンでの原発汚染水アンダーコントロール発言には政治的な意図もあったのだろう。ザハ案を完遂させるという発言の証拠も映像で残っているが、はたしてその責任はとれるのだろうか。しかし勝手に白紙撤回してしまった。エンブレもベルギーのデザイナーからのクレームでお蔵入り。僕と船橋と安藤の三人は2020の時代の証言者として諫言していかなければならない。信長氏の安土城には、歴史上の人物が時空を超えて遠慮なくやってくる、銀座マネキン嬢達の適確なアドバイスもある。全然役に立たない有識者会議など相手ではない。みどり君は都庁のオリンピック準備委員会で奮闘している。毎日タクシー帰りで、このところ生理も止まっているらしい。娘の千鶴はJSCの理事長が解任となり、すったもんだしている。体重もかなり落ちている。ここだけの話、落ちてもメタボな体型と野猿系のルックスは同じではあるが。みどり君の美しさとは雲泥の差は一生変わらない。イケメン系の僕に対する嫉妬も。船橋君と付き合いがある佐野氏は、いま安土城では、泊林研二郎という名で雲隠れしているらしい。



<第三章:その二>


 久しぶりに、今日は「ババ・ガンプ・シュリンプららぽーと豊洲」。船橋君が時折、くろくま広告社のOBである安藤と僕を連れて行ってくれる。月島駅から二つ目の駅だが、築地市場が近々移転するという噂もある。ババ・ガンプは映画「フォレストガンプ」に出演していた俳優が、プロデュースした店だが、古き良きアメリカのアットホームなレストランだ。そのうち船橋くんにも言うつもりだが、マネキン嬢や安土城の客もきてもらいたいものだ。ランチはないけれども、手作り感のあるサンドイッチやサラダなど素材はいたってシンプル。三人あつまると、世の中の出来事がカラクリで成立しているという見立てのもと、いつも賑やかになる。というより、騒がしい。
「安藤君しばらくだね。自営業も順調のようだね・・・」
「ほんま、ありがとさんです。先輩の中さんにもせわになってましてん・・・」
「安保、あっさり、通っちゃったね。ちがうだろ、これって感じ」
「しゃぁないでしょ、中さん。肝心の投票所いくのサボって、デモなんしてもあきまへん。無党派のひとはなーにもわかっっとらん。反対すんなら行動でせないかんでしょうに・・・」
「今度の選挙では、国民は黙っちゃいないね」
「そうでんがな。アベちゃんは、満州国で実権を握っていた爺さんの影におびえているんや。阿片王の里見とも親しかったしね・・・」
「戦前の同盟通信社、いまの電通とも根深い・・・」
「天皇と岸信介は絞首刑を上手く逃れたのも、アメリカと水面下での交渉があったことが想像出来るね」
「船橋君は鋭いねぇ・・・」
「日本の戦後の悲劇は、戦前の体制を形を変えてGHQが整えたことにあるんだ」
「ワシにはわからへん・・」
「戦争はいやだよね。やってもなんにもならないし」
「全て誠意ある外交だよ、外交・・・」
「なんか三人あつまると、変な党首会談みたいだな・・・」
「なんだってかまへんよ」
「新国立がまた密室で談合しているらしい。ザハ案ははじめから排除するらしいよ」
「エンブレム選考は入れ替えだが、音頭を取る側は変わらない」
「佐野君はもう同業の仕事は出来ないな」
「もともとあかんかった・・・。おにぎり屋さんなら繁盛か・・・」
「売れるかもね・・・」
「中さん、マドンナが来年スーパーアリーナに来るんだとよ」
「もういいよ。あの人はマンネリズムからの脱却をしないとね。そうしなければもう終わった。サプライズでもなきゃ、復権は難しい・・・」
「最近までぞっこんだったんだろ」
「浮気でもしてまんねんでっか・・・」
「そうではないけど、古典にもどったほうがいいとね」
「テイラーはいいよね。ワシの嫁さんにしたいくらいや。あのきつい眼差しがすきやねん・・」
「信長さんからの連絡。巣脳電氏が安土に行ったそうだよ・・・」
「プーチンさんが囲ってるンやないの・・・」
「たぶんね。今度911の事件と2011年ビン・ラディン殺害の真偽、アポロ計画の真実を信長さんに訴えるそうな・・・」
「現代ではないんか・・・。バラしたら、えらいことやで・・・」
「彼は歴史に波紋を起こして未来の流れを変えたいらしい・・・」
「プーチンも同じ考えか。そういや、2012年まで大統領やるから、国の統治も対米戦略も思いのままというわけやね・・・」
「そうなると、このままだと北方領土も2020東京五輪もやばくねぇ?」
「やばい、やばい・・・」
これが三人のなにげない結論。

 安土城の信長からの連絡によれば、巣脳電(スノーデン)氏という外国人が訪れているという知らせが来た。911の暴露とアポロ計画のウソを暴露するんだそうな。やはり、我らが三人行かないわけにはいくまい。



<第三章:その三>


 五輪の利権というのは、商業志向の基礎を築いた80年ロス五輪の頃からだろうか。開会式では空からロケットマンが逆噴射でスタジアムに舞い降りたのには、びっくりしたものだが、イベントのサプライズがメディアを驚かせ、放映権の利権にも波及して、今日まで至っている。IOCの半分は放映権料の実入りとなれば、なおのこと、商業化は進むことになる。開催は都市が基準にはなってはいるけれども、資金を出すのは国のほうとなるので、自ずと利権は派生する。2020東京の新国立競技場の建設では、コンペどおりに作らなければ意味が無い。当時の都知事である猪瀬氏もそう言っている。僕もそう思う。開閉式の屋根があり、キールアーチで、8万人規模、冷暖房付きでも、当初の予算で収まっていただろう。キールアーチの経費は250億円前後と言われていた。ところが、日本のゼネコンがどういう思惑で価格をつり上げたのかよくわからない。クーベルタン氏もさぞお嘆きだろう。ザハ女史も面食らっているようだ。世界の常識では、採用されたのに契約を勝手に解除された事実は五輪の歴史に汚点として残るだろう。史上最悪のメインスタジアムの誕生も夢ではない。かち割りや冷房グッズの配布では、到底無理だろう。第一来場者にも失礼だろうし、VIPにも比例極まる発想と言える。安倍氏は招致コンペでのザハ案を自信をもって支持している。白紙撤回したのは、単なる建設費だけの事ではないだろう。内閣の支持率がどんどん下がっている状況を打破するには、既成事実を作って、打って出た公算の可能性が強い。建設の高騰で国民の理解が得られていないという、勝手なふれこみで、ザハ案を白紙撤回。国民の理解とはどこで判断したかは良くわからない。開会式は駒沢オリンピック公園も視野に入れるべきだろう。
 JSCの理事が辞めさせられ、下村文部大臣も辞表を提出、エンブレム選考委員会も全員入れ替え。なぜ電通・博報堂ともあろうものが、イニシアティブを取るのをやめて、引き下がった理由もわからない。あの佐野五輪エンブレムの採用までの経緯が暴露され、広告代理店業界のイメージも悪化したように思う。残念なことだが、仕方があるまい。ここで、森氏や遠藤五輪担当も辞めるとなると、2020東京五輪は完全にアウト。このままいくとイスタンブールやマドリードでの代替開催の可能性はなきしもあらずだ。
 船橋君、安藤、僕達の三人は、企業や組織で動く周りから見れば、煙たくなる存在らしい。トップであれ地位の上下に関係なく、ずけずけ物を言う一種の性癖があるからだろうか。それはそれで仕方が無い。生きている内はこの時代の証言者とならなければならない。そして、僕たちの周りには、信長公を始め、マネキン嬢達の後押しもあるから心強い。よく考えてみると、今の自由民主党の本当の姿とは、こうではないはずだ。時の政権、今安倍氏が進めている色々な為政の状況は、めちゃくちゃな感じだ。世界からは冷やかな目で見られているし、その多くが違憲的な色彩が強い。いわば内閣の国民に対するクーデター的な行為と言えなくもない。その結果は、2016年の参議院改選もしくはW選挙で判明することだろう。それでも、無党派層や無関心層が投票所に行かず、低投票率で終えるとすれば、戦前の大政翼賛体制が強化され、2020五輪の行方はわからなくなる可能性は高い。僕たちにはそれが気がかりだ。もし、そうなれば、その責任は有権者自身にフィードバックして、その子供達は戦地にかり出され、悲惨な運命を背負うことになる。そうならないために、僕は自由民主党のリベラル派の台頭の必要性を説いている。憲法の自由気ままな解釈が横行すれば、日本は無法国家となり、為政者を監視するチャンスはなくなる。そのとき、僕たち日本人は悪夢の再来に覚悟を決めなければならない。
 安倍氏の国連での演説は、目を被うような内容で、諸外国からも冷笑されたに違いない。「エコノミック、エコノミック、エコノミック・・・」もう恥ずかしくて聴く気にもなれない。そう思うのは僕だけではないだろう。ますます日本が世界から孤立化を深める要因を増やすだけだ。オバマ大統領も彼に会おうとはしなかった。自己陶酔と自己否定を容認するような、トンチンカンな演説。日本の現状を無視した経済志向だらけの為政は
この三年間で30兆円のばらまき外交をしただけの、アベノミクスの失敗を招いただけ。大企業ばかりにしか利益に目を向けない。そこでおこぼれが出れば、中小へもという発想は、半世紀前のもの。庶民には廻っては来ない。電通も70年代の広告手法がマンネリズムと化し、広告枠の切り売り商法の様なもので、消費には結びつかない。佐野五輪エンブレム推進もおなじような発想でやるから無理がでる。TVも視聴率優先システムも大きな利権として残り、景気への足かせとなっている。景気が悪くなっているのに、日銀は緩やかな回復傾向にある?マイケルジョウダンにも程がある。アベノミクスは、増税をするための隠れ蓑。生活苦が世帯がどんどん増えるのに、ばらまき外交は増加の一途。小泉進次カ氏の政権まであと少し。石破氏では心もとない。谷垣氏はもう終わった。菅氏はミイラ取りがミイラになった。安倍氏は来年の参議院の大敗を待たずに、辞任する可能性は高い。
日本を戦前化させようとしても、国民の大多数や米国が黙ってはいない。一番良いのは日本国民のために、安倍氏が出来るだけ早く静養して引退することだろうか。手遅れにならないうちに。1936年のベルリン大会ではヒトラー・ナチ政権だったが、その二年後に東京大会を返上している。政治的状況は酷似していないだろうか。日本国憲法を無視して戦前の翼賛体制を目指す安倍氏の危険な戦略は、2020東京五輪の芽をつむようなことがあってはならない。いくら勝手に法整備をしても世界はこれを認めないだろう。
 安土城にいる船橋君から連絡が入った。武蔵境から安藤と一緒に来てくれとのことだった。


<第三章:その四>


 2020東京五輪のエンブレム新案や新国立建設白紙案の行方に暗雲が漂いはじめた。問題の大会組織委員会マーケティング担当者や、クリエイティブディレクターが外されたのは良いのだが、密室での非公開では国民の理解が得られないだろう。佐野エンブレムがCMから消えて違和感が消え失せたようにも見える。ブラックエンブレムは視覚的にストレスが溜まると安藤が言っていた。素人の人もそう思うに違いない。新国立は作らなくて、開会式は街中でというとんでもない案も飛び交っている。それに輪をかけて、舛添氏は日中韓同時開催という目に余るサプライズも否定はしていない。ザハ案が日本の建築家の了見の狭いわがままで反故にされたのは痛かった。招致コンペでは責任を持って建設しますと言い切った安倍氏は我関せずといった態度に出ている。我ら三人の賢者?からすれば、これはまさしく詐欺行為といえる。東京都が勝手に2020東京五輪に引っかけて、ロゴマークを発信するという。舛添都知事が発表。五輪はまさしくバラバラに動いているように見える。大丈夫なのだろうか。僕達三人は、ヨーカ堂の地下にあるフリースペースでよく癒される。平日などはまさに、至福の時である。船橋君は一人でも良く来るという。一種のパワースポットとも言える。余り人には教えたくない僕達の聖域でもあるのだ。この一角から、安土城天守閣宴会場へのタイムトンネルを通っていくのだが、逆に戦国の世から現代に来る人も多くいる。現代から安土へ。そしてそこを迂回して現代に来る。まさしく、時空を超えたトライアングルゾーン。船橋君が既に行っている安土城に行く前に、安藤と落ち合う約束だったが、いま、小作にいるという。メールでは、なにやら、船橋君の依頼で知人のFさんのレストラン「南国カフェ・シェスタ」の取材に来ているという。その店の居心地の良さに、時間も忘れてしまったという。
「先輩、えらいおそうなって、すんません。取材してたら、ご馳走になってしもたんですわぁ。若い頃はえらいベッピンさんとちゃいます?お客さんもぞろぞろと。帰りとうなくなったんですわ。先輩と安土へいくう約束忘れてしもうて。ミスドーのコーヒーでも奢らせてもらいます・・・」
「なぁ、安藤、いいよいいよ・・・・」
「そな、割カンで・・・」
「奢りでいいよ・・・」
「あっ、こまいのあらへん、先輩やっぱりたのんます・・・」
「しようがないなぁ・・・」
「ところで、ノーベル文学賞、村上はんでっか?
「いや、やっぱりダメだったねぇ」
「そりゃ、そうでっしゃろな。文学者は反骨でなきゃいけませんのや。もろた人は元ジャーナリストの女の作家さんでっしゃろ。やっぱりなぁ、経歴が半端ない。村上はんは、何を訴えたいのかわいにはわからへん」
「見ている人は良く見ているんだってことだよ」
「さ、先輩、温かいコーヒーでも飲まんと・・・」
「船橋はもう信長公と差しでやってるんだろうな・・・」
「わてらの分もでっか・・・」
「安藤、じゃぁ、とにかく、行くとするか・・・」
 僕と安藤は、いざ、安土へ・・・・・。





<第三章:その五>


 僕と安藤の携帯に安土城で信長公と差しで宴を催している船橋君から、執拗に催促が来ている。21世紀の日本と世界の現状を信長公が知りたがっているという。2020東京五輪のことや信成君のフィギュアスケートの成績も気になっているらしい。彼がとうに引退してタレントになっているというのは内緒にしておくべきだろう。信長公のことだ。バラしたら船橋君の命はない。安土城が少し傾いているという知らせも入っている。横浜の傾斜マンション騒ぎは戦国時代にも伝わっている。今回の安土城落成の宴には、スノーデン氏とプーチン氏がそろってタイムワープしているのだという。安倍晋三氏はどうでもいい外交の途中で居所がわからなくなり、日本の政府は中央アジアを捜索中だという。そりゃぁそうだろう、TPPで日本を乗っ取ろうとしているオバマ氏と一緒に安土城に行ったのだから。シリアのアサド氏も生き返ったビン・ラディン氏もフセイン氏も一緒のようだ。銀座のマネキン嬢達を船橋君が連れて行ったらしい。「NHKあさが来た」に再登場した土方歳三やザハ女史もかけつている。僕と安藤はどういう宴になるのか戦線恐々なのだ。この日安土に行くのはやめにして、気晴らしとして、昼食は六本木のミッドタウンの向かいにあるメルセデス・ベンツのテーマレストラン「UPSTAIRS」で摂ることにした。VWが大衆車のディーゼル不正ソフト搭載で騒動を起こしている中、セレブ御用達のベンツ社は一線を画している。お客はそれなりの身なりの人達が多い。僕と安藤には分相応ではないのだが、船橋君の紹介でもあり何気なく食事を摂った。店内の雰囲気は良い。ピザとパスタがほどよい美味しさである。建物も垢抜けしたレイアウトで癒される。その後に「ハードロック・カフェ」に立ち寄ることにした。ここは、ロック好きの我ら三人組の癒しの空間だ。お客の半数は白人系の外人だ。外国に来ている雰囲気で、お店の対応も良好で実にフレンドリー。コーヒーはおかわり自由ときた。安藤はまさかの5杯のおかわり。それでも文句は言わない。雰囲気はMLBカフェに似ている。マイアミ、ニューヨーク、モスクワ、ラスベガスなどのお店もリアルに閲覧できる。ダンシング・ストリートというビデオが流れていた。ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイがおかま風のイメージで展開しているコメディタッチの面白いミュージックビデオで、ほんと笑える。今では貴重な映像だろう。テイラー・スイフトのアルバム作品「1989」からのミュージックビデオが続いた。ブランク・スペース、バッドブロッドは大ヒットしている。2015年は500億円も稼ぎ出すという。まさにマドンナの記録も塗り替えようとしている。彼女は無敵のシンガーソングライターと成った。2020の新国立もエンブレムのことも報道されなくなった。未公開ということなのだろうが、また同じ過ちをくりかえすような気がしてならない。強気の安藤も心配している。





<第三章:その六>


 安土城が杭打ち職人の不手際で修理中だという。天守閣では西洋列強の首脳達が時代を超えて、熱心に語り合っているという。船橋君から極秘のメールが来た。戦国時代からの通信は人類の歴史を管理する未来の時空戦略局の担当なのだが、いま一番問題になっているのは、21世紀における地球文明の紛争とのことだ。フランスのパリでは、ISのテロ集団が多くの市民を殺戮し、その報復として、フランスはシリアへの空爆の報復に出ている。戦国時代から続いているキリスト教圏のイスラム教社会への圧政と侮蔑が五百年後も続いているとは信長公もびっくりポンの様子らしい。スノーデン氏やISの幹部が安土城に乗り込み、宴に参加するというショッキングなうわさ話もあると安藤から聞いている。ISの指導者バクダディ氏は元CIAで、イスラエルのモサドと繋がりがあるらしく、彼自身ユダヤ人だという。ISへの資金提供者はベールに包まれておりだれもわからない。噂だが、米国もその片棒を担いでいるという。軍産複合体の予算が日本の一般会計の倍もあるペンタゴンだ。世界にテロの紛争を拡大させ軍の維持を確保するという戦略なのかも知れない。シリアへの空爆が多くなればなるほど、世界各地に難民は増え続けることになる。イギリス・フランスのオスマン帝国を勝手に分断したその罪は果てしなく大きい。2020の東京五輪の報道も少なくなり、寂しい限りだ。本当に開催するのだろうか。みどり君も最近ノーコメントのようで、箝口令でも敷かれているのどうかわからない。加えて、ロシアのドーピング不正が国家ぐるみという第三者委員会の公式会見があった。2020東京五輪への影響がないことを祈るばかりである。マスメディアや国民、舛添知事までもいくぶん白けているようにも見える。真夏のあの盛り上がりは一体何だったんろう。大手ゼネコンの杭打ち偽装事件も拡大の一途であるし、それが時空を超えて波紋の現象を起こしている。泊林研二郎氏はいまどうしているだろうか。人の噂も75日になろうとしている。そろそろ復帰するのかも聞いてみたい。表向きには同じ業界ではとうてい無理な様にも見えるが。安藤の家族の不幸があり、僕もしばらく喪に服していた。49日も過ぎれば彼の毒舌が聞ける。楽しみである。




<第三章:その七>


 2015年の流行語大賞は、「トリプルスリー」と「爆買い」という。一般庶民では、トリプルってなーに?「爆買い」って流行ったの?とか多くの疑問の声があるらしい。そういう僕も安藤もそう思う。安土城にいっている船橋君も。本来なら、「パクリ」「杭打ち」「佐野エンブレム」「キールアーチ」などがノミネートされるはずなのだが、これも電通・博報堂という広告代理店と主催者側の勝手な都合でお蔵入りとなる。広告代理店主催の時代はもはや終わったのかもしれない。広告界はTPP合意になれば、世界の常識である一業種一社制の義務化は避けられない。泊林研二郎氏は、今の時代もはや同業では仕事が出来ないので、名前を変えてあるスジから仕事をもらっているらしい。仕事場は、信長の好意により安土城下の長屋の一角を借りている。さっそくパクリのない安土城のエンブレムを任されているという話だ。21世紀にはもはや戻らない泊林氏には、年末の安土城の大忘年会で会う予定ではある。それまでは、船橋君には安土で踏ん張ってもらおう。安土に行く前に、船橋君の計らいで、信長からTDLの招待状をもらった。僕と安藤は夢と魔法の一日を過ごすことになった。エンターテインメントはやはり素晴らしい。世の中の嫌なことを全て忘れさせてくれる。スポーツ・芸能・文化・経済・化学という人間の生き様に全て関わり合う、アートは私達にはなくてはならないものだ。これは、尊敬する船橋君の信念なのだが、僕と安藤も共感している。だから、性格や考え方が違っても互いに惹きつけあう何かがあるのだろう。それにしても、ここ最近、2020東京五輪の熱狂さが下がってきているように思う。新国立競技場は、ゼネコン主導で密室談合の様相だし、本当にザハ案を排してよかったのだろうかという疑念は排除出来ない。工事の着手はおそらく2017年になるだろう。デザインも何も決まってないのに間に合うわけがない。ザハ案を復活させるべきである。せっかくの日本最大のエンターテインメント熱が冷めてしまわないためにも。



<第三章:その八>


 船橋君は打ち合わせで、よくクライアントや芸能人・スポーツ選手と時折ランチにいくようだ。いま注目の若手女優、森川葵さんと双子かなと思えるほどよく似ている、みどり君。父である船橋君と良く来るようである。みどり君もオリンピックの準備委員会ですったもんだしている様子。ストレスも溜まっているんだそうだ。息抜きにはいいだろう。この日は「ウルフギャングステーキハウス」というレストランに安藤と立ち寄った。船橋君から僕達が安土城に行く前に、店長に伝言を頼まれていた。彼が気を使ってくれていて、前金で予約をしてくれたらしいのだ。ランチ二人前で25,000円はする。安藤は初めてなので、どうも落ち着かないらしい。本部が米国にあり、セレブ御用達のステーキハウスだ。お店の店員さんのサービスや肉の高品質が人気の秘密なのだろう。並みの店では味わえない美味しさである。僕と安藤には場違いかなとも思えるが、船橋君には頭が上がらない。
 そうこうしているうちに、2015年12月22日に新国立競技場の案が決まろうとしている。たったの二ヶ月で、そんな簡単に設計案はできるんだろうか。安藤は、はなから「でけしまへんて、そりゃぁ殺生やで。ザハ案だって二年もかけて試行錯誤のコンペ参加を断念せざるをえない状況を日本の五輪委員会はつくってしまいましたんや。それをたったの二ヶ月ではい、でけた、とはねぇ。誰かの流用でもしてるんと違いますか・・・」と言っていたが、それもその通りだ。朝日新聞というのは、抜け駆けの天才らしい。22日の朝刊でA案に決まりそうだという記事を一面に載せていたのだ。これは明らかにルール違反である。終戦の8月15日に皇居の前で泣き崩れる庶民の写真やフィルムは誰もが目にしているが、その撮影は前日に行われていたのだ。つまり捏造と言うことになる。戦前の大本営の中枢メディアのDNAは姿を変えても健在ということか。ザハ女史は外観以外は酷似していると言っているが、再案前はA案を設計した業者と一緒に展開していたことをみると、明らかに著作権侵害の疑いがあって当然だろう。工期のポイントでかなりの差がでているが、選ばれなかったB案のほうが完成は同じ時期で着工も少し遅い。よって工期はB案が短いといういうことにある。これもおかしい。。。一番の問題は、冷暖房施設がないこと、五輪後50年、100年の使用に耐えられるか、木の素材を意識しているというが自然災害での防火は大丈夫か、フレキシブルな使い勝手は・・・。であるが、どれもこれも未知数である。正直2020年東京五輪にふさわしい設計・デザインと世界に誇れるスタジアムとは思えない。ザハ案でなければコンペで勝ち取った意味はなくなるからである。五輪開催の予算が当初の六倍と騒いでいるらしい。これとて、庶民からすればとんだお笑いぐさである。前回のロンドン五輪では二兆円を軽く超えていたのだ。誘致を考える前にその程度の腹づもりはしていなければならなかったはずだ。^瀬前知事は4000億円のキャッシュは用意している。屋根付きキールアーチのコンペで誘致を勝ち取った、と言っているのであるから、何も騒ぐ必要はない。政府は来年の国家予算で一般会計が最大規模100兆円近くといっているが、肝心の特別会計400兆円を隠匿しようとしている。その意図はみえみえである。




_____________________________________


■「初めて読まれる方へ」<これまでのあらすじと今後の展開>■
【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・



第四章 雨降って地固まる<2016>


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・



<第四章:その一>


 美智子夫人から家内に電話があった。みどり君が今年の五輪開催地リオディジャネイロに舛添知事らと下見にいくことになったらしいのだ。スタジアムの建設の進み具合が危うくなったとの情報もある。新国立だって例外ではない。あと四年あると言う見方と、あと四年しかないという待ったなしの状況もあるからだろう。
 2015年が過ぎ新しい年を迎えた。僕と安藤は延び延びになった1581年の安土城にようやくたどり着いた。船橋君もさぞかし怒っていることだろう。信長公は本能寺の変の経緯を船橋君から聞かされ、裏で画策していた秀吉と光秀はもう戦国の世にはいないそうである。これで現代への波紋が気になるとろだ。いまのところその気配はない。その確認のため僕と安藤は現代の状況把握のため遅れたという事だ。船橋君には昨年も家内へのお気遣いでなにかとお世話になった。銀座のマネキン嬢たちも安土城に行きたいとの希望もあり連れて行く羽目になる。さぞかし賑やかな新年の宴になるだろう。

<安土城天守閣大広間にて>

「おっ、こちらはどなた方の面々であるか」
「信長公、長い間ご無礼をいたしておりました。中山と安藤でござる。21世紀からはせ参じました。船橋殿はお元気で・・・」
「であるか・・・。船橋殿は城下で飲み歩いておるわ。おぬしらがなかなか来ぬのでな。いや、そりゃ元気でおるぞ」
「ハッピー ニューイヤー、ノブナガ ドノ。オバマデ ゴザル」
「お、黒い白人じゃな。TPPで未来の日本を乗っ取るというのは、ほんとうなのか?もうしてみよ・・・」
「ソンナ セッショウナ。ナイショ、ナイショ、ナイショノ ハナシハ、アノネノネ、デゴザル・・・。911 モ フセイン モ ビン・ラディン モ アメリカノ ウソデゴザルヨ。カンニン、カンニン。イスラムコク モ ウラデ アヤツッテ イルンデヨ・・・」
「須脳電、なんとか言ったらどうなんでぇ。今光東にはつつぬけだぁ。てめぇが、バラす前にばらされちゃぁ、商売あがったりじゃぁねぇのかい?」
「バグダディ ハ ハマスノ シュッシン。ダカラ、ペンタゴンハ ミエミエナワケヨ」
「安倍氏が韓国に行ったそうだな。慰安婦の少女像撤去の前提で口約束を取り付けたか。口約束などあてには成りはせぬぞ。戦国では、当たり前の事だわな。衆参W選挙では大勝どころか過半数割れじゃな。」
「信長公にはそれが見えるのでござるか」
「歴史の波紋、と言う分けじゃ、安倍チャンには簡単に天下布武など出来はせぬ」
「未来のマスコミは安倍チャンに○○タマ握られてマスからなぁ。しゃぁないでですわ」
「安藤の言うとおりだな、ここは俺たちだけの秘密に・・・」
「あたいたちには、秘密にできないわよ・・・」
「サトミにカオル、サトミ、ユキちゃんじゃないか・・・」
「どうしてここに」
「船橋さん、中さん達が連れてきてくれたの・・・」
「安藤、中山、待ちくたびれたよ。21世紀の東京はどうだ。波紋はあったか?」
「まだわかりません。バックツゥー フューチャー2みたいにはなってないです」
「そのうち、何かあるかもな・・・」
「それはそうと、泊林研二郎氏がこちらにいるとか・・・」
「信長公の手伝いをしている。五輪のトラウマが消えないそうだ。ボク、パクッテマセン、と一点張りなんだよ・・・」
「ザハさんも大変だわね。勝手に中止されて、このまま黙って引き下がるのかしらん。あたいの感だと新国立は完成しないんじゃない?だって、決定した根拠は曖昧だし、著作権の侵害もあり得るわ」
「クロ、そこの人形姫達に何か馳走せよ」
「黒人が蘭丸と一緒に信長公に使えているよ。聞いてはいたが、本当だったとはな・・」
「ついでに人形姫達をワシの側室にさせよ。こんなカワユイ姫は見たことが無い。生まれる子はさぞかしカワユウであろうな・・・」
「てヤンデェ、将軍、マネキンに子供が出来るわけがねぇだろう」
「クロ、この坊主の首をハネよ」
「ワタシニハ デキマセン」
「どうしてなのじゃ、ワシはこの国の大王なるぞ」
「アイエスに頼んでみます・・・」
「21世紀に行くのは許せん。そこまでしなくともよいわ。しょうがない、許す・・・。しかし、21世紀の地球は棲みにくいようじゃのぅ。であるから徳川殿、鎖国はもってのほかじゃ。江戸に幕府を作るのは辞めて、蝦夷地にせよ。そうすれば、日本国は安土と函館という二つの政府が出来る。明治維新も日中戦争も太平洋戦争も原爆も日韓併合もなくなる。未来永劫平和な世界とニッポンが出来る・・・」

戦国の世でも現代でも平和を考えることは同じと言うことか。。。
この日我らは信長公の奥の深さに酔いしれていた。。。。




<第四章:その二>


 信長公の計らいで、正月の宴が済んだら船橋君が21世紀に一時戻って良いという。そのおかげで銀座のマネキン嬢達は信長公の側室にならずに済んだ。400年の年月を重ねても人間の領地の争いが絶えないことを信長公は危惧をしていた。戦国自衛隊を覚えているだろうか。自衛隊が突如戦国時代にタイムスリップして、その時代の軍と戦いを始めるという話だ。この小説を書いた作家は?半村良氏という。彼は若いとき、くろくま広告社の社員だったらしい。船橋君は美智子夫人の伴侶ではあるが、婿入りしたわけではない。雰囲気的にそういなっているだけのことだ。船橋君の亡き父邦太郎はくろくま広告社の発起人の一人であることから広瀬会長との仲は睦まじかったことは想像に固くない。邦太郎の紹介で半村氏はくろくま広告社の初代クリエイティブプロデューサーになった。彼の仕事ぶりは群を抜いており、電通・博報堂とのコンペでは常に勝利しており、くろくま広告の原動力となっていた。その反面、彼は執筆活動にも食い入っていた。かなりの苦労人らしく、松本清張譲りのスタンスを持っていたと聞く。小説の登場人物はくろくま広告社に関係する人をモデルとしたケースが多い。直木賞を受賞したのち、彼のタイムスリップ物は人気を博し映画にもなった。僕も戦国自衛隊にはかなりいれこんでいたときがあった。そういう縁で、僕達は武蔵境でのパワースポット内にその時代との接点を得ているのである。戦国時代の歴史が変わっても、その歴史自体は現代への波紋を考慮してつじつまを合わせるという行為を敢行するらしい。過去が変われば現代も変わる。バック・トゥー・ザ・フューチャー2のようにはいかない。現実は変えようがないのである。変えれるのは、これからの未来であることだけは間違いない。だから、私達は歴史の教訓を座右の銘におかなければならないのだ。平成天皇と美智子皇后がフィリピンに慰霊の旅にで、世界中に感銘をあたえた。世界の平和と共存は日本の使命でもあり、責務であることを思い知らされた。2020東京五輪はその一環としての位置付けにあることは間違いないだろう。



<第四章:その三>


ザハ事務所が日本に対して100億円の訴訟を準備しているという。JSCが新国立の白紙撤回で口止め料の交渉をしているというのだ。世界の笑いものになっている日本がおかれた状況は厳しい。新国立の建設は来年の初めらしいが、そんなことでほんとに間に合うのだろうか。訴訟の行方のほうも気になる。リオの五輪施設の建設が遅れ、深刻な状況らしい。みどり君は準備委員会の手前、リオの視察は必須事項という。妊婦さんの感染症が拡大中でリオ五輪は大丈夫なのだろうか。原油の下落で経済状況も深刻。ドーピング問題もあるし、スポーツ界は壁にぶち当たっている。2020のエンブレムはどうなっているのだろうか。マスメディアの五輪報道もあまり目にしなくなった。清原氏をはじめとする芸能界の薬物問題や不倫問題でのゴシップニュースばかりで、世の中がちっとも面白くなくなった。ほいちょいプロダクションの気まぐれコンセプトのセカンドバージョンが少年ジャンプで連載されいるが、「はい、こちら2020東京五輪」は、基本的にはコメディタッチなので、いくら深刻だからと言ってそのまま終わらせるわけにはいかない。オリンピックはエンターテインメンの最高峰のはずであるから、私達は世の中のことを笑い飛ばしながら、五輪の成功を祈る姿勢は大事なのだ。




<第四章:その四>


 リオや2020五輪でのドーピング問題が深刻化している。そしてIOCへの汚職問題。フランスの当局が2020五輪誘致においても、日本が問題の国際陸連に協賛金を拠出し、トルコはしなかった。日本の陸連にも捜査の手が伸びるという話だ。僕も船橋も安藤は、安土城から現代に戻ってはきたものの、新たな問題が浮上していることを知らされた。JSCが白紙撤回後の隈氏デザインの新国立競技場に聖火台の設置が不可能ということらしい。白紙撤回前のザハ案では野外に計画していたらしいが、いまとなっては、遠藤五輪担当相もしらなかったというのは、余りにもお粗末と言うしかない。これでは、2020の最大のイベントである聖火台のサプライズはなしということになる。開会式は最期の最期までベールに包まれているべきで、公にすべきではないのだ。僕らだってその時までは、ワクワクしていたいし、知りたくもない。なぜなら、そこにはちゃんとした開会式の監督プロデューサー、脚本家、演出家やスタッフがいて当然のことだからだ。少なくても、日本や世界の人の目はそこにある。高いお金をつかって、海外の著名な建築デザイナーの案をキャンセルしてまで、日本のデザイナー案採用したのだから、最高責任は安倍氏にある。知らなかった、頭になかったでは済まされない。まさに、世界の笑いものである。サプライズだって期待出来ない。みどり君はリオの視察も控え忙しいらしいが、準備委員会も新たな火種が心配で仕事が手につかないという。このところ、明るいニュースが少なくなった。清原選手の覚醒剤問題や芸能人の愛憎劇、相次ぐ訃報、低レベルの米大統領選・・・。大谷の来シーズンメジャー入り、ダルビッシュの復活、琴奬菊の横綱への期待、ゴルフやサッカー・・・。日々スカッとするものが欲しい。





<第四章:その五>


 旧新国立競技場のデザインを担当されたザハさん死去のニュースが報じられた。日本の位政府やJSCの無謀な振る舞いがストレスだったのか、以前からの持病だったのかは僕は知らない。深く哀悼の念を捧げたい。それにしても、日本の2020五輪は大丈夫なのかと、心配になってくる。五輪エンブレム四案が発表されたが、リオ五輪のロゴに似通っているのが少し気になる。佐野エンブレムよりはましだが。予算にしても、当初は3000億円が目安だたっと言われてはいるが、北京だってロンドンだって三兆円は超えている。五輪の担当者はそういう現実を直視しているのかどうか。実に残念だ。戦国時代の安土城にいる信長公も、銀座のマネキン嬢たちもさぞかしあきれかえっていることだろう。安藤や舟橋くんも怒り心頭のようだ。僕だって同じ。近頃、スポーツ選手の不適切な日常も問題になっているらしい。バドミントンの闇カジノ賭博への出入り、プロ野球選手の賭博関与問題、陸上やテニスでのドーピング問題、それに輪をかけての「パナマ文書」流出だ。タックスヘイブンは法律違反ではないらしいが、道義的責任、指導者の不適格行為、経済格差の激増化や不況の増大、世界恐慌というスタンスまで及ぼうとしている。加えて、公共設備の経年劣化や社会保障費の増大による増税、震災復興費の増大などによる増税が、市民の不安を煽っている。ギリシャは今年の7月に大量の借金返済が迫る。今度こそディフォルテは避けられないだろう。みどり君が五輪準備委員会の窓口責任者の一角をしめる程の役職になったらしい。舛添都知事の高額な外遊費が問題になっている。前都知事の石原氏も不適切な経費が多かったが、舛添現知事はそれ以上らしい。在日の方だから、韓国への対応はしっかりやると言う噂だ。TPPは秘密交渉で、国民はその途中経過も知ることが出来ないらしい。文書は全て黒塗りで、戦後のGHQの検閲とイメージは一緒だ。米国の大統領選がヒートアップしているが、民主党のヒラリー・クリントンは大統領になったらTPPに反対すると言っている。サンダース氏も同じだろう。共和党はトランプ氏がリードしているが、本気で大統領になるとは思ってはいないだろう。高齢だし、指名争いまでの人だ。過半数はとれないだろう。クルーズも過半数は難しい。民主党も共和党も指名大会で過半数に届かなければ、党からの推薦指名となり、誰が指名されるかはわからない。マスメディアではまだ報道はないが、僕の推測では、民主党では、エリザベス・ウォーレン、共和党ではポール・ライアン。トム・クランシーの小説では、ライアン大統領の名が出ているので、もし、ライアン氏なら、一躍クローズアップされるだろう。




<第四章:その六>


 先日は舟橋君の計らいで、三人でカラバッジョ展を観覧した。僕と安藤もいい絵はやっぱりいい、とつくづく思ってしまう。そんなおり、九州で大地震が発生した。僅かだが三人で支援の振込をしたところだ。被災された方々にはほんとに大変だと思う。神戸の震災、新潟中越地震、東日本大震災、そして熊本大震災。災害はこのほかにも沢山各地で起こっているけれども、個人の寄付だけではとうてい足りない。被災地支援には公金は当然ながら大企業も内部留保やタックスヘイブンで潤っているのだから、大規模な支援はしていくべきだろう。舟橋君はNPOもやっているので、いつも大忙しだ。彼の細君もそういうところはかなり太っ腹のようである。2020五輪のエンブレムがようやく決まったようだ。4案の中では一つだけ目立ったデザインがあったが、市松模様のシンプルな作品が選ばれ良かったと思っている。エンブレムは、五輪のマーケティング用のツールで必要なものだと、元広告代理店マンのコメンテーターが言っていたが、まさしく商業化した五輪産業には必要なものだろうが、僕はそうは思わない。あまりに商業化されすぎた五輪産業だからこそ、形骸化と諸問題が起きているのだろうと考えるからである。佐野研二郎氏は青山あたりで出没しているという噂だが、いつから安土城から現代に来ているのだろうか。信長公もよく承諾したものだ。フロイスは泊林研二郎とも仲が良いらしかったから、今頃は寂しがっているに違いない。信長公もフロイスも、僕が派遣したマネキン嬢たちで癒されてもらうしかない。パナマ文書の情報が5月10日に完全版で公表されるらしい。これはメガトン級のスクープになるに違いない。舛添都知事の公金無駄使いと不適切使用が取りざたされている。もう彼の二期目はないだろう。つまり、2020五輪での都知事就任はない。都民の目は厳しい。みどり君もだいぶ舛添氏にはご立腹という。2020東京の開会式のプロデューサーもまだ決まっていない。大丈夫なのだろうか。



_______________________________________________




■「初めて読まれる方へ」<これまでのあらすじと今後の展開>■
【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・




第五章 新たな始まり<2016>




<第五章:その一>


 久しぶりにマネキン嬢達が遅れてのGWウィークを楽しむらしい。昼は銀座のマネキン嬢、夜は銀座のホステスのアルバイトと、最近みんな疲れが出てきているらしいのだ。船橋君はじめ、僕と安藤も、良い機会だから親睦会でもということで、この日は、船橋君の行きつけのレストランに呼ばれた。水道橋の東京ドームホテル3階にある「RILASSA(リラッサ)」のランチバイキングは予約した方が良い。人気のあるレストランだ。一人3,000円ほどかかるが、船橋君は10人分席を取っていた。マネキン嬢が安土城では信長公の側室にならずに済んだということと、このところの世界情勢がかなりやばいことから、賑やかな食事会とマネキン嬢のワンマン時事歓談会になることは避けられない。
「お、なおみちゃん、しばらくだねぇ・・・」
「安藤君もね。同じ関西人、なかよくしまひょ・・・」
「ユキちゃんは無事安土から逃げ出せてよかった・・・」
「それがね。いるのよぉ。。。。そこに・・・」
「・・・・・、今東光の分身かい。」
「おい、てめえら、しばらくじゃねぇか。未来もたいして変わっていねぇなぁ・・・。船橋どん、信長公が寂しがってぞう。落ち着いたらけえってあげな・・・」
「パナマ文書ってなぁに・・・」
「パナソニックの電気のマニュアル?」
「ペリカン文書っていう映画のパクリ?」
「パパがナマでママにサービスって意味?」
「運河の通過証?」
「ちがう、ちがう、パクリでナマエがマジニわかった・・・」
「どれも違うゾ、おめえらは、ちっともこの時代の出来事わかってねぇんだな。つまり、こそこそ小銭を貯め込んでこそこそ人生を生き抜く奴らの、セコイ箪笥預金みたいなもんさ」
「それってさぁ、違法なんじゃないの?」
「法律ってもんはいい加減なもんじゃ。坊主の世界もな。世の中、銭があればそれでよしというのが気にいらねぇ。その点、船橋殿は恵まれない庶民のために財産を投げ打って、支援している。俺は、一目おいてるんだ。戦国の殿様にだってなれる。信長公もそういっておる・・・」
「パナマ以外でも結構あるらしいじゃん、タックスヘイブン・・・」
「デラウエア州のCTコーポレーションのビルに315,000社のペーパーカンパニーがあるんだってサ・・・・」
「みんなズルしてんだ・・・」
「その額ざっと3,500兆円なりー・・・」
「世界のGDPの半分よねぇ。このさきどうなっちゃうのいかしらん。お店のお給料はもらえるの?」
「お金持ちはイイナァ・・・・」
「イイヨネェ・・・・」
「あたいたちにはトント縁がないわねェ・・・」
「円がない、エンがない・・・」
「パナマ文書、いろいろ名前がのっているみたい」
「三木谷、柳井、原田元ベネッセ社長、電通、ほか大手企業ばかり・・・」
「ヒラリーさんはどうなの?そのうち出るんじゃない?」
「パナマでは出ない?」
「デラウエア州のCTコーポレーションルートか」
「さぁね・・・・」
「日本の政府が動こうとしないのは、参議院選挙にも影響するよね」
「なんかやるんじゃないの」
「舛添都知事が辞任するってほんと?」
「可能性はあるわねぇ。あれだけ、はっきり使ったんだから。申し開きは無駄という物よ」
「オバマさんが広島に来るってほんと?」
「原爆投下の謝罪はなし?」
「日本が嵌められて真珠湾に行ったのが運の尽き」
「南方戦線だけにしときゃぁ、よかったんじゃ。信長公だったらそうしたよ」
「トランプさんは戦前のアメリカ国民の気持ちを代弁してるようなものよ」
「そうね、だって、国際連盟にも入らず、第二次大戦のナチスとの戦いにも無関心だった」
「裕仁天皇の戦争責任は?」
「もちろんあったんだろうけれど、A,B,C級戦犯の1,000名の処刑で国体の維持がかなたってわけよ・・・」
「ユキは物知りね。いつもはぼーっとしているくせに・・・」
「あぁ、あと10分しかない。ここは90分のバイキングだった。食べよ、食べよ・・・。汗、汗・・・」
マネキン嬢の雑談にはいつも癒される我ら三人(いや四人か)でした。



<第五章:その二>


 大変なことになった。日本の2016、2020五輪招致委員会がIOCに裏金?前国際陸連(ディアク氏逮捕済み)側に、1億6,000万円を振り込んだ形跡があるという。フランスの検察当局が捜査をしているらしい。招致委員会の別動部隊であるマーケティング担当の電通が絡んでいたとしても、これは日本国内のメディアが箝口令を敷いても無駄な話。WADAのドーピング問題ガきっかけで明るみになった、日本にとっては重大な問題。五輪は世界のフェアなスポーツの祭典。なんらかの力が働いたなら、これは由々しき問題だ。IOCバッハ会長がこれまで日本のわがままな変更に緩やかなところをみると、IOC周辺の人達も絡んでいるとみるが真実がわかればこれはもう、2020東京五輪どころではないだろう。イスタンブールが負けたのは協賛金を払わなかったからとなればすべて納得がいく。僕も船橋君も安藤もマネキン嬢たちも、プレゼンでの提案と全く違うものをバッハ会長にいっても、快く受け入れてくれて、新国立も白紙にしても何も言わないと言う不自然さも、気にはなっていただ。招致最終コンペでもイスタンブールの方が優っていたにもかかわらず、東京に決定した背景には複雑なかけひきがあったのだろう。残念だけれども、この件が大事になる可能性は否定できず、東京開催が中止になるかもしれない。日本の開催がダメになりイスタンブールで代替開催もなくはない。日本政府はパナマ文書・タックスヘイブンは調査しない。2020五輪招致不正疑惑は調査しない。捜査が進むにつれ電通が絡んでいることは隠せないし、もしそうだったら、電通のガラパゴスは避けられないし、世界からそっぽを向かれるだろう。解体もありえる。ガリバー亡き後、広告代理店業界の再編は避けられない。2020東京五輪中止。これは安倍政権の命取りになるのかもしれない。。。それにしても、電通の名前が出たとたん、マスコミは一斉にその名前を削除したというのは、今の時代考えられないことでもある。言論の自由度が世界で70番代であるのが現実になって現れただけなのだ。それは、まさに中国や北朝鮮の言論統制と少しも変わらない。この国には自由という名の報道はないのだろうか。マゾヒズムに慣れ親しんだ日本国民の哀れな性なのか、悲しい限りである。





<第五章:その三>


 2020東京五輪裏金疑惑が世界的に拡大している。「はい、こちら2020東京五輪」推進支援ブログの行方も怪しくなってきた。みどり君の勤める都庁の五輪準備委員会も右往左往してると思いきや、意外と冷静に対処しているらしい。舛添現都知事が政治資金規正法違反とかで、辞任カウントダウンという事態にもなかば諦めが出ているらしい。石原元知事の突然の辞任と国政選挙出馬。都民にとってこの心意はいまだにわからない。前知事の猪瀬さんもお金の関係で辞任に追い込まれたが、それ以外では誠実だった。ただ副知事の器で知事の器ではなかった。しかし、亡きZAHA女史提案の新国立競技場提案が招致に結びついたことを忘れてはいけない。僕はそう思っている。船橋君も世界初の開閉式ドーム型スタジアムに期待していた。2012年ロンドン大会で二兆円超の大会運営費を使ったのに対し、日本の見積もりは何千億円というものだった。五輪利権が目当てだったという者も多く存在する。ここに、招致委員会の誤算があった。加えて、電通にマーケティング活動一切を一任したことだった。これらが、今回の五輪裏金疑惑を招いた原因と言える。僕と安藤と船橋君の他に、安土城からの招かれざる変わったお坊さん、みんなは「ぼうさん」と読んでいる。マネキン嬢は彼のおかげで、信長公の側室にならずにすんだので、恩義を感じているのでそう悪口は言えない。この日は、ヤンキースのマー君が先発とあって、水道橋のMLBカフェでランチをみながら観戦することになった。今年は、肘をかばいすぎて玉の威力がないように思う。大丈夫なのだろうか。子供さんも誕生し、ガンバラなきゃとおう気持ちだろう。観戦しながら、やはり、話題は五輪汚職。

主な議題は、
安倍氏は最終プレゼン時に約束。
1)責任を持ってこのスタジアム建設を遂行する。
2)福島原発汚水は完全にコントロール。
3)開催費用・環境整備は万全。
4)8キロ圏内に全ての競技を行う。
実際には、
1)白紙撤回
2)太平洋に垂れ流し太平洋の汚染が進む。
3)計画性と曖昧性だけが今も残っている。
4)これは公約違反。
プレゼン時を前後して、JOCからIOC関係者の口座に送金。これは裏金疑惑と疑われても仕方がない。送金先はペーパーカンパニーで電通との関連性があることが判明
開催まであと四年ちょっと。まだまだ開催返上の可能性は排除出来ない。

 コンサルタント会社の実態が不透明で、現在では存在しないペーパーカンパニー。フランス当局はその口座に振り込まれた直後にだ。2020五輪がこのまま開催することを望んではいるが不正となればそう言うわけにも行かず、事の始終がはっきり解明されることがスッキリと気持ちよく、五輪の開催を堂々と行うことに繋がる。電通が絡んでいようがいまいが、これは国家の問題。コンサル料は税金。契約書の有無が問題になっているが、守秘義務には当たらない。竹田さんの歯切れが悪すぎる。フランス検察の執拗な捜査が最後の最後まで続きそうだ。JOCがコンサルタント料として送金した直後口座から、
 2000万円程の高級時計支払いがあったと英国紙がアナウンス。しかしながらその口座のはペーパーカンパニーで、現在は存在しない。2020東京招致決定に影響力がある家族関係者となれば、これは限りなく黒に近い黒となり、2020東京開催中止は避けられない。ネット上ではそれが世界の常識になりつつある。このままいくと社の存続の危機まで及ぶかも知れない。くろくま広告から何人か再就職しているが、もし2020に関わっていたらどういう心境なのだろうか。彼らから内部告発があった場合は、かなりなスクープとなるだろう。もちろん匿名だ。リークした本人や家族の生命の危険もあるからだ。念には念を入れておかねばならぬ。もし、フランス当局が黒と認定すれば、2020東京五輪は中止となる。そうなったばあい、イスタンブールは時期的に間に合わないとされ、ロンドンの代替開催が現実味を帯びてくる。マドリードのほうは受け入れ可能かよくわからない。コンサルタントは他にいくつもあるとされ、今後マーケティング担当の電通の調査にも及ぶ状況はさけられない。契約書はみたけれど、いまはどこにあるかわからない。それでは通らない。その在処は?電通内の可能性は排除出来ないが、マスメディア報道では一切言うことが出来ない。それがいまの日本の劣化を促進している原因でもあるのですが。日本のメディアを独占的に扱う電通はタブー視されてるが、今はインターネットの時代。70年代の広告手法を継続しても食べていける程世の中は甘くない。15秒100万円ものCM料負担は広告主には重すぎる。。。ザハさんの案を拒絶した代償はあまりにも大ききかった。





<第五章:その四>


文字通りに言葉を鵜呑みにする人々が増えているらしい。言葉というのはそれ自体の意味があるものの、その言葉の裏には真実があることを理解する必要がある。少しばかりのユーモアと感性の磨き方を習得して、初めてその言葉のメッセージを捉えることができる。
(その一)
 僕は駅のプラットホームでふと電光掲示板に留まるものがある。「不安なことや気がかりなことがありましたら駅員に何でも何時でもご相談ください」。何時だったか知人の女の子が自分の借金や男関係の悩みやダイエットのこととかで相談したらいい。駅員さんは当惑したらしいんだけど、JRが電光掲示板でそうい風にアナウンスしてしまったんだから断るわけにはいかない。まぁ当たり前だが。その後その二人縁あって結婚。文字通り言葉に添って成功した例とも言える。

(その二)
 Aさんは京都の格式ある家柄の娘さんと恋におちいり、結婚の申し入れをゆるされ、夜も遅くなったので失礼しますと帰ろうとしたところ、まだいいではありませんか、お茶漬けでもめしあがっていらしたら、と言われ、ご馳走になった。ところが明くる日先方からAさんに結婚お断りの連絡がはいった。文字通りに理解すればご馳走になるのは当たり前の行為だが、京都の流儀ではお茶漬けを断るのは当たり前のことなのだそうだ。「お茶漬けでも召し上がっていらしたら=もう遅いのですからお帰りなさったほうが良いですね」ということらしい。

(その三)
確かに自分で言ったことだが言った覚えがない、という精神疾患的な面をのぞかせる安倍氏がぶれている。弁士でもそれは詭弁士と言ったほうが良いだろう。2020東京五輪の最終プレゼンではいかなる事があっても、屋根付きドーム国立競技場を作ってみせるといったが、いとも簡単に白紙撤回をした。再建案では冷暖房の設備はないらしい。真夏に行われる大会なのにだ。おそらく多数の救急車が要請されることだろう。言ったことには責任を持つという基本的な人格性には多くの人が疑問を持ち始めている。日本だけではない。先日、消費税導入延期をさらに伸ばしたという事だが、伊勢志摩サミットでは、各国首脳から冷笑されたらしい。「世界経済のリスクがリーマンショック前の状況と似ていて、日本経済への影響が懸念され、デフレスパイル脱却に時間がかかり、アベノミクスの世界的展開で日本経済が良くするため、延期します。財源はアベノミクスの税収増ということで・・・」云々をいってるけれど、安倍氏の本当の胸の内は、「アベノミクスは失敗いたしました。とは私からは怖くてとても言えない。三本の矢は毒矢に変わった。サミットでは共同宣言がなかった。これは誠に異例で、財政出動はやっぱり無理だった。画策したが独英が賛同しなかった。これは由々しき問題であったことは否めない。一部上場企業の利益誘導のため為替操作をやり円安誘導で株価を押し上げようとするも、中小零細一般庶民には恩恵はなく、消費マインドがどんどん下がってきた。私は政権を長期に担当し、経済は二の次で祖父の願いでもあった憲法改正にまで持っていきたい。一億総活躍社会とは、実を申せば一億総忍耐・我慢・貧困社会ということだ。内心上場企業のタックスヘイブンの税制を改正し、国内に税金を納めさせれば解決はするが、言いにくい。特別会計を切り崩すことも出来ず、財政再建も無理になる。一体どうしたら良いんだろう。解散総選挙だったら大敗するだろうし、このままだったら参議院選挙も過半数を割ることは間違いないだろう。投票率が低いことを願って最小限に食い止めたい・・・」ということなのだろう。また、突如勝手に辞任ということに成る可能性は十分にある。しかし、自民党のリベラル派は反旗を翻さないんだろうか。このままでは、衆議院選挙でも大敗は必須だ。



<第五章:その五>


 舛添都知事がようやく引責辞任した。本人にとってはリオ五輪の開催前で大事な時期だけに残念だっただろう。政治資金規正法には抵触しなくても、心情的には都民の世論の方が優先する。中央の政界では、詭弁で上手く国民を騙せても都民には通用しないらしい。百条委員会を開かなかったのには納得がいかない。もっと徹底的に追究すべきだった。与党が二代にわたって後押しした知事の途中辞任は問題がある。数の論理で与党が過半数を握っているから仕方がないのかもしれないが。参議院員選挙では与党は議席を減らすものと見ている。都知事選挙はどうなるのか先がわからない。政党主導の都民不在の知事選びは避けたい。同じような事で三人目も途中辞任ということもあり得る。だから、色々な人が立候補すればいいのだ。このところ国内では報道があまりないが、フランス検察は2020東京五輪の贈収賄の捜査の手を緩める気配はない。日本のマスコミは当然のように2020東京は中止になるわけがないと思っているようだが、ある日突然、悲報が舞い降りないとも限らない。心のどこかで気に留めておいたほうがいい。気になるのは、2020東京五輪の開催時期が真夏にあたり、蚊が発生しやすい三層の植栽構造の新国立競技場が心配だ。冷房施設もないらしいので、競技場の周りには数えきれない救急車が待ち構えているのが想像出来る。ザハ案を取り入れていれば何の問題もなかったものを。観衆が掃き出すCO2による蚊の大群が押し寄せるケースも想定しておいた方がいいだろう。白紙撤回はすべきではなかった。アスリートにも観客にも快適性は排除された。
 僕達と言えば、船橋君、安藤の三人の事を差すのだが、今東光のエイリアス・マネキン嬢たちを合わせれば10人ほどとなる。三人集まれば文殊の知恵とよく言うが、十人集まれば、混乱の元となる。それはそれで十人十色という発想で考えると悪くはない。ブレーンストーミングだと思えばいい。それにしても、東京五輪贈収賄疑惑、都知事の辞任、組織委員会のほころび、など眼に余るものがありすぎる。今日は水道橋のMLBカフェで船橋君の誘いがあった。十人もいると賑やかになる。お店のスタッフも活き活きとしているから楽しい。ダルビッシュが故障者リストに入った。イチローがピート・ローズの記録にならび更新しようとしている。日米通算の参考記録らしいが、日本人として誇りに思う。ピートローズ氏の大リーグ記録は難しいだろうが、メジャー通算でも3,000本は時間の問題だろう。楽しみだ。前田健太も岩隈もまずまずの出来。マー君は頑張っているけれども勝ち星に恵まれない。肘のほうは大丈夫なんだろうか。モハメッド・アリが他界した。元の名前はカシアス・クレイだったが、奴隷に関係する意味があるため、名前を変え、イスラム教に改宗した。ベトナム戦争の徴兵を拒否しタイトルは剥奪も、その後奪い返した。猪木との格闘技イベントは今でも語りぐさになっている。このところ、スポーツイベントが暗礁に乗り上げている。ドーピング問題が過熱化し、スポーツビジネスも曲がり角に来ているようである。「参加することに意義がある」が「メダルを取ることに意義がある」に変わり、この先、スポーツのあり方を見直す時期に来ているのではないだろうかと、僕達は考えている。



<第五章:その六>


 この日は英国のEU離脱の国民投票の結果が出ていた。100万票程の差で離脱派が過半数を超えていた。我ら、賢人ならぬ変人会議が始まった。信長公も急遽安土の世から飛来して、今日は武蔵境駅前のイトーヨーカ堂の地下一階に来ている。僕と船橋君はマネキン嬢たちを連れてきた。信長公が自称今東光氏と新聞を読んでいる。
「であるか。エゲレスも変わったもんじゃの。いつからセクショナリズムに走っておるのじゃ。あの大英帝国の名が廃る。仲間はずれも良いが、自分勝手はゆるさんぞ。いいとこ取りは確かにある。タックスヘイブンの総本山か。ワシの国もタックスヘイブンして、金銀を溜めておくとするか。そうすれば、未来の日の本も安泰というわけじゃの。きれい事には構っておられるか。比叡山では僧侶がこちらの打診を無視して、全く取り入れてくれなかったから、焼き討ちにしたのじゃ。ワシとて悩んでいたのだ。貧乏EUにも転機が押し寄せてきたな。これも、二度の大戦で、中東を焼け野原にしたツケが回ってきたからであろう。ま、自業自得ということだな・・・」
「信長の旦那、あんたはEUを治めたらいい。戦国の世に戻ってな。その時代なら全世界の鉄砲の6割を日本が所有しているんだから、征服は可能なはずだぜ。はやく戻りな・・・」
「であるか、お濃にも会いたいな。今の時代は狂っている。ワシが変えてやる。波紋がこの時代に現れるかも知れないが、坊主、よろしく頼んだぞ・・・」
「わかってらい、早くいきな・・・」
「坊さんではないですか」
「お、中山殿、しばらくでござる、船橋殿も一緒か。いや、なにね、しばらく前に、信長さんとこの時代にきてしまってな。会いたがっていたよ・・・」
「いま、大変なんですよ。都知事が辞めて再選挙だし、イギリスがEU脱退しそうだし、2020東京五輪裏金疑惑とかもあるし、参議院改選ももうすぐだし・・・」
「五輪裏金はフランス検察も諦めたんじゃねぇのかい。電通がIOCをてなづけておきゃぁいいんだよ。ディアク側とも口裏あわせときゃ大丈夫って寸法よ・・・。俺が一番気にしてんのは、GPIFの株式運用が火の車ってことよ。運用比率を50%にしちまいやがって、大損するのは当たり前だ。てめえらの年金がなくなるぜ。はやいとこ安倍にほんとのこと吐かせちゃいな。国民をバカにするにも程がある。参議院の議席が減っちまうだと、ケツの穴が小せいな。信長公が怒ってるぜ・・・」
「なるほどね・・・」
「おいおい、妙に納得すんんじゃねぇよ。坊主の狭い了見の話だぜ・・・」
「でも、参考になりますよ・・・」
「あたいたちの事覚えてる?お坊さん」
「おぅ、べっぴんさん達かい。信長公の側室の・・・」
「いえ、あのお断りしたんです。マネキン嬢は子供を産めないからって・・・」
「ま、いいだろう・・・」
「ところで、いまアベノミクスであたいたちの暮らしがどんどん苦しくなって困っているの。良い方法があったら教えて」
「安倍を交代させてしまえばいいはなしさ。簡単なことだろ?違うかい?」
「でもね、大きい会社は税金を納めないし、タックスヘイブンで潤っていて、庶民の重税が・・・」
「だったら信長さんが、戦国に戻って解決してくれるってよ。さっき、帰ったよ・・・」「アメリカの大統領は誰がいい?トランプ?ヒラリー?」
「どっちでもねぇな。たとえ、間違ってどっちかがなったとしても、長くはつづかねぇ。副大統領に誰がなるかってことだよ、問題は」
「そうなんだ・・・」
「クリントン元大統領が、先日ヒラリーさんの使用メールのことで、司法長官と差しで話したってほんとなの?トランプさんも怒ってるんじゃない?ルール違反だって・・・」
「そのまえに、クリントン財団の収賄疑惑が大きくなるぜ。『クリントン・キャッシュ』って映画が、指名前に公開されるって話だぜ。やばくねぇのかい、船橋殿・・・」
「おそらくヒラリーさんはギリギリ指名はされるだろうけれど、大統領になっても任期は全うできない・・・」
「あいかわらず、読みが深ぇや、船橋殿は。信長公が惚れるわけだ・・・。、あぇ、忘れてた、中山どんもな。へへへへ・・・・」


 この日は割合、和やかなひとときだったが、世界の流れは激しく動いている。はやく落ち着いてくれれば良いのだが。EU離脱派のリーダー格だったジョンソンさんが党首選にでないという情報がはいった。もともとは、残留派だったが、キャメロン首相とのライバル意識から、離脱で点数を稼ごうと思っていたらしい。離脱はないと踏んでいたのだ。ところが、残留は否決された。EUとの離脱交渉は当初から頭になかったらしい。政治家はやはり詭弁の能力に長けていないとだめらしい。日本も同じだ。。。




<第五章:その七>


 案の定投票日を前にして大手新聞社の与党すり寄り記事が目立ち始めた。マスメディアは常に政権与党へ関与する習性があるようである。参院選挙前の無作為世論調査RDD方式は、大手新聞社が採用しているものだが、ほとんどが世帯で固定電話での音声電話での回答だ。50%の回収はまだ良い方で、実際のところの世論の把握は難しいだろう。
それも千人か二千人の回答で分析をする。携帯を使う若い世代の分析は想像でやるしかない。新聞社の捏造や担当記者の希望的観測が強く反映する。英国のEU離脱で予想とは違う結果がでたのも、マスメディアの予想がいかにプロパガンダ的な危険性があるかがわかろうというものだ。日本の朝日新聞の、改憲勢力4党が三分の二の勢いというのは、担当者の独断と偏見から来ているのは排除出来ない。または、与党への媚びもあるのだろう。特に朝日は昭和天皇とともに、戦争の謝罪がいまだになく、社旗も旭日を採用していることから、戦前回帰というDNAがいまだに捨てきれないところがあると、
見られても仕方が無い。若い十代の方たちはまだ世間を見る力も訓練も不足気で、
プロパガンダで操るのは先の大戦で実証済み。今後日本が右か左かどちらに行こうが、いまさら気にしても仕方が無いけれど、出来うるなら人々が安寧に暮らせる社会であってほしいものだ。

今回の参議院改選で、安倍氏の野望は改憲発議の可能な三分の二の、162議席を確保することであることにある。自民党が単独でこれを達成しようとするには、今回の改選数50を遙かに超えて非改選66を合わせて、96議席としなければならない。ほぼ倍近くになる計算だ。だから非改選と合計しても三分の二は不可能ということになる。自民と公明を合わせた場合、改選数は59で85議席にする必要がある。公明党は改選数9で今回公認13人だが全員当選したとしても、4議席増となるが、そうすると、自民党は22議席を増やさなければならない。このケースはいずれにしても現実的とは言えない。他の与党支援党も改選数派5議席だが大きく伸ばす見通しは立っていないようだ。ようするに、マスメディア与党御用達世論操作をもってしても、三分の二の改憲勢力はとうてい難しいと言う情勢といえる。そう言うわけだから、安倍氏は改憲を口にすることがなくなったのだろう。憲法論議を重視しない背景には、32の1人区で統一戦線を繰り広げる野党の改憲阻止を、はぐらかそうとする意図が有権者の眼に晒されている。そうなると、安倍政権の目標は、改選過半数という低いハードルということになる。それでも、与党は非改選と併せても138の安定過半数を確保することになるので、自公のやりたいことは当分続くことになる。しかし野党が複数区や比例区で挽回している風も感じられるので、自民が失う議席は10ほどあるという。自民・公明が15議席失う可能性は排除出来ないので、安定過半数から単純過半数割れの目もあると見ている。しかし、先日のバングラディッシュでの悲劇があったのにもかかわらず、安倍氏と菅氏が官邸に不在だったというのは、人命か選挙かという優先順位の問題に発展する可能性は十分にある。



<第五章:その八>



2016参議院改選雑感。選挙前まで連日、有権者の意識とは無関係に、
三分の二の見出しが勝手に報道されていた。
戦前もこの手で新聞社は国民を煽り、
大本営にいい顔をしていた癖が出たのだろう。
新聞各社の思惑で、「改憲勢力」というカテゴリーを勝手に作り、
話題作りで部数を伸ばそうとしたのだろうけれど、
そもそも改憲勢力ってどういう勢力?
公明党は基本的に9条も改正反対で加憲主義。
大坂維新の会はまだ是々非々。
自民党は単独過半数には届かず、現職の閣僚が二人も落選。
32の一人区では11議席を野党連合に取られてしまった。
安倍氏の野望は自民党での三分の二で改憲することだろうと思うが、
まずそれは無理。公明党の連立でも届かない。
ならば、他の政党や無所属を巻き込んで、とりあえず三分の二を確保する。
今回はかろうじてそれが可能になった。可能になったが、
単独での憲法改正が出来ない自民党としては手放しでは喜べないだろう。
改憲の条文が手直しされる可能性があるからだ。
最終結果はでたけれど、やはり、自公での162議席はとうてい無理だった。
目立ったのは、野党統一で32の一人区で11も議席を得た成果は大きかった。
自民党はこの効果にある種の焦りを感じただろう。。
やはり民進党は一度解党して出直した方が良い。一度、国民を裏切ったのは、
誰もが知っているので、有権者は与党にいれるしか術はなかったのだろう。
それが今回の結果の原因。
誰もが思ったことだが。案外自民党は伸びなかった。
アベノミクスに誰もがまだ納得していないというのが、
完全勝利に結びつかなかった理由だろう。
安倍氏の顔にそれが出ていた。憲法改正にはまだまだ道は遠いし、
険しいいくつもの壁がある。
一番怖いのは、安倍政権の次の政権で有無を言わさずの、
独裁政権ができて、立場の弱い者が、
どんどん追いやられていくこと。まだまだ民主政治が未熟な日本。
いつも選挙に棄権する方は、物を言う権利はないけれど、
見えないところでせっせと努力をし、
精進している庶民の応援をしてくれる、
いい政治が蔓延りますように祈っている。
二大政党時代はまだまだ先の話だ。。。


<第五章:その九>


 都知事選、リオ五輪、米国の大統領候補指名大会とこのところ、話題が多くなってきたが、まずトランプとヒラリーの本選での戦いに興味が湧く。オバマ氏の八年は一体何だったのか。一期目はなんとなくチェンジする期待感はあったのですが、核廃絶の演説をしただけでノーベル平和賞には違和感がありました。本来なら実績と貢献度で決めるべきなのに。ヒラリーが大統領になっても、おそらく、景気は相変わらず後退気味で、第二のリーマンショックも待ち構え、フードスタンプ受給者5000万人、就職を諦めた人1500万人(このため失業者には含まれない)、学生ローン支払い困窮者数百万人は是正されない。1%の富の集中と経済格差、貧困率の増大は止められない。ヒラリーがオバマ政権を継承することにより対外政策は現状のまま。ウォール街からの巨額のマネーで、金融改革は期待薄。チャイナマネーも受け取る姿勢から以前からの中国寄りの政策を重視、日本は付録としか考えない。サンダース支持者はヒラリーに票をいれないので、トランプ側は有利になる。二年前の中間選挙では民主党は大敗、共和党に弾みがついた。よって本選では、トランプ氏の戦略がヒラリーに差を付ける展開になると思われます。「クリントンキャッシュを人質に展開出来るトランプ氏は、広報戦略に力を入れられる。戦略PRをする者とっては格好の舞台となるはずです。接戦にはなるでしょう。
 リオ五輪のドーピング問題でIOCが責任を回避する事態になってしまった。おそらく、プーチン氏と会長のバッハとなんらかの阿吽の呼吸があったのだろうか。それにしても、薬物使用不使用云々でクリーンな選手の立場はどうなるのか気になってしまう。ロシアの選手だけではないだろう。使ってはいけない薬物の追加追加で戸惑う選手も多いはず。WADAの運営自体も見直したほうがいいと思う。
 都知事選は三者三つどもえの戦いのようだが、接戦となるだろう。小池氏がおそらく制するのだろうが、誰がなるにしろ、これ以上の都知事選のやり直しは辞めにして欲しいものである。




________________________________________________________






■「初めて読まれる方へ」<これまでのあらすじと今後の展開>■
【以前中堅の広告代理店「くろくま広告社」で働いていた僕は、商学部出身の船橋君とは同期入社組で、後に美大の後輩である毒舌家の安藤も入社した。彼とは学生時代からなんとなく馬があう仲である。船橋君は会長の一人娘美智子さんと結婚し事実上の婿殿的存在。美智子さんは前会長の跡を継ぎ、船橋君は代表権のないCEOとなった。僕はその夫妻の娘みどり君の初恋の対象になった。当然、巷的にいえば不倫となるが、そんなどうでもいい噂など気にしてはいられない。こう見ても僕は立派な?家庭人なのだ。イケメン系だけれども、野猿系の妻恵理子と同じく野猿系の一人娘であるメタボリックな千鶴がいる以上は不道徳な事は出来ない。だが、プラトニックな淡い恋は誰にも渡すわけにはいかないし、公言するわけにもいかない。ましてや、親と子の年齢差がある恋沙汰などできるわけがない。といっても、恋は恋。透明な慕情は失いたくはない。みどり君は大学を卒業し、都庁に就職した。だが、将来はくろくま広告社の音頭をとることにはなるのだろう。その時までの修業なのかもしれない。千鶴は大学に行かずJSCの非正規社員で働き出した。妻の恵理子はガンを患い、僕はその日から作家を目指し、ボランティアをしながら細々と努力をしている毎日。そんなとき、東京都が2020夏季五輪の招致都市に選ばれた。「くろくま広告社」は五輪関連の仕事は来ないが、知人のアートディレクターとは付き合いが深い。招致が決まって上手く行くと思いきや、五輪での運営側の問題が深刻になってきた。今後どうなるのか。固唾をのんで見守りながら良い方法をと、僕と船橋と安藤がドキュメンタリータッチで話を進めていきます】

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・




第六章 女性新都知事誕生<2016>




<第六章:その一>


2016リオ五輪が開催された。政治的、ドーピング、経済的問題、治安の問題などを抱えながらでのスターとなった。ロシアの選手がドーピング問題で100人以上が出場できなくなった。ロシアの陸上がなければ相当つまらなくなるわけだが、仕方が無い。開催中は何が起こるかわからないが、4年後の東京五輪の参考にはなると思うので注視しておきたい。みどり君が管理職になったらしい。といっても主任ということだが、2020年を見据えての準備に暇がなさそうである。アメリカの大統領選が賑やかのようだ。共和党、民主党とも一枚岩とはいかず、大混戦のようでクリントンが少しリードしているようだが、先のことは誰にもわからない。それでも、僕はトランプが大統領なる可能性は高いと見ている
彼はヒラリークリントンに世論調査で大きなポイントの差を付けられている。共和党・民主党の大統領指名が成立し、ようやく本選に突入した。過激で不条理で非常識な発言が目につき、共和党内でもバッシングの目にあっているトランプ氏だが、かつて事業で破産し、挫折を経験したことが打たれたれ強くなっているからだろうか。小学生レベルの腕白少年スタイルの演説が、人々の心に何故入ってくるのか、約束を守らない既成の政治家や政権が選挙を終え、権力の座に就いたとたんに、有権者を裏切ることが常になったこれまでの積み重ねが、若い人や不満を持つ人のストレスになっているからにほかならないという理由は排除出来ない。政治的には未経験なほうが「米国の大改革」につながる可能性は高いとみるべきだろ。それは、別角度から新鮮な目で思考や判断ができるからだ。物事を単純明解に捉え思ったことを無欲で訴える。何をいわれても、四面楚歌におかれても、彼の主張は米国民の本音なのは間違いない。だからトランプ流の広報戦略は眺めているほうとしては面白い。
●参考その一:民主党がいつも勝利している4つのブルーステート州が存在するが、民主党に票を入れても彼らは置き去りにされているという。ミシガン、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシン。この四つの州を押さえればトランプ氏の勝利は間違いないとされている。
●参考その二:白人と若い人のヒラリー不支持は相当なものらしい。サンダース支持者はヒラリーには投票しない。もちろん若い女性はヒラリーには投票しない。
●参考その三:ヒラリーのタカ派ぶりはブッシュなみだという。彼女が大統領になったら、世界への軍事介入は増すだろう。イランに極秘で身代金を現金で輸送することは、民主党政権はいとも簡単にやってのけるのはその一端を披露したに過ぎない。「クリントンキャッシュ」はクリントン財団への莫大な寄付金を違法性のある蓄財であるということが排除出来ないという。トランプ氏はこれを一大スキャンダルとTV討論の隠し球として用意しているに違いない。かの、4年前かなり劣勢であったミット・ロムニー氏がTV討論でオバマ氏をディベートで勝利し、最後まで接戦に持ち込んだことを覚えているだろうか。●参考その四:米国民にはブラックユーモアを好む傾向にあるらしい。真面目臭い当たり前の事しか言わない演説にあきあきしている人達は多い。目の前の生活をなんとかして、とか就職したいとか、学生ローンが苦しくて払えないとか、身近な問題を小学生レベルのボキャブラリーでもいから何とかして欲しい。オバマ氏は優等生でセレブな大統領ではあったが、結局なにもしなかった。
●参考その五:ヒラリーは失神発作症の疑惑が持たれている。高齢なので、もし当選しても二期はむずかしいかもしれない。クリントン財団の黒い噂も気になるところだ。





<第六章:その二>


酷暑の折、僕達は武蔵境のパワースポットで暑気払いを行う事にした。このところ、猛暑が続き、体の調整を上手くやらないと大変だ。汗かきの船橋君は扇子とUSBの扇風機を肌身離さず持ち歩いている。安藤は暑さには強い。パンツ一丁でふざけて中央線に乗る位の男だからさぞかし警察沙汰と思いきや、安藤に注意する婦警さんがパンツの膨らみにショックを受け失神してしまった。安藤はそれ以来バカな真似はしなくなった。二人は赤い糸で出来てしまったらしい。あのうるさい今東光似の坊さんは一向に戦国の世に帰る気配はない。銀座のマネキン嬢たちも三多摩のエリアに来てくれていた。オバマ、ビル・クリントン、ヒラリー、トランプの各面々も気晴らしに来るという。
「中山、毎日こう暑くっちゃ、たまんないねぇ・・・・」
「船さん、それはそうと、イチローがメジャー3000本だよ。やったね」
「MLBカフェのサキちゃんも泣いてたよ。マネキン嬢たちもな」
「五十歳まで現役でやるってさ。おいらも生涯現役だ・・・」
「信長さんは50で終わりだね。本能寺までだもん・・・」
「であるか。人間八十年〜〜〜」
「そっか、本能寺の変はなくなったんだっけね。忘れてた・・・」
「秀吉も光秀もその前に亡くなった・・・」
「歴史の波紋は来るよね、当然・・・」
「なに、来たらきたでしょうがないよ」
「Make Nobunaga great again!」
「お、トランプさん、ご指名おめでとうございます・・・」
「ボクノ シメイリョウハ、タカイヨ。オバマ ヤ ヒラリー ナンカ クソクラエダ。ココニ カベヲツクリ、ハッパフムフミ、ネンオシ、ゴロゴロダ・・・」
「イエス ユウ キャン。ワタシノ ワルクチ ハ、ユルサナイヨ。コクジン ダラトイッテ バカニ スンナイ。クリントン キャッシュ ヤ シヨウ メール ハ チメイテキナ デキゴトダラ、ユルシテチョウヨ・・・」
「Make un hirari go away again!」
「クリントン・イーストウッド ガ マヒルノアイダ ダケ ヨウジンボウスルヨ」
「マサカ、クリントノ マチガイデショウニ・・・」
「マチガイ、マチガイ。トランプ ヲ オウエンシタノハ クリント・イーストウッド ダッタ・・・」
「オバマ、ヒロシマ ニハ ナンノタメニ イッタンダイ。カクカイハツヲ コンゴ30ネンデ、100チョウエン ツカウッテ ホントカイ。ムジュン シテルゼ。トランプハ ユルサネェ・・・、Make America Great Again!」
「こればっかしだ。トランプヨ、早くUSAに帰ってヒラリーをやっつけな。こんなバカどもを相手に暇つぶしなんかしてる場合じゃねぇだろうに。なぁ、信長さん・・・」
「であるか、勝手にせぇ」
「勝手にさせるさ、この坊主がな。うるさくてしょうがねぇよ・・・」
「それにしても、愛ちゃんの卓球準決勝残念だったワねぇ・・・」
「でも頑張ったわよ。それにちょっと大人になったかな。恋をしているせいかな」
「そうよそうよ、恋の力は絶大だわ・・・」
「ナオミはいつも偉そうな事をいう、もてないくせに・・・」
「ほらほり、マリママが喧嘩するなって、いつもいってるでしょ」
「今日は暑気払いなんだから、お話に余り熱くならないでよね・・・・」

マネキン嬢たちもたまには良いことを言う。
トランプの素顔はとても真面目らしい。




<第六章:その三>


 幾度もあった経営破産を乗り越えて、泡沫候補と笑われて来たトランプ氏が共和党の指名を獲得したのは、他の有力候補から見れば、納得しがたいものだろう。それもそのはず、政治には未経験の人間が指名されるはずがない、と想っていた人がなっちゃんたんだから、これは尋常ではないはず。だが、指名された以上覚悟をもって支持するのが普通の考え方。この裏には何かあるような気がする。そう、思うのが妥当だろう。ISはオバマとヒラリーが創設したという演説をしたトランプ氏、ジャーナリストのある人たちには、同意見の人も多数いる。それに、ビン・ラディンさんは2001年に既に他界していて、2011年のパキスタン郊外の白夜の殿堂で殺害され、水葬のあと、殺害現場は即、のざらしにされた経緯を見ると、なにやら胡散臭いものを感じる。それもヒラリーが国務長官の時だ。ベンガジの領事館事件では職員のほとんどがCIA職員だったことも判明、ロムニーさんがTV討論でオバマさんに食いついたことでも、闇の事件として残っています。ISのリーダーバグダディさんはユダヤ人で、元イスラエルの諜報機関モサドのメンバー。米国=イスラエル=IS=アルカイーダという図式の証拠をトランプ氏は、持っているのかも知れません。

※下記は藤井厳喜氏の著書「国家の逆襲」からの引用だ。ランプ氏はかなりまともだということが言えるだろう。

「ドナルド・トランプ大統領の世界戦略」

1.オバマ外交政策の5つの失敗
(1)オバマ氏はアメリカ経済と米軍の力を弱体化させた。
(2)同盟国が軍事的費用を共同分担しないことを継続してきた。
(3)サウジ、イスラエルとの関係を悪化させてしまった。
(4)中国から舐められるようになった。
(5)オバマ、クリントン外交の不用意な武力干渉によって中東をかつてない不安定で無秩序な状態にした。ISを台頭させてしまった。

2.バランス・オブ・パワーの重視
「我々は他の国に出かけて行って国家を破壊し、新たな国家建設をするという馬鹿げた仕事から手を引かなければならない。第1に重視すべきことは世界に安定をもたらすことなのだ。」

3.トランプの外交政策
(1) 過激なイスラムが世界に広まるのを断固阻止する。ISを根絶やしにする。
(2) 強い経済にすることで、軍隊を強化する。
(3) チャイナとロシアに対しては平和共存を目指す
(4) NATOの目的を0ベースで再定義する。日米同盟の再定義も求める。
(5) 西洋的な価値観を広める
(6) NAFTAや国連などの批判とアンチグローバリズム

4.国内政策
アメリカの法人税は現在35%、これを一律15%に引き下げタックスヘイブンに逃げていたお金を国内に引き戻す。
複雑怪奇なタックスコードを一旦クリアして、一挙に簡素化する。

5.Good walls make good neighbors
メキシコ国境線での違法移民や犯罪組織との戦争状態、内戦状態を終わらせようとしている。
違法移民が合法的な移民の職を奪っているのは許さない。

6.温暖化問題の存在は認めない

などだが、従来の政治のあり方をチェンジさせる確かな主張とはいえないだろうか。政策が従来と代わり映えしない親中嫌日のクリントンが、大統領になったら日本の未来はないだろうと。安倍氏は権力に固執すれば相当な覚悟がいるだろう。リオの五輪を尻目に私はふと考えてしまった。





<第六章:その四>


Rio2016五輪での日本人選手のメダル獲得数が41個という素晴らしいものでしたが、12個の金はちょっと物足りない感じがしました。ロシアは陸上種目で閉め出されましたが、金の数は前回と同じでした。陸上競技に関して言えば、出ていても日本は陸上でのメダル取得適性度があまり高くないので、影響は微々たるものでしょう。やり投げは90m級の選手が欲しい。ロンドンでのディーン元気、今回の今井さんも予選では張り切ってはいましたが、決勝では勝負にならない。競歩と400mリレーはあっぱれと言いたいですね。2020ではボルトはもういないので、400mリレーの金メダルの期待がかかります。短中距離100m・200m・400m・800m、長距離の5000m・10000mマラソンでも男子・女子とも入賞はなしでした。五輪ではないけれど世界陸上で10000m銅メダル、マラソン銅メダルの千葉真子さんはいかに凄かったかわかりますね。有森さんの銀と銅連続メダルも凄かった。2020ではマラソンの金獲得特命チームを作られたほうがいいでしょう。
「箱根駅伝から世界へ」の合い言葉は結果が伴わない。もし、私が特命チームの監督だったら、箱根駅伝では、マラソンの距離42.195kmの区間と10km前後の区間を設け、かつ、女子箱根駅伝を創設します。そしてアフリカ留学生のチームを作り切磋琢磨させる。自ずと力が付いてくるだろうと考えます。市民ランナーに遅れを取っているようでは、話になりませんよね。日本は国際試合では2時間4分台を参加標準にすればよろしい。各企業に陸上のクラブ存続を促し廃部出来ないようにして、補助金を出してでも陸上には力をいれないと、メダル獲得は難しい。それでも無理ならば、獲得できそうもないトラック・フィールド種目からの撤退も視野にいれたほうが良いですね。世界陸上の結果メダルの期待があるときに参画するか決めれば良いのです。為末大氏は「いくら努力をしてもメダルは獲得できない」と自己反省していますが、陸上に関して言えば、アフリカ勢には全く歯がたたない。リレーなどのチームワークでの技を含めての有利性を上手く利用して獲得する前例を作った今回での経験を活かすべきですね。

Rio2016では、一位はやは米国で、中国は三位。ロシアは100名もの欠員がありながら前回と同じ4位。選手のレベルの高さを示しました。フル出場ならあと10個のメダルは取れていたでしょう。日本は、メダル総数41個と過去最高となりましたが、世界では7位。特に金メダルは12個で過去最高の16個には及びませんでした。銀メダルは一桁で8個。銅メダルは21個となりました。大方の予想よりは健闘したんじゃないかと思いますね。ただ、過去にメダルをとった種目での低迷ぶりも目立ちました。そこで、2020での希望的観測も含めた主なメダルの予想をして見ます。


<体操>

男子団体は内村氏がたぶん出ないと思うので、新しいメンバーでの挑戦でしょうが、
頑張って金を取ってください。女子団体はメンバーの刷新が必要でしょう。金は無理にしても三位以内に期待しています。種目別はおまけなのでそこそこメダルはとれるでしょ
う。

<フェンシング>

太田選手の初戦敗退は”喝”ですね。後継者のメダルは難しいけれど三位以内を期待します。

<レスリング女子>

伊調馨さんが4連覇の偉業を成し遂げました。2020では出るかどうかはわかりませんが、後継者の育生がカギとなるでしょう。

<柔道>

男子は七階級全てでメダルを取りましたが、指導層のリベンジの思いが結果につながった感がありますね。2020ではさらなる金の上積みを期待したいところです。


<陸上競技>

男子400mリレーでは、米国を抜いての銀は立派です。タイムも良かったですね。アンダーハンドパス合宿の賜物と言っていいでしょう。2020での金が期待されます。競歩は健闘して銅でした。マラソンやトラックの長距離・中距離は全くダメでしたね。特にマラソンは再考が必要でしょう。やり投げ、棒高跳び、やり投げ、十種競技などは低迷していて2020でもメダルの期待は難しい。

<バドミントン>

高橋・松友ペアの金メダルはうれしかったですね。五輪前でのバドミントン界の不祥事で期待は薄かったんですが、見事汚名を挽回されました。2020でもちろん金でしょう。

<競泳>

萩野、金藤の金は良かったですね。2020でもメダルは大丈夫でしょう。今後はリレーが課題ですね。

<バレーボール>

今回は歯が立たなかったですね。2020では女子は中田久美さんですが、大松監督のような厳しさがあると思うので期待がかかります。男子は、松平さんのような監督が必要でしょう。2020では開催国なので男女の出場はありでしょうが、両方とも金メダル奪取にむけて特命チームも必要かと。

<新体操>

2020では特別チームの設定もありかなと思います。

<野球>

プロの選手への依存は捨てて。。。プロの集まりでもメダルが取れなかった時もあったので、教訓を活かしてメダル奪取してほしいですね。

<卓球>

男女とも団体でメダルを取りましたが、2020では両方金となればいいですね。




<第六章:その五>


 この日は船橋君の計らいで、武蔵境で親睦会を催すことになった。リオのパラリンピックは今ひとつ盛り上がりに欠けていた。バッハ会長がチケット不正転売での参考人聴取の要請をリオの警察から受けていたようだが、彼はそれに応じる気配はない。それどころか、パラリンピックの開会式と閉会式にも競技の開催期間にも姿をあらわさない。前代未聞の出来事になった。その間に、日本では、2020東京五輪にも影響する豊洲市場移転問題がヒートアップしている。この先どういう展開になるのかわからない。
「坊さん、豊洲、えらいことになったねぇ・・・」
「知るかい、そんあこたぁ。話は単純さ。盛り土の経費をちょろまかして、懐に入れたんだろうよ・・・」
「それにしても800億円もよくごまかせたよね。東京地検特捜部も手ぐすねひいて待ち構えているんだろうね。大疑獄事件だよ・・・」
「小池くんは、もう後にはひけねぇな。内田のドンを追い詰める腹なんだろうなぁ」
「だれも責任をとろうとしないね。バカみたいに・・・」
「そもそも埋め立て地に市場を持ってこようとしたのが間違いでおまっっしゃろ・・・」

「以前マンションの広告を作るときに、建設地が元大手の電気会社で地下から有毒液体がでたんだ。それで工期が三年遅れて強行に建設してね。臭い物には蓋しても、そのうち必ずでてくるものなんだ。案の定問題になって、そのマンションには住む人が居なくなってしまった」
「水とか土壌はしっかり検査していかないとダメだよね」
「もう移転は無理だろうよ・・・」
「2020のメインスタジアムは冷房がないんだって?」
「ないんですって・・・」
「ZAHAので決まったのに、ゼネコン側が利権の関係でいちゃもんを付けちまったんだよ」「日本のゼネコンには常識や感性はない。利益だけだよ。文化もない」
「手厳しいね。良いゼネコンだってあるよ・・・」
「一般論、一般論・・・」
「海の向こうでは、トランプが盛り返しているらしいぞ。ほんとは彼の政策に耳を傾けたほうが良いんだよ。かなり真面目だよかれは。酒も煙草もやらないし。」
「ヒラリーはあぶない?」
「あぶないねぇ。オバマの政策と何一つかわらない。グラス・スティール法の復活にも反対してるしね。サンダースのお箱だったんだが。有権者は健康問題にはうるさいよ。クリントン財団の件や、私用メール問題が足を引っ張っているね。ウィキリークスではもうすぐクリントン側には致命的な機密情報を流すようだね。」
「パナマに続くバハナ・リークスが話題になってる・・・」

「EUの高官が絡んでいるらしいな」

「イギリスのEU離脱は正解だったってことか」

「そもそもお付き合いで参加しても、通貨はポンドだったから、実質は離脱志向にあった?」

「そうかも・・・」
「米国のデラウェア州内にあるビルにもタックスヘイブンがある。100万社近くのペーパーカンパニーが登録しているようだ・・・」
「資本主義の限界が来たってことだな。てめぇら、もうあれこれ考えねぇで、楽しく飲もうや・・・」

新知事の健闘を祈りたい。









■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・

★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)


<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・・



第七章 豊洲・五輪・利権トライアングル<2016>




<第七章:その一>


 小池都知事が就任してはや三か月目を迎えた。リオのオリンピック、パラリンピックを終え、メダリストの銀座パレードが以前にも増して賑やかにとり行われてた。政情不安と金融不安の中でも、ボランティアの支援や予算不足の中での五輪の成功は見る人々に感動を与えていた。だが、主催者側での不祥事も多く、特にドーピング問題では、ロシアの陸上選手が出場不可となり、メダルの価値が半減したと言えなくもない。今度は、東京になるわけだが、豊洲市場移転が事実上不可能になり、五輪への影響も出てきた。競技場の開催地も予算での問題で変更になるようだが、IOCが許すかどうか。真夏に開催される2020はスタジアムに空調施設がない。どうして変えたのかはわからない。予算というのなら、元のままで良かった。今回は、吉祥寺の焼き鳥屋のいせやで大座談会を予定している。参加者はまだ言えないが、誰の発言かはご想像に任せます。

〜追記〜





<第七章:その二>


メディアのほとんどがクリントン支持の情勢のなか、
三回目のTV討論会も痛み分けといったところか。
クリントンが勝利。本選でもクリントンが圧勝。
ブックメーカーでもクリントン一色になっているでしょう。
しかし、まともな政策や理念が蚊帳の外で行われたTV討論は、
クリントンらしからぬ姿勢であったことは排除出来ません。
オバマ政権の失われた八年があと八年も続く悪夢も、
支持者は覚悟のうえなのでしょう。
ビル・クリントンが二期八年の間ファーストレディとして、
オバマ政権第一期では四年間の国務長官、
そして今回当選すれば今後四年ないしは八年の在職になり、
そうすると最大で二十年間ホワイトハウスに君臨するわけです。
そういう長い期間でも一向に米国はチェンジできないし、
経済回復や格差是正・難民問題・紛争解決も、
出来なくなる可能性は高いのです。
オバマ氏は戦後では最悪の大統領といわれています。
その後釜に異を唱える有権者はごく普通の考え方というべきでしょう。
トランプ氏の過去のセクハラを今になって暴露とは不自然ですし、
クリントン陣営が何らかの入れ知恵や捏造も考えられなくもいない。
ウォール街の1%の富の牙城を崩されてはたまらない既得権益に、
群がる既成の政治家集団(民主党・共和党)はトランプ氏の改革におびえているのかも知れない。
日本の坂本龍馬氏のように米国を洗濯しようという姿勢に・・・。
大統領選でトランプ氏が狙っているのは、クリントン側の圧勝を全メディアが報じ、
有権者がクリントンはもう安泰だと油断し投票所に行かなくなり、
投票率が下がる、その結果、トランプ氏が選挙を有利に進めることは容易に想像できる
トランプ氏は実業家だったので、クリントンの政治経験豊富なプロの政治家とまともに応酬したら化けの皮がはがれてしまう。それならば、討論会の内容を低俗化させ、
まともな議論はなるべくさけることが賢明だったというべきでしょう。
私がトランプ氏の戦略PRの責任者ならそういうスタンスもありえますね。
日本のマスコミは米国の一部の報道しか公表しないから問題外。
確実に言えるのは、
ディベートで相手の敵失で有頂天になった姿は、有権者のヒラリー離れに、
拍車がかかり、ウィキリークスのメール暴露でウォール街での極秘講演記録が、
流出したのは大きな痛手になるということです。
NYタイムズはクリントンの支持をを打ちだしてますが、270議席の確保が確実視されているかのような報道で、ヒラリー陣営の有権者は安心仕切って投票にはいかないことも十分ありえることです。サンダース支持者はヒラリーには投票しないかもしくは、トランプに票を入れることも考えられます。



<第七章:その三>


 小池都知事が2020東京五輪会場や豊洲市場移転問題、予備選挙・小池塾の開設などで
多忙を極めている。僕から見れば、忙しすぎて、大丈夫なのかと思ってしまう。将来的にはまた国政に戻って総理を目指すスタンスも感じられるが、都知事はそのための腰掛けなのかもしれない。それは都民としても受け入れがたい者になるに違いない。予想だが、次期都知事選は五輪前の年明けになると見ている。小池氏も以前言っていたことだが、五輪開催前後での選挙は混乱をきたすからと記憶している。だから開会式には新都知事となるかもしれない。それから国政に戻るのは年齢的にも疑問だし、野心を持つのは結構だけれども、都民目線で考えるなら国政は意識せずにやってもらいたいものだ。
 米国では11月28日FBIがヒラリー・クリントン陣営のメール問題を捜査を再開すると発表した。世論調査ではトランプ氏がヒラリー氏を逆転し、トランプ大統領が現実味を帯びてきた。僕が米国籍なら共和党員になりトランプ氏に一票を投じるだろう。なぜなら、政策のビジョンがしっかりしており、中間層が雪崩現象で生活難をしいられ、若者は職がなく、全米でオバマ政権への不満が鬱積しているからだ。フードスタンプ受給者は5000万人いて、多くの就職を諦めた人達は失業者にはカウントされていない。就業の意思があり短期間就活を続けている人を失業者とカウントするシステムは公平とは言えない。大義的な失業者は1500万人を合わせると6000万人以上の人が職に就けないことになる。不法移民2000万人でも運転免許を取得すれば選挙権があるという。実に不正だらけの選挙制度でもある。電子投票機に細工しやすいとされるが、クリントンの支援者であるジョージ・ソロスの関連企業で製造されていることから、我田引水的なことはやりやすくなると言うわけだ。トランプ氏の言うことには一理ある。オバマ大統領は戦後最悪の大統領というレッテルを貼られている。チェンジと言いながら、失われた八年をホワイトハウスで無駄に過ごした罪は大きい。外交も内向きで失業者や弱者救済はしなかった。格差の増大を招いただけの八年だった。オバマ氏はウォール街を野放しにし、後継のヒラリー・クリントン氏が1%の富裕層のための施策を重視しようとしている。周辺の怪死事件や国務長官時代の私用メール、ISと繋がりのあるフランスの会社の顧問も経験しており、クリントン財団疑惑も取り沙汰されている。FBIが捜査を再開したのは、ノーベンバーサプライズとなる可能性はある。はたして、大統領選前のヒラリー逮捕はあるのか。すぐにはなくても、トランプが負ければ、不正への追究の声は国民全体の共有課題になり、おそらく大統領の職務どころではなくなる。選挙後は捜査の急展開があるかもしれない。トランプが勝つ可能性は高いと見ているが、もしそうだとしたら、ヒラリー氏の収監は予想される。

 日本レコード大賞のイグザイルのスキャンダルが激化している。おそらくお金の動きはあったのだろう。僕は二十何年も前からレコード大賞の番組は見ていない。興味がないから。



<第七章:その四>


 アメリカの選挙は分かり易く、オープンで自由に物が言える環境は素晴らしい。日本とは真逆だ。現在の日本の政治経済権力構造は、米国の年次改革要望書にそのまま従う傀儡国家としての、立ち位置を形成しており、核兵器の反対にも応じられない対応ぶりは、全世界からの笑いものになっていることは明白。戦後70年以上も戦勝国の隷属下に甘んじ、国内のマスメディアも米国の配下にあり、一般庶民は人質同然のようなポジションにいても、日本人は甘んじてそれを受けるスタンスには違和感を覚える。2016年米国の大統領選は、政治的キャリア豊富なヒラリー・クリントン氏が政界では未知数で無名のドナルド・トランプ氏に接戦を強いられた。余りにもファーストレディの期間が長く、オバマ政権では国務長官を歴任してはいるけれども、タカ派的な好戦思想とウォール街重視の1%の、富裕層を優遇する政を目指している。そこが多くの中間層脱落組や貧困層・就職できない若者の反感を買っていたのだろう。また野心満々の彼女には、国家機密を私的に操る多くのスキャンダルが噴出。いわゆる秘密のメール暴露問題が、混乱に拍車を掛けている。大統領選後にも捜査は続行され、大統領なら初の逮捕収監になるだろうし、そうでなかったら、トランプ氏がそうする可能性は排除出来ない。トランプ氏が全てのマスメディアの期待を裏切って?当選を果たした。全米のマスメディアの画策も失敗し、有権者からますますメディアとしての存在価値が剥がれ落ちた感は否めない。有権者の本質をつかみきれないメディアには大きな責任問題になることは必須だ。議会の上院・下院も共和党が過半数を超えたようで、トランプ政権の運営はしやすくなった反面、就任後は、反トランプ勢力との融合は不可欠で、USAの舵取りは、甘くはないと見る。とりわけ、日本では旧態已然の政治システムが存在するけれども、トランプ氏のようなダイナミックな実業家やリーダーを目指す器の人物を、国内で見つけるのは至難の業だ。やはり、この国でも早急な変化が必要だろう。アベノミクスの失敗、折れた三つの矢、為替操作が米国の監視化を招き警戒されている現実、ミャンマーや途上国・新興国への血税の大盤振る舞いによる庶民への重税化と消費の低迷、経済の格差拡大・社会保障の脆弱化、など多くの問題を抱えるニッポン。外交でそんなにお金を放出するのなら、在日米軍の経費を全部肩代わりするくらい簡単だろう、とトランプ氏が言いやすい理由にはなる。自民党総裁を三期九年と決めるのは勝手だが、自由民主党が未来永劫担当政権となるわけではない。だから、新たなリーダの出現や、安倍マンネリズムからの離脱が必要なのだ。トランプ氏が当選したからといって、顔を伺うために、すぐにはせ参じるのは番頭クラスのやることであり、今は動いてはならない。安倍氏はクリントンの当選を確実視していたようで、トランプ氏の腹を探るための訪米と言っていいだろう。それが一国のリーダーとして適切な態度なのかどうか。そう言うところからでもトランプ氏から、日本首脳の足元は見透かされているともいえそうだ。



<第七章:その五>


 僕と船橋君と安藤のパワースポットが、マネキン嬢には気に入ってもらえたようだ。うるさい今東光のエイリアスが時折、時空を超えてやってくる。最初の頃は、嫌だったが、信長公の安土城天主閣での宴では、世話になっているので面と向かって刃向かうのも大人げない話でもある。
 日本の首相が、現職のオバマ大統領を差し置いて、次期大統領のトランプ氏に非公式で会談したらしいが、非公表といっている。「友好的にお話をし、温かく率直な意見を述べ、信頼できるリーダーと確信した・・・」
と安倍氏は会見で述べてはいる。しかし、会談の内容は差し控えるという。思考と行動における言語の研究を基本においている身としては、
その発言の行間から、安倍氏の胸の内は、
「正直言ってトランプ氏の会談は成功とは言えなかった。会見時での私の顔を見ればわかるだろう。こちらの考えを伝えたのだが、彼からはハッキリとした回答は得られなかった。確かに社交辞令的な受け答えはしていたが本心ではないだろう。クリントン氏が完全に勝利するとマスメディアが言っていたので、まさかトランプ氏が当選するとは全く思っていなかったのだ。彼の頭の中には安倍はクリントンが次期大統領だと確信していると、イヴァンカ氏から聞いているはずだ。だから、かれらは、私を値踏みする良い機会と思っていただろう。それはそれで仕方のないことだ。私もじつは焦っていたのだ。オバマなどもう終わった人だし、関係ないよ。しかし、個人的な訪問とはいえ、周囲での面目は立てなければいけない。TPPには最初私は反対していた。ISDS条項や黒塗りの資料に基づいた、国会審議など眉唾ものなのだ。そうはいっても、日本はTPPには参加することにしたのだから、いまさら変えるわけにもいかないだろう。いまは、友好的なポーズだけでも取っておいたほうが国益にかなうはずだ」といえるだろう。





<第七章:その六>


このところ、僕と船橋君や安藤はもちろんのこと、マネキン嬢や安土の信長公も2020東京五輪開催危機を心配している。小池知事のやる気は理解するけれども、どうも国政との関わりを視野にいれているのが気にかかる。「希望の塾」の開講はその典型的なもので、高い受講料と参加費でも4000人を超えるという。豊洲市場問題の先行きが依然不透明で、2020東京五輪の経費の問題や会場の見直しで、五輪開催は余談を許さない。結局は、国が負担をすることになるのだろう。安倍氏にも責任があることだけは確かである。
歴史認識と反省・謝罪なきパフォーマンス外交のツケが、将来の世代に回ってきそうである。戦争は基本的に先に仕掛けた方には、結果はどうあれ、仕掛けられたほうには優勢にはなれないし、精神的にも未来永劫その責任は継続します。加害者側と被害者側の禊の在り方は歴史的にも重要だろう。加害者が負けた場合、最高責任者は命はないし、それ相応の罰則がかせられる。大本営の最高司令官は海軍側にいた昭和天皇で、安倍氏の祖父岸信介氏は満州の実権を握っていた。同盟と和解と相互利益などの言葉を多用しても、
戦後の区切りをつけたとは言いがたいし、太平洋での戦火だけではなく、アジア諸国の立場もわきまえて、発言しないと問題は波及する。中国の言い分にも一理はあるし、何万発もの毒ガスが未だに中国の地下に眠っていたりする事実もある。旧日本軍が仕掛けた中国への代償も残っている。安倍氏の祖父にも大いに責任があるのだ。アングロサクソン欧州列強の植民政策を阻止しようとした、五族共和の大義名分の裏には、大本営のアジア進出という戦略もあったのだから、日本の歴史認識と謝罪はなくてはならないものと思う。安倍氏の真珠湾訪問はオバマ氏の広島訪問より先にやるべきだったと考える。それが筋というものだ。「やられたらやり返す」。それが人間の本能なのだから私達は決してそれからは逃れないない。アフガン・イラクの混乱の原因を作り、多くの難民を作りだした米国・英国の責任も大きい。IS誕生の起因はそこにあることは確かだ。広島のホロコーストや無差別絨毯爆撃の起因はパールハーバーにあったことは、歴史的事実はそれを証明している。安倍氏はそういう認識はあるのだろうか。今回の安倍氏の真珠湾訪問は一種のパフォーマンスでしかないと、見られるのは仕方のないことなのだろう。和解を全面に出したのならA級戦犯との合祀が問題なっている靖国神社への現役閣僚の参拝は、問題だろうし、多くの一般市民の御霊はそのなかには入っていないのに、軍関係だけが祀られるのには不条理があることはさけられない。オバマ氏がもうすぐ任期だというのに、ロシアとすったもんだしている。サイバーの問題は証拠をつかむのには面倒だ。余談だが、来年は安倍内閣の支持率は急降下するに違いない。だからいまの内に解散という奇襲をするかもしれない。トランプ新大統領は意外にもシビアな人だ。甘くかからないほうがいいだろう。



______________________________________________________________________________________

↓第八章〜




■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・


★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)



第八章 「新たなる未知へ」


<第八章:その一>


今年はどんな年になるのだろう。1月20日からトランプ新大統領が今後4年もしくは8年の間、U.S.A.の政を取り仕切るわけだが、世界は混迷の度を深めている。1992年に米国が中東の地で勝手に世界秩序と称して以来、2001年の911までの間、中東を蹂躙してきたツケがいままさに回ってきているといえそうだ。米国や英国はイラクの大量破壊兵器を理由にフセイン政権を倒し、理由もなくフセイン氏を処刑し、リビアのカダフィ大佐を殺害し、ビンラディン氏の命を奪っている。大義は整えたが、間違っていたとい、後で言われてもその責任は全くといっていいほど、取られていない。そのあおりで、難民や経済格差の増幅が日に日に増している。中東で事を起こした当事者達が、避難民を受け入れるどころか、壁を作り彼らの行き場を閉ざしている。誠にもって理不尽としか言いようがない。そういう状況でも世界の歴史は塗り替えられていくが、2017年の予測は自ずと察しがついている。
今年は米国の新大統領トランプ氏が就任し、日本にも大きな影響を与える事だろう。不透明、想定外、疑心暗鬼というトランプリスクの有り様に、うろたえる日本の各業界。
ま、なるようになると言うことだ。
◆2017年大予測(ランダム)◆
1)安倍政権の解散総選挙が秋より早まる。6月の都議会選挙では自民党の議席が大幅に減り、公明党も小池側に周り、与党ではなくなる。トランプ政権の日本へ締め付けが予想以上に強く、ドル安円高傾向が長期間続き、企業の収益が悪化し、死に体のアベノミクスは終焉を迎える。黒田バズーカ砲も空になり、アベノミクスも空ふかしになる。世論の政権交代の声が強まり総選挙は、少しでも議席減を回避するため早めるしかなくなる。

2)過労死事件を安易に捉えていた電通が解体危機に陥る。これまでの電通なら政治力でもみ消せたであろう過労死問題も、書類送検という軽いもので終わったが、全く反省の色が見えていない。マスメディアも正面切って電通批判をおくなうようになり、電通のマスメディアへの支配力もなくなってきている。
3)日経平均は10000円前後、円は100円〜90円台まで推移する。
4)日本の企業は米国内で雇用を直接増やすよう強要される。例えばトランプ氏の意地と粘着性のある戦略で、トヨタやホンダ、日産などは目に見える形での雇用増に応えるため米国内での新たな工場建設を迫られる。そうでもしなければ日本車バッシングは深刻なものとなる。
5)白人ファーストの世界の声が大きくなり、米国は保護主義一辺倒になる。
新興国は壊滅的打撃を被り、世界恐慌が再び訪れる。
6)米国では第二のサブプライム問題が表面化する。2008年頃は住宅だったが、今度は車。かなりの不良債権がでそうという。
7)第三次世界大戦が本格化する。
8)2020東京五輪の開催が危ぶまれる。
9)純国産ステルス戦闘機が量産化される。ポスト安倍政権下での話ではあるけれども、日米安保・原子力・地位協定の見直し論議が活発化する。
10)米国がAIIBに参加、日本は梯子が外される。
 
電通の立場がこのところ危ういようだ。未だに70年代の古い広告業体質から脱け出せず、ネット社会での広告戦略に後れをとり、その焦りが過労死での一連の事件を起こし、ネット広告での不正請求が1000件ほどの不祥事にいたったのは必然といえる。高橋さんを追い詰めた上司の名前はネットで話題になってるが(出すのは現時点でむずかしいので、探偵社か内部告発、週刊誌のスクープにゆだねるしかなさそうだ。必ず名前は割れるだろうが)、電通らしからぬ後手後手ぶりに、これからの業務にはかなりの負荷があることだけは確かだ。JRAや岐阜県庁などが電通の入札を停止。一般企業の電通外しはもはや聖域ではなくなったか。それでいいのだ。官公庁は一般企業の広告主とは違い、広告会社のからの支配からは外れているので、かなり強気で攻められると言う利点はある。他の広告会社にとって官公庁からの広告出稿はのどから手が出るほど、欲しい仕事だから、電通が入らなくなることは、ライバル社からしてみれば、願ったりかなったりということになる。それだけ、広告界は電通の独占的な市場となっていたということだす。そもそも電通は戦前満州での活動(満州国通信社)を戦後国内に移しただけ。安倍首相の祖父である岸信介氏も深く関わっていたようだ。だからいまでもこの通りのありさまで、今の時代にはそぐわない企業ともいえるでしょう。厚労省が電通7000人の過去1年間の出勤状況の資料を押収したように、これまでの電通ではまったく考えられなかったことが起きている。電通解体への序章がいままさに始まっているかのようだ。マスメディアと広告主のダイレクトで公正な業務が今後の課題だろう。広告代理店ではなく広告主自らが、ハウスエージェンシーを持つ時代になってきているのかもしれない。電通がなくなっても広告主はちっとも困らないわけで、むしろ広告業界は正常な競争原理で動くことになる。電通鬼十則は消費者向けではなく、企業側の論理で、社会の良識に背を向けるような代物だった。世界的な流れである、一業種一社制が浸透しない日本では、今後グローバルな枠組みで対処していくしかないだろう。




<第八章:その二>


トランプ政権の余命と今後の予測が気になる日々である。2020東京五輪の開催側のドタバタが留まるところを知らない。豊洲市場移転計画はおそらく白紙になるだろうと船橋君とみどり君が言っていた。地下のベンゼンの値が通常の70倍もあるのでは、市場移転どころではない。当時の石原知事には責任はないのだろうか。僕も船橋君も安藤も検察が動かないのはどうも納得できない。安土城の信長公と退任後のオバマ氏が飲み交わしているという。その二人の話からして、これからの展開を予想してみよう。
トランプ氏が新大統領に就任したが、予測不能の事態にマスメディアは困惑しているようだ。大きな流れとしては、米国・ロシア・中国・英国・フランスの国際連合常任理事国が、今後も世界を牽引するという状況は変わらない。だが、はたしてそうなのだろうか。トランプ氏の本音はTwitterから垣間見られることに、周りは気が付かないのだろうか。
僕はトランプ氏の真の目的は、大統領選挙に勝って米国大統領になることで、政権の維持や寿命には関心がないと見ている。政権は一年持てば良い方だろう。その後はマイク・ペンス副大統領に、政権のバトンを渡すことになる。だから強硬な大統領令をバンバンと威勢良く出せる環境にあるのだ。2011年頃出生疑惑で話題なったがそれが証明され、トランプ氏はオバマ大統領から失笑させられた。その事が彼の名誉と人格を傷つけ、カンターパンチを食らったのだ。彼はそれ以来リベンジとしてどうしても、大統領選で勝つことが目標になってしまった。もともと民主党サイドで身を置いていた。ヒラリー・クリントンにも献金していたのである。彼は、実は以前から不仲ではなかったヒラリー・クリントンが民主党から立候補することで、門は閉ざされた。が、彼は手薄な共和党から指名されるためになりふり構わぬ言動で、票田の白人労働者層や、職にありつけない層の本音をくみ取り、大PR戦略で「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」という言葉をわざわざ商標登録までして活動をした。本選では徹底的にクリントン陣営を叩いて見事勝利したのだ。彼は失われたオバマ政権の八年間のウミを出し、提言という形で矛盾した大統領令を発令したのだろう。およそ100日間の広報戦略だけで十分目的は達したのだ。この時代に生きいていくのなら斜め感覚でトランプ新政権を捉えていく事が大切だ。だから足元を見られた日本の首脳は徹底的に、ドナルド・トランプ氏との格闘技に挑戦した方が有利になる。ドナルド・トランプ氏はエスタブリッシュメントの既得権益や失業者増大・不法移民への反感を抱いており、オバマ政権の残した負の遺産は、どうしても処理しなければならないと思っているのだろうと私は考えている。日本がいくら米国従属国といっても、国民の虎の子であるGPIFの公金や税金を大量に投資しても損失補填の保証はないのだ。日本の米国への偏りすぎは危険なものとなるにちがいない。



<第八章:その三>


武蔵境のパワースポットから久しぶりに我ら三人は、安土城の天主閣に赴いた。上座の宴には、信長公を囲んで、ドナルド・トランプ、バラク・オバマ、朴、プーチンが顔を揃えている。下座に位置する僕達は、彼らの会話に耳を傾けた。
「であるか、お歴々の方々存分に召し上がられよ・・・」
「make America great again.ノブナガサン、カタジケナイ。アナナタゲダヨ、オレノミカタヲスルノハ」
「であるか。じゃがな、大統領令を軽はずみにバンバン出せばいいもんではないぞ」
「モウ ワシァ、イツヤメテモ イインダモン。オバマニリベンジシタカラサ。イバンカ ガイッテタガ、アトハ、フクダイトウリョウ マイク・ペンスガ ワシノンアトヲ ヒツグダケダトヨ・・・」
「であるか。これ、めったな事を申す出ない。オバマガオコッテオルゾ」
「yes you can not.ワタシハ、アンタニナンカ、ダイトウリョウニ、ナッテホシクナカッタヨ。アノトキノコトヲ、マダ ネニモッテンノ?」
「アタリマエダノ、クラッカーヨ。アントキハ ヨクモ コノオレヲ バカニシタナ・・・」
「アンタガ、ワタシノ シュッセイヲ ウタガッタカラサ」
「アントキ、オレハ ミカエシタヤロウト ココロニ キメタノサ・・」
「ケッキョク、キミハダイトウリョウニ、ナレタンダカラ、モクテキハタッシタノダナ」「モウ、ヤメチマッテモ イインダ。ソノウチ、ダンガイシテクレルサ。ハヤク フツウノ シゴトニ モドリターイ・・・」
「勝手にもどればいいだろ。この坊主はおまえにお前に大統領が務まるはずぁねえと思ってたよ・・・」
「イカスミダ、ボウズ ハナホジレ チョングルナ」
「誰だテメェは?」
「パクパク キンシン イカスミダ・・・」
「たいへんだなぁ、てめえも。ま、そのうちほとぼりがさめるだろうよ。もうちょっとの辛抱だ・・・」
「ポルシカ ボーレ ウラジミール アンドロポフ、カチューシャ ハボマイシコタン ムリジンシキー・・・」
「プーチンじゃねぇか・・・。ナニ、島を返さないって・・・。仕方がねぇなぁ・・・」「であるか、21世紀も大変じゃな。16世紀に戻ればよいではないか。ワシの供をせよ」
いまの時代、地球の文明には指導的な立場のカリスマがいないのが悩みの種だ。世界のあちこちに難民や移民がごった返しているが、一番の原因は、欧州や米国という列強国が1世紀か2世紀前にオスマン帝国を分断し、最近でも、中東での利権を掌握しようと勝手に世界の秩序を再構築しようとし、中東各国のその犠牲者が難民となって、生活できなくなったからだろう。原因を作った各国が混乱させたという非を認めず、入国を拒否するのは人道的にも許されないし、彼らに対する責任の所在もあやふやで、誠に勝手すぎるといっていいだろう。トランプ氏にはこの点をハッキリしてもらいところだ。併せて気になるのは、第2のリーマンショックの種をまこうとしていることだ。ウォール街よりの金融規制を解除しようとしているようだが、トランプ氏はウォール街の改革を唱えていたのではなかったか。トランプ氏は持っても今年いっぱいだろうが、共和党内部では、マイク・ペンス大統領のシミュレーションを見立てているという。トランプ音頭は今だけのようである。




<第八章:その四>


北朝鮮の内政的なことではあるが、金正日氏の長男である金正男氏がマレーシアで殺害されたという。その息子さんは政権運営に深い関心があるという。深読みし過ぎかも知れないが、そうなると彼を中国が後押しをし別の北朝鮮政府を樹立させ、正当化させ現政権を打倒するという予測は考えられなくもない。一方日本国内では、安倍首相夫人も関わったとされる森友学園の国有地払い下げの問題で日々話題が増幅し、解散総選挙も不可避の状況となっている。おそらくそうなるだろう。日本では、首相の首の取り替えはいくらでも可能であり、誰がなろうとも米国との関係は変わりがないというのが常識的な見方であると考える。小池都知事の都民ファーストが小池ファーストになっているようだ。2020東京五輪の運営にしても、豊洲市場問題にしても、スムーズに解決出来るとは思えないし、都議会の改革を優先している現状で、今後それが国政選挙と連動してしまうのではないかという懸念は払拭できない。都知事のあとはまた国政に戻り、総理を目指す腹は見えている。米国では予想どおりトランプ大統領が公約どおり白人至上主義的な大統領令を乱発し、閣僚が決まらないジレンマに陥っている。就任後100日行動計画の三分の一を終え、トランプ相場は今後、弾けるものと見ている。イスラエルの大使館をエルサレムに移設するというのは、中東に再び、戦争の火ぶたを切るきっかっけになるかもしれない。
「どういうふうになるんやろなぁ・・・。森友学園。安倍ちゃんは首やな。しゃぁないわ・・・。文科省の天下り斡旋問題は氷山の一角やしな・・・。日本は全く美しい国どころか、汚い国になっちまったやないんか・・・」」
安藤も船橋くんも僕もなかばあきれている。一番怒っているのは、銀座のマネキン嬢たちだろう。彼女達の会話には勉強させられる事が多い。ダブルワークだが銀座のクラブで日々磨いているからだろうか。銀座の松坂屋が改築でそろそろオープンするらしい。マネキン嬢達もそこらオファーがあり近いうち働くことになったらしい。明美ちゃんから連絡が入った。七丁目のライオンの一階は改装中で閉店らしいから、伊東屋の最上階の喫茶ルームで、親睦会を行うことにした。彼女達と今度会うのを僕らは楽しみにしている。




<第八章:その五>


国有地の不適切な払い下げ問題と戦前回帰のナショナリズムが、アジア地域全体への暗雲と自由主義経済圏に影を落としはじめている。森友学園問題にしても第二の森友学園問題にしても、官僚や議員の関わり合いに大きな疑義が生じ、世論全体が政権与党に疑問を投げかけてはいるが、永田町では聞く耳を持たない賭けに出ている。安定多数の権力基盤がそうさせてはいるが、突然の解散総選挙があるにしても、任期満了での総選挙があるにしても、自民・公明党への支持は崩落することになると予想する。トランプ新大統領が就任して100日間は、大目に見る慣習が米国社会にはあるようだが、それを過ぎれば、どうなるかは誰にもわからない。そういう状況の中、GPIFがこれまでの収益を鑑み、
米国投資ファンドに積極的になろうとはしているけれども、世界の流れを見渡しても、二匹目のドジョウをすくえる保証は何処にもない。最悪の場合、年金資金が枯渇する危険性は排除出来ないので、年金資金は運用に目を向けるのではなく、盤石な保管を約束すべきだと思っている。国民の大切な貯蓄性預金みたいなものだからである。加計学園系列が国家戦略特別区の対象になったのには驚いた。安倍第二次政権が発足してすぐのことなので、これには必ずわけがあるはずだ。ところが彼らは非公開にするという。
死せる担当政権、良識の国民と世論を走らす。。。
 文字通りに言葉を鵜呑みにする人々が増えているらしい。言葉というのはそれ自体の意味があるものの、その言葉の裏には真実があることを理解する必要がある。少しばかりのユーモアと感性の磨き方を習得して、初めてその言葉のメッセージを捉えることができる。EUの離脱に伴う国民投票は離脱派の勝利に終わったが、誰も責任を取ろうとしない。言ったが言ってないとか分けがわからない。


(その一)
 僕は駅のプラットホームでふと電光掲示板に留まるものがある。「不安なことや気がかりなことがありましたら駅員に何でも何時でもご相談ください」。何時だったか知人の女の子が自分の借金や男関係の悩みやダイエットのこととかで相談したらいい。駅員さんは当惑したらしいんだけど、JRが電光掲示板でそうい風にアナウンスしてしまったんだから断るわけにはいかない。まぁ当たり前だが。その後その二人縁あって結婚。文字通り言葉に添って成功した例とも言える。

(その二)
 Aさんは京都の格式ある家柄の娘さんと恋におちいり、結婚の申し入れをゆるされ、夜も遅くなったので失礼しますと帰ろうとしたところ、まだいいではありませんか、お茶漬けでもめしあがっていらしたら、と言われ、ご馳走になった。ところが明くる日先方からAさんに結婚お断りの連絡がはいった。文字通りに理解すればご馳走になるのは当たり前の行為だが、京都の流儀ではお茶漬けを断るのは当たり前のことなのだそうだ。「お茶漬けでも召し上がっていらしたら=もう遅いのですからお帰りなさったほうが良いですね」ということらしい。

(その三)
森友学園問題が森政権辞任と重なる方は多いと思う。安倍夫妻の関わり方が今後の政局の運営におおきな影響を与えることは確かだ。教育勅語や戦前回帰の思想に海外メディアはい今後こぞって迫ってきそうな勢いだ。日本は確かに自分で言ったことだが言った覚えがない、という精神疾患的な面をのぞかせる安倍氏がぶれている。弁士でもそれは詭弁士と言ったほうが良いだろう。2020東京五輪の最終プレゼンではいかなる事があっても、屋根付きドーム国立競技場を作ってみせるといったが、いとも簡単に白紙撤回をした。再建案では冷暖房の設備はないらしい。真夏に行われる大会なのにだ。おそらく多数の救急車が要請されることだろう。言ったことには責任を持つという基本的な人格性には多くの人が疑問を持ち始めている。日本だけではない。先日、消費税導入延期をさらに伸ばしたという事だが、伊勢志摩サミットでは、各国首脳から冷笑されたらしい。「世界経済のリスクがリーマンショック前の状況と似ていて、日本経済への影響が懸念され、デフレスパイル脱却に時間がかかり、アベノミクスの世界的展開で日本経済が良くするため、延期します。財源はアベノミクスの税収増ということで・・・」云々をいってるけれど、安倍氏の本当の胸の内は、「アベノミクスは失敗いたしました。とは私からは怖くてとても言えない。三本の矢は毒矢に変わった。サミットでは共同宣言がなかった。これは誠に異例で、財政出動はやっぱり無理だった。画策したが独英が賛同しなかった。これは由々しき問題であったことは否めない。一部上場企業の利益誘導のため為替操作をやり円安誘導で株価を押し上げようとするも、中小零細一般庶民には恩恵はなく、消費マインドがどんどん下がってきた。私は政権を長期に担当し、経済は二の次で祖父の願いでもあった憲法改正にまで持っていきたい。一億総活躍社会とは、実を申せば一億総忍耐・我慢・貧困社会ということだ。内心上場企業のタックスヘイブンの税制を改正し、国内に税金を納めさせれば解決はするが、言いにくい。特別会計を切り崩すことも出来ず、財政再建も無理になる。一体どうしたら良いんだろう。解散総選挙だったら大敗するだろうし、このままだったら参議院選挙も過半数を割ることは間違いないだろう。投票率が低いことを願って最小限に食い止めたい・・・」ということなのだろう。また、突如勝手に辞任ということに成る可能性は十分にある。しかし、自民党のリベラル派は反旗を翻さないんだろうか。このままでは、衆議院選挙でも大敗は必須だ。




<第八章:その六>

 小池新党の躍進ぶりには目を奪われるが、豊洲問題がIR法案に大化けする可能性が出てきた。僕と船橋君、安藤、我ら三人はそう見ている。小池知事は自民党は離党せず国政で再び立って見果てぬ夢を追うことになるのだろうか。都議選での小池新党の過半数で豊洲をカジノ施設の方向で売却できる環境を整える腹なのだろう。いわば、小池氏はIR推進のメンバーの同士でもある安倍政権と水面下でつながっているのだ。都民の目は今は節穴だらけといっていいだろう。2020東京五輪の組織委員会が利権まみれでもいまさら中止するわけにはいかない。だけれども、テーマ曲に三波春男さんのリバイバルはないだろう。(三波さんが良くないとは思わないが)これでは、爺さん婆さんの慰労会といわれても仕方がない。全ては、新国立競技場でZAHA案の白紙撤回に尽きる。安倍氏は平気でこれを断行してしまった。史上最低の五輪にはなるだろうが、日本人としては成功させていく義務はあるような気がする。我らはそのための提案はしていきたいと考えている。
 5月3日は憲法記念日。一般的にはGHQからのお仕着せ憲法と揶揄はされているけれども、自分では何も決められない国民性からみれば致し方ないだろうと思う。それが、天皇家の安泰と昭和天皇へのお咎めなし戦略から見て不自然ともいえない。言えないが国民にとっては不条理なのは自明の理でもある。戦後の日本はGHQには一切抵抗はできない環境にあった。
 マッカーサーと昭和天皇の会見は1945年〜1950年の間に十回行われ、側近のホイットニーは昭和天皇の発言記録をとっていた。現在は米国内の機密解除の公文書として自由に閲覧できるらしい。なぜ機密にしていたのかはわからない。天皇の処分と国体の維持を嘆願していた昭和天皇は、当時首相に就任したばかりの東条氏に開戦の責任を負わせようとする。日米開戦に積極的だったのは海軍で、昭和天皇も海軍派だった。陸軍に責任転嫁させるための水面下での攻防も排除出来ないし、終戦前の膨大な軍部の証拠書類の隠滅も上手く行ったところで国民に玉音を賜らせた。日本の一番長い日は昭和天皇のお咎め無しを演出するためのツールだったのだろう。戦前の戦意高揚の旗頭だった朝日新聞は現在リベラルを装ってはいるが、本質的には右翼メディアの主役だったことは忘れてはいけない。右翼の宣伝カーがしきりに朝日新聞に反日への批判を続けているけれども、戦う相手は元同士であることを忘れてはいけない。どうやら、昭和天皇はマッカーサーとの十度の会見で、日本が米国の隷属化を受け入れざるを得なかった状況になったことは間違いない。サンフランシスコ講和条約(米国だけの講和。中国・朝鮮半島他アジアとは講和していない)で、広島・長崎の原爆投下の免責と投下したを表彰したり、全国の絨毯爆撃(無差別)を免責したりしている。そして、靖国神社にA級戦犯と旧軍属の合祀がアジアに対しての不信を倍加させて現在に至っている。それにしても、下記のメモは国民としてはほんとうに信じがたい。そう言う人を現人神と崇め三百、四百万人の日本人、数千万の外国人が犠牲になった戦争に突入させた責任は大きい。日本は当時の大政翼賛会に在職していた子孫を、現在まで政局に送り込み、未だに戦前回帰を目指す輩も多い。実に嘆かわしいことだが、今の日本は戦前のような国体にはなり得ないだろう。米国はこのまま何世紀にもわたって日本を監視するだろうからだ。だから、独立できない日本には無能で米国に都合の良い議員だけで十分なのだ。



<参考文献>

「ホイットニー文書」(機密解除)


【以下がヒロヒトの発言記録(1946・4〜6)】

二、三週間前に占領が長く続くべきであるとの希望を述べた根拠を説明したい。
日本人の心には未だ封建制の残滓が多く残っており、それを眼こそぎにするには
長い時間がかかるだろうと感じている。

日本人は全体として、自己の民主化に必要な教育に欠けており、さらに真の宗教心
にも欠けており、そのため一方の極端から他方の極端へと揺れやすい。
日本人の封建的特徴の一つは、進んで人に従おうとする性格にあり、
日本人はアメリカ人のように自分で考える訓練を受けていない。

徳川政権は、民は指導者に従うべきであり、そのため忠誠心以外はいかなる道理も
与えられてはならない、という論理のうえに築かれていた。
かくして、平均的な日本人は、
自分で考えることにおいて昔からの障害に直面している。
かなり闇雲に従うという本能によって、現在、日本人はアメリカ的な考えを
受け容れようと熱心に努力しているが、例えば労働者の状況を見れば、
彼らは自分本位に権利ばかりに注意を集中し、本分と義務について考えていない。

この理由は、ある程度、長年の日本人の思考と態度における氏族性に求められる。
日本人が藩に分割されていた時代は、完全には終っていない。
平均的日本人は、自分の親戚はその利益を追求すべき友人とみなし、
他の人間はその利益を考慮するに値しない敵と考えている。

日本人の間には宗教心が欠如している。私は神道を宗教とは考えていない。
それは儀式に過ぎず、合衆国では甚だ過大評価されてきたと考えている。
しかし、たいていの神道信者は超保守的で、彼らと、神道と超国家主義を
同一視していた復員兵とその他の者は、しっかりと結びつく傾向を持っているので、
依然として危険な面がある。
政府は、信教の自由に関する命令を厳守する立場にあり、
現在彼らを取り締まる手段を持っていないために、こうした状況は危険だ。
神道を奉じる分子とその同調者は反米的なので警戒を要すると考えている。

以上のようなことから、私は今は日本人のもつ美点を述べている場合ではなく、
むしろその欠点を考える時だと感じている。





<第八章:その七>


 歴史的視点でみると日本人は好戦的なDNAを潜在的に保持していると見ていいだろう。僕はそうみている。日本の戦国時代、種子島で鉄砲伝来をしたとたん、瞬く間に国内に数万丁もの鉄砲を配備してしまったのだ。これは外国から見れば脅威と見るしかない。西欧列強から宣教師が訪日した折、数万の出城を構え各地に強力な軍隊を構えている姿を目にした。これでは日本を攻めることはできないと悟ったと想像に固くない。事実、戦国時代、世界の軍事兵器の6割を日本が占めていた。世界一の軍事大国だったのだ。国内中が数世紀の間戦争に明け暮れ、徳川幕府の折に、日本にようやく天下統一の世が訪れた。明治維新までの間でも幕府は六十四州全てに出城を構え、防衛システムを構築していた。参勤交代という制度は幕府側が各藩に反乱を起こさせないよう、藩財政の疲弊を狙ったもので、その藩があぶないと思った時は何らかの方法で、お家の取りつぶしを画策したと言われる。赤穂藩などは最たる一例だろう。謀略や忖度はこの当時からあったのだろう。なにも驚く事はない。今の自民党政権の内情と同じだ。米国が黒船で日本に日米修好通商条約という不平等な取り決めを押しつけ、太平の世を謳歌していた日本人の虎の尾を踏んでしまった。戦いを忘れてしまった日本の民族に、為替操作で全ての小判(東京ドーム数個分)をかっさらい、南北戦争が早期で終わった結果、武器弾薬が余ってしまい、英国とフランス双方を仲介として幕府や官軍に売りつける。

 大政奉還したからには、やらなくても良かった戊辰戦争の起因は西欧列強にある。坂本龍馬はいわゆる武器商人で射利をむさぼっていた。だから用無しになったら消されてしまう。日本は新政府樹立と富国強兵では借財にたよらなければならなくなった。要するに逃げ場がなくなり背水の陣で、戦略戦争を仕掛けて賠償金を手にするしか手立てがなくなる。世界でもっとも好戦的な民族である日本人の正体を今でも各国は知っているのだ。プーチンや習近平、金正恩、トランプだって認識はあるだろう。だから、バイデン元副大統領は中国にアドバイスなどをしていたわけだ。
米国は日本に戦争を仕掛けさせ、報復として原子爆弾を投下した。日本の核の報復をいまでも心底怖れているはずだ。核弾頭を数千発も作れるほどのプルトニウムの量を保有する日本。H2Aロケットの技術があれば、窮地になった日本は早晩作ることになるだろう。北朝鮮はものの数ではない。国際連合の常任理事国五ヶ国は固唾をのんで監視しているに違いない。だから各国は日本の指導者の品性や自制ある人格者を臨んでいるのだ。
 安倍氏にはその資格はないように思うしリーダー不適格の烙印を押してみたいと思う。たかだか学園設立問題で右往左往し、官僚に圧力をかけ、さらに平和憲法をねじ曲げようとしている姿は、金正恩氏とたいして変わらない。専守防衛に基づく防衛システムの構築と平和憲法の遵守こそが、日本国を守る唯一の選択肢と考える。
 2020東京五輪の運営費でまだ揉めているようだが、そもそも利権誘導で、通るはずもない誘致を捏造した目玉の五輪スタジアムで目を奪い、ロビー活動では裏金疑惑が発覚も、とりあえず開催を目指しているようである。まさに、後手後手の様相を呈してきた感がある。2020の都知事選はどうなるのやら。開催前に都知事選を避けるべく、小池都知事には考えがあるらしいが。。。





________________________________________________________________________________________


第九章〜




■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・


★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)



第九章 「風雲急ニッポン」



<第九章:その一>


先日船橋君の知人でダンサー兼女優を目指しているM嬢が、博品館劇場でのイベントに出演するというので、僕と安藤、そしてマネキン嬢達が招待された。水谷豊さんのプロデュースで、M君も頑張っていた。MLBカフェでも素敵なダンスを披露していたが将来が楽しみだ。個人的には、彼の伴侶である元キャンディーズの伊藤欄ちゃんのファンだったので、今はどうしているかなと気になっている。マネキン嬢のあけみ君、ユキちゃん、望ちゃん、みどり君、お局のさくら嬢も資生堂パーラーで楽しんでいた。

「よかったねーーーー、Mちゃん」
「あのセリフと優しい言葉使いは天性のものんだわよね〜〜」
「どこかの、ちがうだろー!この禿げぇーーー。このやろー!と弱い者イジメをする国会議員さんとは、ちがうわよねーーー」
「人間でないものと比較するのはよくないわ。違うだろ―・・・・」
「ユキちゃん、テレビの音声聴き過ぎておかしくなったんじゃない?」
「あんな風にはなりたくないわよね」
「そんなつもりはなくても−、車の運転中にパワハラは犯罪よね」
「もう議員生命は終わりじゃん、もう終われば・・・」
「もうすぐ都議選ね、投票いった?」
「あたいたち人形には選挙権あるわけないじゃん」
「そうだよね、でもなんだかんだ言っても小池ちゃん勝つんじゃない・・・」
「たぶんねー、自民はかなりやばい。解散するかもね。中山さんも言ってた・・」
「ま、どっちでもいいけど、あたし達の生活には関係ねぇだろ〜〜〜」
「なんかみんな豊田調のミュージカルやってるみたい」
「もうその音声の話はよそうよ。気持ち悪くなる。女なら女らしく、怒るときは筆談で・・・」
「そうよ、そうよ、そうしましょう・・・」
「森友学園や加計学園も迷走中ね。ニッポンは変な国・・・」
「証拠があっても知らない?認めない?」
「それって、目の前で犯罪を犯しても、私はやってない、というのと同じじゃない」
「やったもん勝ちの国なんだ〜」
「マネキンの私達の敵?」
「でも、普通のニッポン人はとてもいい人よ・・・」
「権力の中枢に入ると人間は変わるんだ・・・」
「もし、秘書が喧嘩っぱやい人だったらどうなってたんだろう。想像出来る?」
「できる、できる。こんな刑事事件になるんじゃないの・・・」

『ちがうだろ〜。ちがうだろ〜。このハゲ〜』
『なんだとー、このやろう、いったい誰に向かっていってんだよう』
『真由子様の言うことが間違っていると言うのかよ〜』
『っ当たり前だろう、お前が間違ってるんだよ〜』
『今日中に配り終えろよ〜今日中に〜』
『なんだと〜てめぇがやれ〜』
『死ねば〜』
『あぁ、死んでやるよ〜、その前に車を降りて俺にひざまづけ・・・』

「こんなことも、ありえるんじゃない?」
「あたいたちには、関係ないこと。それより、麻央ちゃん可哀想だったわね〜」
「人間の乳がんって大変みたい。あたいたちにはないけど・・・」
「でも、人間さんはちゃんと定期検診必要ね」
「北朝鮮のミサイル情報って、税金の無駄遣いじゃないの〜」
「正恩ちゃんとトランプちゃんが平和条約むすぼうって時にね。ちゃんちゃら可笑しい」「ムーニーの安倍ちゃんがやるんだからたかが知れてるわ・・・」
「国民は迷惑千万・・・・」

僕達三人はいつも彼女達の会話を聴くのが実に楽しく感じる。存在自体に裏も表もないからだ。あの国会議員のようになったら人間おしまいだ。昨今の代議士はどうも人格がおかしいように思う。既婚者なのにわざわざSNSで重婚相手と結婚式の写真を載せる常識のなさ、献金をもらいながら表沙汰になると逃げ口上となったり、自衛隊を党の専属のような発言をしたり、忖度が重大なパワハラとして感じなくなった代議士たち・・・。こんなことで2020年の五輪は立派に開催できるのだろうかとこの日我らは、足取り重く、暑気払いに行くのだった・・・・・。




<第九章:その二>


 小池都知事の猛進ぶりには頭が下がるが、国政に影響を与えたダメージは限りなく大きい。都知事が国政に関与するのは問題外だが、押されるように物事は進まざるをえない状況が今の日本にはあるから仕方がないことなのだろう。森友や加計学園と安倍氏個人の関係はもはや疑いようのない物になり、全容が解明されるのは時間の問題だろう。その時、永田町には風雲急の出来事があるに違いない。

 歴史はまた繰り返されるのだろうか。米国では2008年にリーマンショックが世界を襲い、金融不安を誘いこんだことは記憶に新しいし、忘れることはないだろう。それ以前には住宅でのサブプライムローンが全米で問題になっており、不良債権を証券化し市場に廻しこむという荒業が、ウォール街の金融工学者の発明されていた。結果的には公的資金で救われるところは救われ、なぜかリーマンブラザーズは標的になり、生け贄にされていたの。およそ7000兆円にものぼる不良債権は何処へ行ったのだろうか。。。いまだに、リーマンショックの原因がわかってはいても、政治に関わる人達(エスタブリッシュと言う既得権者)は、ウォール街詣でを辞める気配はない。クリントン元大統領夫妻は民主党でウォール街とは疎遠と思いきや金融街での講演料が一億円ともいわれ、オバマ氏でさえその倍くらいの講演料をもらっているという。クリントンキャッシュの疑惑はどこへいったのだろうか。両者とも年間2000万円〜3000万円の公的年金が保証されているにもかかわらず、縁を絶ちきれないのは何故なのか。ウォール街と離れては都合が良くない事情もあるのだろうとだれでも勘ぐりたくもなるドナルド・トランプ氏が一体どこまで本気で本丸に挑むのかは未知数どころか、彼もミイラ取りがミイラになる可能性が排除出来ない状況となっている。
 そしてこんどは、車のサブプライムローンと学生ローン破綻が押し寄せる。
非正規の労働者でも何百万円もの高給車を売りつける。支払い能力の限度を超え信用がなくても車が買える。買い手が返済できなくなっても再契約の繰り返しで、危険性があってもディーラーは売り上げを伸ばそうとするだろう。例えばバリューローンというのがあるが、新車の3年間は利息だけ払って最終回支払時に全額払うという契約。全額は無理だからあらためて、再契約をし同じ事を繰り返す。10年で3回もやれば車の市場価値も下が、思うように下取りはできず、契約を解除すると車は二束三文で買われ高額な借金だけが残る。1000万円もの学生ローンを組み、いざ就職しようにも割にあう勤め口にありつけるのは恵まれた部類にはいるだろうが、学生ローンを払いながらだと、まともな稼ぎではとてもまかないきれないのは明白。車も学生ローンも、再び金融不安を巻き起こす起爆剤になるのは時間の問題だろう。
マガノミクスはトランプ氏のMake America Great Againを混ぜて作られた用語で、レーガノミクスの呼び名を真似たものそうだが、財政的には同じような道を辿るような予感はする。日本では、アベノミクスの道は泥んこ状態で、視界も見えなくなったことは言うまでもない。日本では新たな指導者が望まれている。権力をかさにして、気に入った特定の者への計らいや、便宜を法律をかいくぐって、こそこそとつまらない野心を求める官邸は、未来ある後身に道を譲り、国家百年の計を論ずる明るい世論を形成し、正しい羅針盤を設置する義務がある。余命幾ばくもない永田町の老害政治では、これからの世界の流れにはついてはいけないだろう。僕達三人は、猛暑をかいくぐって武蔵境のパワースポットで、リラックスタイムを満喫した。



<第九章:その三>


 工期が大幅に遅れている新国立競技場についに犠牲者。ついに過労死で自殺者がでた。心よりご冥福をお祈りいたします。これが今後の工期に及ぼす影響は大きくなるだろう
開催には間に合うのだろうか。。。
安藤忠雄さんがせっかく採用した案を、安倍総理自身が闇に葬ったのは痛かった。これは金がらみの事じゃなく面子の問題だったんだろう。個人的にはイラン出身のイギリスの建築家ZAHAさんの、デザインは良かったと思っている。それで招致が決まったといってもいい。イスタンブールはそれまで有力視されていた。ロビー活動の善し悪しも否定はできないが。日本はプレゼンで絶賛して招致に成功した一番の功績を、自ら台無しにしてしまった。IOCはプレゼンテーションと実際の建設との整合性は、とくに問題にしないとの認識を世界に露呈してしまった。五輪の誘致はできもしないウソ八百を並び立て、五輪委員を取り囲めるかという、アンフェアな戦いと言っていいだろう。隈研吾氏は立派な建築家らしいが、木造が中心で自然に優しい、そして空調機能はなしで、観客にはかち割りを配ることになる。おそらく真夏の新国立競技場の周りには、救急車が大勢待機し、熱中症などで都内の病院は大忙しになる。どうするんだろう。開閉式の国立競技場は世界でも初だそうで、2020東京五輪のレガシーになるはずだった。けちくさい発想で部族的思考しかできない日本人、というレッテルを貼らされたも同然だ。その新国立競技場の現場で自殺者が過労での悲劇を生んでしまった。マスコミは表沙汰にはしないだろうが、大幅な遅れが出ているそうだ。突貫工事で無理してやっている証拠だ。噂では2020東京五輪開催までには間に合わないと聞いている。築地や豊洲問題ですったもんだしている東京都。当の知事は都政より国政を目指していることは明白。ZAHAの新国立競技場を闇に葬ったツケは果てしなく大きい。


_____________________________



Present from ZAHA.

In new National Stadium where a term of construction work is delayed substantially, at last, victim.
A suicide has gone out by a death from overwork at last. I'll wish for rest in peace more than a heart.
The influence this exerts a term of construction work future probably becomes big.
Do you make for holding?

The plan Mr. Tadao Ando adopted hard.
It was painful that one covered up Abe Prime Minister.
This would be a problem of face, not a money related thing.
Personally, of Mr. British architect ZAHA from Iran.
I think the design was good.
You may say that invitation was decided with that.
Istanbul was seen as a prospect up to that.
Good or bad of lobbying can't also be denied.
I acclaimed Japan by presentation and succeeded in invitation, the achievements which is most.
I have made it spoiled personally.
IOC, the consistency with the presentation and the actual construction?
The recognition that it isn't made a problem in particular has been exposed to the world.
The bullfinch to which Olympics can't also be attracted, eight hundred, stand in a row.
Whether Itsuwa commissioner can be surrounded.
You may probably say an unfair war.
Corner Kengo seems to be a wonderful architect, but a wooden construction is gentle naturally at the center.
And I'll win the air conditioning function separation against an audience and distribute the percentage.
An ambulance probably stands by in large numbers around new National Stadium at midsummer.
A hospital in Metropolitan area becomes very busy by heat exhaustion. How will you do?
It's said that National Stadium of an opening and shutting way is also first in the world.
It should be Legacy of 2020 Tokyo Olympics.
The Japanese who can do only tribe-like thought by the idea that they're stingy.
You almost made put the label which says so.
A suicide has produced tragedy by overwork at the site in new National Stadium.
The mass communication wouldn't be made publicity.
It's said that substantial delay has gone out. The evidence that I'm overstraining myself by a rush job.
I hear that that rumor doesn't make by 2020 Tokyo Olympic holding.
Tsukiji and Tokyo-to making a big fuss over Toyosu problem.
It's obvious that a governor of tou is aiming at government more than government of Tokyo.
The bill which covered up new National Stadium in ZAHA is big limitlessly.



<第九章:その四>



「時代の潮流の裏をよむ」ことは、未来の扉の向こうが見えてくると言えるだろうか。
歴史の流れを眺めてみると、その時代での国力や人的な力関係とイデオロギーの対立が紛争の火種になっているのがわかるように、表と裏のカードの使い方で形勢の善し悪しを垣間見ることが出来るようになる。そして、それが、歴史の既成事実として記されることになり、固定した通念や概念が生まれる。それを歴史の認識というのだが、記された全てのことが全て正しいものとは限らない。恣意的に企てられた公的文書や事実の裏側にある真実を検証するのも大切な作業ではあるし、憶測・推理・想像・推察も重要なものと考える。二十一世紀の第一四半期である2025年はもうすぐやってくるが、その頃の世界の情勢は憶測・推理・想像・推察ができてもハッキリとした予測はできない。しかし、時代の潮流を基本にして眺めるのなら、ある程度は正確に掴むことはできる。なぜなら、人間の本能や野生的なものは有史以来変わっていないし、感性だって変わってはいないからだ。例えば、日本の歴史を眺めてみると年表には、西暦六世紀くらいからの記述からであり、古事記や日本書紀の神話をもとに、流れを組み立てているが、実際の日本の歴史の真実は、タイムトラベルでもしない限りわからない。竹内文書は戦前権力側の圧力により、抹殺されようとしたが、日本の歴史の流れを読み解く、貴重な文献になりうる。歴史には、表と裏があり、総合的な視点で理解する努力が必要だろうと考えている。いま、軍事的には、北朝鮮がミサイル実験で米国に対峙しようとしている。正恩氏にして見れば、表向きでは米国を挑発してはいるけれども、本気で意味もなく米国本土を攻撃するつもりはないだろうし、あくまで米国との休戦を解除し、核の保有を認めさせてNPTに加入し、米朝平和友好条約と終戦を位置づける事にある。韓国は北朝鮮とは休戦協定は結んではいないしあくまで米国との休戦協定だから、割り込む余地はない。米朝が平和条約を締結させれば、在韓米軍や在日米軍はいらなくなり、そうすれば、日本は専守防衛だけに専念できるし、外交もスムーズにいき、極東には安寧の時代がくる。トランプ氏もその分、軍事費の削減も可能になるし、自身の政策とも符号するようになる。そういう、時代の裏読みをしていたほうがいいと思う。




<第九章:その五>


 2020東京五輪まであと三年を切ってしまった。国立競技場の出来映えはどうなっているだろうか。キールアーチを使った開閉式の世界のメインスタジアムでプレゼンを勝ち取ったはずではあったが、日本の風土と文化、いわゆる部族的視野でのDNAが土壇場でそれを拒否してしまった。世界に恥ずべき行為とは思ったが、決まってしまったものはしかたがない。日本のゼネコン体質や政官の質の劣化現象もあったのだからそれで進めるしかないだろうが、僕自身はいまだに納得ができないでいる。桐生君が日本人初の9.98秒を出したが、2929五輪の聖地であるオリンピックメインスタジアムの軽視はとても残念だ。
 いつの世でもその時代での主導的立場(キーマン)の人は必ず存在する。今現在の時代ではどうだろうか。一体誰がそれに当てはまるだろうか。ドナルド・トランプ氏は今の時代のキーマンには果たしてマッチするだろうか。条件をつければ、それは可能とはなるだろう。その条件とは?Make America Great Againで米国だけが潤うテーマは当てはまらない。アメリカファーストという利己的なスタイルを押し通そうとすると、世界から一斉の非難を浴びせられるのは当然のことだ。なぜなら米国の指導者達は、パックスアメリカ―ナ(軍事的覇権主義)と、戦後プレトンウッズ体制での世界秩序を築き挙げ、世界から信任されたものだったからだ。しかし、キューバ危機においては、医師(ゲバラ)と弁護士(カストロ)が立ち上がって親米政権を追い出し、革命を成功させて以来、米国の力は下降していった。米国は圧倒的な軍事力を持ちながら、「核なき世界を構築する」。しかしそれは真逆な発想であり現実的にはあり得ない。オバマ氏の妄言にすぎなかった。オバマ氏は戦後最低の大統領であり、トランプ氏は戦後の終末大統領といったほうが
的を得ているように思う。今現在での世界秩序では、核など廃絶できるわけがない。常任理事国だけが核の保有を認められ、それ以外は許さない、いま考えられることは、2017年中に北朝鮮に核保有を認め、米朝国交樹立、米朝平和友好締結、そして朝鮮半島の休戦から終戦の調印をし、北朝鮮にNPTに加入させ、核の保有国が、正恩氏の核の平和利用に徹する縛りを設定することである。いま、水面下で年内での実現に向けて交渉をしているはずであり、メディアで言う、正恩氏みずからの発射はあり得ないことがわかる。米国に煽られて、時代の流れに逆行する日本では、イージス・アショアの実戦配備をせざるを得ない、安倍政権への不信も再燃するだろう。トランプの真意は北朝鮮・中国・ロシアとのスムーズな関係構築にある。日本はおそらく今後、蚊帳の外での外交を強いられるだろう。韓国では文大統領が北との対話協調を強めており、旧日本軍関係への猛烈な反感は、いまの外交では未来永劫無くなることはない。プーチン氏はヤルタの秘密条約(北方四島を支配)を、律儀に守っているだけであり、2024年まで大統領職に就くことにある。
日ロ平和条約は締結する腹はないだろう。習近平氏は一路一帯構想で元王朝の回帰を狙っているらしいが、共産党一党独裁政権での政には限界がある。民主化で生まれ変われば世界をリードする国にはなれる可能性はある。経済は拡大しても人心が離れては話にならない。トランプ氏は支持率が下降していると言われているが、彼としてははじめから大統領になるつもりはなかった。オバマ・ヒラリーに勝利する。就任式でその目的が全うされたわけだが、政治に素人な彼は弱みだけが露呈されてはいるけれども、キッシンジャー氏はそれを上手く外交の戦略に使おうとしている。つまり、捨て身で北朝鮮と米国を平和条約締結という形で進めさせ、極東の軍事的不安定を無くすことであるとされる。米朝は水面下で交渉を進めていることだろう。トランプ氏は任期を待たずして、ペンス副大統領に禅譲する可能性は高い。いまのホワイトハウスの状況はどうみても尋常ではない。日本としては、大本営の回帰と米国隷属志向の安倍氏では無理だが、次なるリーダーこそが国連常任理事五ヶ国とは間合いをとり、日本独自の独立国らしい理にかなった主張と、振る舞いをすることが大事になるはずだ。今の時代が50年後、100年後、1000年後、どう描かれているかを想像してみるのは、平和と戦争や差別や経済格差を見る上で、貴重なものとなるに違いない。






第十章〜




■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・


★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)



第十章 「パリ、そしてロスアンゼルス」




<第十章:その一>


 夏季五輪は2024年ではパリ、2028年はロスアンゼルスに決まったようだ。五輪は財政を圧迫しレガシー効果も期待出来ない、経済的疲弊で開催地の経済環境に悪い影響を与えるということのようだ。名乗りをあげた立候補各都市がキャンセルするのはとても理解できる。2020東京五輪ではいまでもゴタゴタしているのだから。世界的な紛争の影の影響も今後どうなるのか油断はできない。2017年のロンドンでの世界陸上は盛り上がったが、
やはり一つの国ではシンボルとなる、その国特有の国立競技場の存在は不可欠であると思う。五輪の大会だけではなく、様々な競技場の使用に柔軟に対応出来るし聖地であるべきなのだと思う。陸上競技は五輪のコアであるし、世界陸上の観客を見ても超満員。一つの競技場で数多くの競技が同時進行で行われ、いるだけでワクワクする。2020での新国立競技場はそうあって欲しかった。

 近代史のなかで「新大陸発見」というものがあるが、たかだか500年まえでの話でそれはアングロサクソン系での、捉え方で白人優先志向の歴史が根強く残っている証拠。先住民にとっては迷惑な話。それは紀元前うん千年というスタンスであるべき。
僕達は有史での限られた概念でしか考えない呪縛から、解き放されるべき時代に遭遇しているのだろうか。北朝鮮のミサイル実験と核実験の勢いが止まらないが、そんなに騒いでどうするの、と言いたい。日本の政府も政府で、米国の傘の下で守ってもらっている以上、トランプ・キッシンジャーの究極の戦略に口は挟めない。安倍氏はトランプ氏と電話対談というが、日本は口をだすなと、強く言われているに違いない。いまの世界秩序からすればそれはごく自然なパワーバランスとなっている。国際連合の五ヶ国の常任理事国が核兵器を所有する権利を持ち、それをもって抑止力とする考えはもうそろそろ見直したほうがいい。イラン・イスラエル・インド・パキスタン・北朝鮮という、非常任理事国も、核を所有していると見られてはいるけれども、核なき世界を構築するには、不可能になっているほどの状況にある。オバマ氏は核なきより、新たな核開発の予算を今後200兆円構想を公言しているが、これがノーベル平和賞に値することなのかはなはだ疑問である。日本の民放で、いつ北のミサイルが落ちてくるのか、それから身をまもるには、どうすればいいか議論していたが、それは無意味な論法となるはずだ。戦争をしなければならないという切羽詰まった状況ではないし、北朝鮮の本気度もそれほど濃くはない。正恩氏が実際に日本に打って出るのかというと、まずそれはあり得ないだろう。なぜなら米朝との間には、休戦協定があり、正恩氏は、現体制の維持の保証と米朝平和条約の締結で、ケリをつけたいという思惑もある。北朝鮮の核の所有はおそらくグレーゾーンで対処されるだろう。米国はいちいち隷属化した日本などの隣国の主張などにはかまっていられない。米朝とも日本を緩衝地帯扱いにしているので、威嚇プロパガンダには都合がよい国なのだろう。


<第十章:その二>


 今日は武蔵境のパワースポットで、久しぶりに船橋君と安藤に会った。今年に入ってからは、森友学園や加計学園問題、豊洲・築地移転問題、都議会選挙、北朝鮮の核やミサイル実験などで巷では話題が事欠かなかったが、2020東京五輪関係の話題はすっかり影を落としてしまった。といいたいところだが、五輪招致での裏金贈収賄疑惑が再燃している。フランス検察の捜査を元にブラジル検察当局が、日本の裏金はクロと断定したのだ。フランス検察はしばらく動きがないように見えているが、2024年にパリで五輪開催が決定したので、これからは、厳しい捜査が進むに違いない。日本の国内では、僕達をはじめ2020東京開催は必ず実行されると思ってはいるけれども、公平性からみて司法の判断には従わざるをないだろう。クロでも強引に開催すれば日本の恥を世界に晒すことになる。代替開催は考えたくはないけれども、もし最悪の事態になった場合、ロンドン開催になるだろうとの噂もある。しかし、それは二年前くらいまでだろう。来年の夏を過ぎれば、代替も間に合わない。あと一年は静観するしかない。たしかに、2020五輪はイスタンブール、マドリード、東京の順番できまるという下馬評だった。IOC委員の力関係でもそれがスタンダードだったし、個人的にも開催はイスタンブールと思っていた。ところが、東京に決定。これには裏に何かがあるという感覚もあった。日本では311の大震災後でもあるし、原発事故の影響が東京には大きいと踏んでいたIOC委員も多かったに違いない。JOCや電通の責任者が刑事告訴される可能性も排除出来ない。
「やっぱりクロみたいでんな、しゃぁないなぁ。どないすんねん先輩・・・」
「仕方がないよ。なるようになるさ。しかしIOCもはっきりしないね・・・」
「君たちが思うのは良くわかる。海の向こうで外国の司法が勝手にやってることだから関係ない、とJOCや電通はタカをくくっている位の推測はできる。しかし、幼稚な送金方法だったね。送金した相手も悪かったし、時期も贈収賄疑惑の展開にピタッとはまっている。刑事コロンボばりのドラマになりそうだ・・・」
「マネキン嬢はんもさぞかし怒っているんでっしゃろなぁ・・・」
我ら三人が集まれば文殊の知恵や井戸端会議が沸騰する。



<第十章:その三>


信長公から宴の招待状が届いた。国会が解散し、安倍氏や小池氏が来ているという。どうにかしてくれという内容だった。未来の世界情勢も気になり、各国の要人も来ているとのことだった。自公政権は野党の敵失のなか有利に解散を行おうとしたが、敵もなかなか、用意周到に準備をし、与野党逆転の予測という事態に、混乱と焦りが交錯しているという。野党の死んだふり解散とも言えそうだ。安倍氏が選挙演説で多弁になってはいるが、すればするほど焦りと不安げな表情が露わになり、イメージが良くない。小池氏に選挙のイニシアティフブを握られている。安土城の映像も添付されていた。
・・・・・

<於:安土城天主閣酒宴場>

※参加者:織田信長、豊田真由子、斉藤由希、小泉純一郎居、トランプ、オバマ、ヒラリー、安倍晋三、小池百合子、マクロン、プーチン、金正恩、メルケル、キッシンジャー、豊臣秀吉、中山、船橋、安藤、銀座マネキン嬢他。敬称略

※誰のセリフかはご想像にお任せします。

「であるか、マッチョマン、ハッタリマン、モリカケマン、ロケットマン、イッタイチロマン、ダッチウーマン、よう参られた・・・」
「ノブナガハン、ドイタシマシテ。ロケットマン ドウニカシテヨ。オイラハ、ハッタリシカデキネェモンデ、ロケットマンニ テヲヤイテオル。ドウニカシテヨ・・・」
「であるか。ソレナラ オモイキリヤレ。ドンドン ロイケットマンニ カクヲ ブッパナシナサレ。ン、ナンカ モンクアル?」
「コクサイシャカイガ、イッチダンケツシテ、アツリョクヲ・・・」
「イツモオナジコトイッテマスネェ、ニッポンノ タチバハワカッテンノ?」
「セッカク キュウセンキョウテイヲ ヤメテ ヘイワユウコウノツモリダッタノニヨ。モリカケマン ガ ケシカルンダ・・・」
「コクサイシャカイガ イッチダンケツシテ・・・・」
「であるか、モリカケマン。モウヨイ、ミライニ カエッテヨイゾ。カイサンスルンダロ?ウルサクテ ショウガナイ・・・」
「ソレニシテモ、ニッポンジンハ、オレノコト マニウケスギテルネ。オレハクチダケダヨ。ロケットヲ メイレイシテルノハ イモウト ト カミサンダ。オレハ キョウサイカナンダヨ。ロケットノ ウチアゲノシャシン ヤ メディアデノ エンシュツ ハ ナミハズレテオルンダヨ。トランプノ シュホウハ フルクサイ。カゲキナ コトハ イッテルガ、ホントハ オレト ドウメイヲ ムスビタインダ。ソレニシテモ、ビン・ラディンノ サツガイヲ シタミタイダガ ベツジンダロ?カレハスデニ2001ネンニシンデル。イマ、ムスコガ アトヲツイデルンジャナイカ。ハッタリマンノクニハ セカイニ センソウヲ シカケヨウト シテイルネ。オレハ、ハヤク、ハッタリマンノ クニト コッコウヲムスビタインダ。ロケットハ、モウツカレタヨ・・・・」
「ヨシ、ワカッタ、スイメンカデ ヒソヒソトソウダンシヨウ。モリカケマンハ ハズシテナ」
「マッチョマンヲ ワスレチャイケナイヨ。ニッポンニ、ホッポウリョウドヲ カエス?ジョウダンダロ。ヤルタカイダンデ、スターリンノオヤジガ、ヒゴウホウデモ セッカクテニシタンダ。マッチョマンハ、2018ネンニ ダイトウリョウセンキョダ。2024ネンマデヤルヨ。オレガ ダイトウリョウノウチハ、アリエネェ。ロケットマンヨ、モウソロソロツカレタダロ?コノヘンデ テヲ ウチナヨ・・・
「ハッタリマン シダイダヨ・・・」
「イッタイイチロマンモ ワスレナイデヨ。ハントウ ガ ヒトツニマトマルマデ セイカンスルヨ。ロケットマンヨ、セイトウボウエイナラ タスケテアゲル・・・」
「ダッチウーマンハ、タイワデシカ ウケツケマセン。モリカケマン ハ アツリョクダケダケド、ニンゲンハ ジュウナンセイガ ヒツヨウヨ・・・」
「であるか、 オノオノガタノ イイブンハ ワカッタ・・・、スキニセヨ・・・」
「本日をもって、森友・加計学園もみ消し・大義と理由なし・権力保持を全うするため、衆議院を解散します・・・」
「であるか。急ではあるが、もみ消しのためなら仕方あるまい。好きにするがよい。未来の日本人はせっかちであるな。安倍殿はもう下野するがよい。今回の選挙ではおそらく100議席はなくなるじゃろうて。しかたなかろう。おぬしの自業自得じゃ。なに、働き口は蘭丸かクロと一緒にワシに仕えるがよい。籠池夫妻はとっくにワシにつかえておるぞ。心配すなたぶん過労死はさせぬて。昭恵夫人はワシの側室が条件じゃがな。あっ、すまん、やっぱりやめとく・・・」
「信長様、おひさしゅうございます。・・・」
「であるか、希望姫ではないか。いままで、どこにいってたのじゃ。ワシの許嫁だったのに、40年も待ちくたびれたぞ。ワシにはもう本妻と側室がおる。ずっと、独り身でおったのか・・・」
「戦いの折、タイムスリップでエジプトの方に放り出されまして、しばらく過ごしました。そして、間違えて未来の東京に行ってしまいました。永田村はなにやら役人の権力争いが多く、巻き添えになってしまい、東京都知事にまでさせられてしまいました。今度は総理ですって・・・」
「であるか、安倍殿には良く申しておくぞ。禅譲しろとな・・・。知事の後継者はワシが考える。これなら誰も文句も言えまい・・・」
「そこの夢遊病のおなご、どうしたのじゃ・・・・」
「わたくし、不義密通で落ち込んでおりますです。自分ではどうしようもない衝動に押されて、自分ではない自分が勝手に一人歩きをして、いつでもだれでもどこでもという、思いが断ち切れない性悪なおなごでございます。未来には帰りたくない・・・」
「そうじゃな、それなら、平安時代にでもいくか。あそこなら自由恋愛、一妻多夫がオッケーじゃからなぁ・・・」

・・・・・・

僕と船橋君、安藤は興味深く見つめていた。早速、武蔵境のパワースポットにいかなければならない。




<第十章:その四>


 この一週間、連日永田町界隈が相当混乱しているように報道されている。特に自民党・公明党の焦りの色は隠せない。当初、安倍首相は野党の敵失と不十分な選挙態勢の機をみて有利に解散総選挙を行う予定だった。メディアでの内閣支持率がほんの少し上向きかげんであったことも影響していたのかも知れない。今回総選挙で圧勝すれば、安倍氏の総裁三期目は確実に手中におさめる事が出来る。そして、総理の座もあと2021年までは保証される。その間、憲法九条の改正と独断的な政治を展開出来る。森友・加計問題は過半数をとれば、信任されたと宣言でき(相当無理はあるが)、一連の騒動もご破算にできると皮算用をはじいてのだろうが、突如として小池都知事が「希望の党」を立ち上げ、民進党の一部がなだれこむ状況となり、あわせて、日本維新の会や自由党などとの連携も加わり、政界の相関図が混迷を深めることになっている。民進党は保守とリベラルが混在し、決められない政権として評判が悪かった。解党は遅すぎたのかもしれない。遅らせていたのは、リベラル色の議員が多かったせいだろう。考え方がちがう集団はいずれ解体するのは当然で、これまで民進党議員は保身でぶら下がっていたに過ぎない。前原代表は、思い切った決断をしたまでは良かったが、頑固な小池代表のハードルを甘く見ていたのかもしれない。私見だが、おそらく小池氏は出馬はしないだろうと世間に周知させ、機を見計らって打って出ることも十分予測できる。大阪知事の松井氏は国会議員ではないが、日本維新の会の代表を務めている。小池氏も同じく知事をやりながら、希望の党の代表は可能だろう。二足のワラジとは言えない。そういうケースも考えられる。国会議員を共同代表にして国政にも影響を与えたいと考えているはずだ。今回たぶん自民党は100議席は失うだろう。獲得議席数は180から200。希望の党はおそらくそれに拮抗した議席数になる。自民党は小池氏に出てもらわなければ困る事情がある。解散した大義がなく選挙戦での弁舌のネタがなくなり、見えない相手との戦いに肩すかしを食らう可能性が大きい。安倍首相は国難突破解散というが、何が国難なのだろうか。消費税の使い道は解散の理由に適さない。北朝鮮はあいも変わらずミサイル実験を行使しているが、米国との対話チャンネルは複数あり水面下で進行しているという。日本はトランプ氏の裏切りに対しての深い思慮はあるのだろうか。トランプ氏は口での罵り合いで軍事的選択肢を伺わせてはいるが、本気度はかなり薄い。仮に米国が北朝鮮に先制攻撃でもしようものなら、中国やロシアが黙ってはいないだろうし、再び第二の朝鮮戦争が勃発する。トランプ氏にはそのような覚悟と勇気はない。トランプ氏には今後弾劾裁判の可能性も排除出来ないし、来年の中間選挙ではおそらく民主党は大勝するだろう。その後はペンス副大統領が引き継ぐというシナリオも考えておくべきだろう。日本のリーダーは柔軟な考えを持つ新しいリーダーが必要だ。圧力だけで人はひれ伏すわけがないのだ。米国としては、トランプ抜きでもできうることなら、キッシンジャー顧問の言うとおり、北朝鮮の核保有を認め、NPTに再び加入義務を負わせ平和的な使用を義務づける。そして、朝鮮戦争を終結(現在は休戦中)させ、国交樹立と平和条約を締結させる。太平洋は米中で支配するという認識はあるだろう。極東アジアに軍事的緊張がなくなり、在韓米軍は撤退する。在日米軍はどうなるかというと、すぐには撤退しないだろう。三年八ヶ月余りガチンコで米国と戦争を続けた国だ。原爆でも落とさなければ米国人の犠牲者は相当増えていたはずだ。終戦直後でも航空機は2万機は残っていたというし、中国の各地に膨大な旧日本軍の化学兵器がいまだに埋まっているようだ。米国と中国は秘かに日本の監視を怠ってはおらず、使用済み核燃料50トンの累積は核弾頭5000発分とも言われる。九条の改正は旧日本軍の復活を意味し、集団的自衛権というスタンスは日本の危機でもあると安倍氏は気付いていない。専守防衛に徹し、平和憲法は遵守する。時代に合わせた加憲は必要だろうが、現日本国憲法はある意味軍事的抑止力になるというのが私の基本的な考えでもある。憲法改正論議は民意が反映しなければ話しにならない。有識者だけの議論は論外だ。内閣が勝手に変えればいいというものではない。小池氏は選挙後自民党と連携をという見方もあるけれども、そう簡単にはできないだろう。なぜなら、安倍氏の九条三項目追加には懐疑的で賛同する気配はないからだ。小池氏には小池氏の憲法観があり、安倍氏とはかなりちがうと見ている。小池氏は希望の党の代表をやりながら、新たな首相指名に影響を及ぼすことが狙いだなのろう。五輪前にもういちど総選挙があるだろう。その時点で出馬する可能性はなくはない。また、補欠選挙での出馬も十分考えられる。今回知事の後継者に都民が納得する人だったら出馬する可能性はあるが・・・。国会議員の不祥事だらけの状況はいい加減やめてほしい。世界の恥でもある。日本は今後、しっかりしたアイデンティティがないと世界から取り残される。それが一番の国難というべきなのかもしれない。都議会が終わるまであるいは公示前までは、小池知事は出馬の有無は語らないだろう。側近に不出馬という指令を出しつつも、反安倍の構図を考えているに違いない。もし、小池氏が出馬するとしたら、後継者は○○進○○だろう。そうでなければ、都民は納得しないだろうし誰も文句はいえまい。それにしてもマスディアや評論家が小池氏の言動に右往左往しているのは結構面白い・・・・。




<第十章:その五>


先の解散総選挙は大義がなく、やらなくても良かった感がある。いまさら言っても仕方がないが、新内閣が発足するやいなや、増税方針のオンパレードだ。これがほんとのだまし討ちというものだろう。僕達三人の総括でもある。2020五輪のマスコット案はどれも似たりよったりのつまらない物で、ロゴマークとのバランスも良くない。誘致が決定した時点でマスコットは決まっているべきものと思う。史上最低の建築物になるであろう新国立競技場も、ZAHA案でなければ何の意味もなかったことは、未来の歴史が評価するに違いない。今年は、2020東京五輪の話題はあまりなかったように思う。庶民の関心度も高くないようだし、IOCの存在感も薄くなっている。2024年はパリで、2028年はロスで決定しているし、近代五輪はここで打ち止めになると予測する。ドーピング問題で参加出来ない選手が多すぎるし、メダル獲得偏向、財政的な問題、国際紛争の激化など不透明な事が世界を闊歩している風潮は、フェアな競技の限界を表しているともいえる。米国でのサブプライローン問題が再燃しようとしている。当時のサブプライムローンは「住宅」を低所得者層に、不良債権を承知で販売し、金融不安が巻き起こり、株価が大幅に下落、日本にも大きな影響を与えたが、今回は「自動車のサブプライムローン」が予想されている。極端に言えば、ヴァリューローンで3年間定額の返済を繰り返し、最終支払いで残額を一括で返済する。一括ではとても返済できないので、中古になった車を売却して清算する。精算時の車の価値がそれ相応なら返済できるが、その中古車の値段が下落し返済できないケースが増えているという。金利が上がってもまたローンを組み直し、支払い続けるが、そのうち経済的負担が重くなり、返済不能になる。身の丈にあった車の購入と言っても、ディーラーが販売成績のノルマで、無理を承知でローンを組ませる。そして、「奨学金ローン」が学生の卒業後の支払いに大きな負担となっている。平均で1000万円というのは相当キツイ。何年で返すかわからないが、返済不能の状況は日増しに強まっているかもしれない。第二のリーマンショックの恐怖が近づいている。トランプ氏は予測しているのだろうか。。。







第十一章〜




■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタントの中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は六大学の商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。・:・・・・


★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年〜20208月の開催日まで継続予定です>
■[2015]第一章 透明慕情:その一〜その四
■[2015]第二章 2020東京オリンピック開催決定:その一〜その六
■[2015]第三章 1940-2020 歴史は繰り返す:その一〜その八
■[2016」第四章から第七章(予定)
■[2017」第八章から第十章(予定)
■[2018」第十一章から第十三章(予定)
■[2019」第十四章から第十六章(予定)
■[2020」第十七章から第二十章(予定)

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
・船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
・船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
・安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
・美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト:今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
・霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・




「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)



第十一章 「2018年への期待」




<第十一章:その一>


 昨年は2020五輪の話題が極端に薄れていた一年だった。何故かというと、2018年は韓国の平昌冬期五輪があり、そちらの方にメディアの目が向けられていた。加えて、FIFAサッカーワールド杯がロシアで開催される。そして、MLBでは我らが大谷選手が二刀流の看板をひっさげてエンゼルスでデビューする。大相撲では力士間の暴行事件が話題を独占し、2020東京五輪の話題がないがしろにされていたのは寂しい限りだ。それに輪をかけて暗い事件が年明け早々に起こった。カヌーの五輪候補がライバルの後輩選手に薬物混入を企て陽性反応を出させて、五輪出場の機会を奪おうとした悪質な行為が明るみに出てしまった。主催国の日本で起きてはならない事で、国際的にも大々的に報じられれ、日本のイメージ悪化が懸念される。実に悲しいことだ。
 北朝鮮が平昌冬期五輪に出場するといううれしいニュースが駆け回った。北朝鮮の選手団の出場より、美人応援団が見たいというのが世界の五輪ファンの想いに違いない。僕や船橋君、安藤の三人も同じ思いだ。美女はいつ見ても癒される。平和の象徴だ。争い事もなくなる素地はある。朝鮮半島の統一はいつかは可能となるに違いない。金正恩氏の体制は維持され、米朝の国交樹立と平和友好条約と休戦が終戦となり、半島の緊張がなくなるのはいいことかもしれない。
 日韓の慰安婦問題がこじれているが、安倍氏も小池氏も平昌冬期五輪の開会式には欠席するという。これは由々しき問題だ。スポーツの祭典に政治問題を介入させてはならないし、逆に両者とも出席することで、スポーツと政治の進展に相乗効果の可能性があるのではないかと考えるのだが。2020年東京夏季五輪のことを考えれば、小池氏だけは開会式に出席すべきだろう。安倍氏は外交的姿勢に問題があり、周辺諸国の反発があるので、出るべきではあるが、出ないなら出ないで仕方がない。むしろ旧日本軍の大政翼賛会政権の中枢にいた祖父の存在のことを踏まえればでないほうが無難なのかもしれない。
 今日は船橋君の誘いで阿佐ヶ谷に立ち寄った。以前あったハワイアンカフェが無くなって数年経ったが、このエリアの佇まいはあいも変わらず癒される。何故かホットするのだ。駅から5分ほど歩いたところにマンションの1階にカフェがあった。Cafe Libertaという店だ。隣には「集い」という整膚マッサージのルームもあった。白を基調とした明るく落ち着いたレイアウトに好感が持てる。毎週ランチのメニューが変わるが、この日はマーボ豆腐ランチだった。ちょうど良いほのかな香りのする辛さで、健康志向のコーヒーもある。店主が東京・福島・長野を結んだ子供プロジェクトというNPOも立ち上げ、母親と子供達のすくすくと健康的な食育などをテーマに取り組んでいるそうだ。中央線の阿佐ヶ谷に立ち寄ったら是非足を運んだらいかがだろう。今年は、芸能・スポーツの話題に事欠かない一年になりそうだ。2020五輪のマスコットのデザインがもうすぐ決まる。元横綱大鵬関のお孫さんの一人が角界にデビューする。身長190センチ、体重160キロという恵まれた体が魅力だ。精進すればポスト白鵬になるに違いない。もう一人はプロレス界に旋風を巻き起こす楽しみがある。身長200センチ、体重140キロの巨体が売り物らしい。佐山さとし氏に弟子入りしたが、二年間の病の為デビューが遅れたが、この二人の活躍は楽しみだ。清宮選手がプロでどのくらい通用するかは未知数でも期待値は大きい。

posted by KURARIN at 16:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月02日

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

posted by KURARIN at 22:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月15日

レームダック状態の日本政府。


トランプ氏がイスラエルのエルサレム首都宣言と大使館移転で、
世界中の批判を浴びている。
これに対して日本は批判を控え、コメントを避けているが、
米国への娼婦化をこれからも続けるつもりなのだろうか。
核兵器禁止条約では反対するし、
確かにいまの日本政府はレームダックに陥っている。
下手な勘ぐりかもしれないが、キッシンジャー・トランプ戦略では、
北朝鮮のNPT再加入と核開発凍結(核容認)休戦から終戦、
そして米朝国交樹立と平和友好条約を促すために、
あえて中東情勢を不安定化させ、
軍産複合体の重きを向けさせる、とも受け取れる。
もしそうなっても、安定したかに見える朝鮮半島でも、
韓国・日本は心理的な軍事の面での不安はなくならないので、
米国の安全保障ビジネスの餌食にはなるだろうと考えている。
つまり、米国からの武器調達は継続せざるをえなくなる。
トランプ氏は破産と再生を繰り返してきた筋金入りのビジネスマンスタイルで、
ホワイトハウスや外交で手腕を発揮しているように見えるが、
そろそろ壁にぶち当たるような気がしている。
自国優先の考えはわかるが、それを極めようとすればするほど、
世界の表舞台から降りざるをえない状況になるのは目に見えている。
彼にしがみついてでも政権を維持したい安倍氏は、一歩引いて熟慮して、
慎重に政をしていかなければ日本は大変なことになる。
それが今の日本の国難なのかもしれない。
posted by KURARIN at 00:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする